吉田みく「誰にだって言い分があります」

能登半島地震を機に「防災バッグ」の必要性を痛感した30代独身男性の迷走 「何が本当に必要かわからずリュックがパンパンに」

能登半島地震で防災意識を高めた人は少なくないだろう(イメージ)

能登半島地震で防災意識を高めた人は少なくないだろう(イメージ)

 能登半島地震は200人を超える犠牲者を出す大災害となった。被災地以外でも自らの防災意識を一段と高めた人々は少なくないだろう。フリーライターの吉田みく氏が、「今回の地震を機に災害時などに向けて備える『非常用持ち出し袋』について見直した」という首都圏在住の2人に話を聞いた。

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 小学生、幼稚園の子供2人を育児中という都内在住の会社員・サユリさん(仮名、34歳)が言う。

「お正月に大きな地震があり、とても驚きました。テレビの画面で見る被災地の様子があまりにひどいので、ショックが続いています。今の日常が突然なくなることがあり得るのだと思うと、自分の身に起きた時のことを考えずにはいられませんでした。

 そこで、夫と『防災バッグの中身を確認しよう』と言い合って久しぶりに開けてみたら、子供が小さかった時の紙おむつや離乳食などが入ったまま。大人用にと入れていた非常食も賞味期限切れでした。慌ててホームセンターやネットで購入し、中身を更新したんです」

 サユリさんが非常用持ち出し袋として用意した防災バッグを最後に確認したのは7年も前だったという。子供も増えて成長した今、すでに必要がないものは処分し、新たに非常食や衛生用品を追加した。家族4人分ということもあり、費用は1万円以上かかったそうだ。

「非常食などは定期的にチェックしていれば、廃棄せずに済んだのにと後悔しています。避難所では感染症の心配もあると知ったので、マスクや消毒液、解熱剤などの市販薬も買い足しました。必要なものとはいえ、高額な出費は家計へのダメージも大きかったですが、今回見直しをできたことに後悔はありません」(同前)

 子供たちが成長した今では、非常食の量も大人と同等になりつつあるそうだ。「子供たちも無理なく背負えるリュックを用意し、ある程度家族で分担して持てるようにしたい」と話していた。

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