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【日本株週間見通し】25日線が下向きに転換 短期的な強気トレンドは終了か

今週の日経平均はどう動く?

今週の日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の4月1日~4月5日の動きを振り返りつつ、4月8日~4月12日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で1377.36円安(-3.41%)の38992.08円と下落した。週初に日本銀行が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が、前回(2023年12月調査)比2ポイント悪化のプラス11と4期ぶりの悪化となったことが嫌気されて、トヨタ自<7203>など自動車が下げ幅を拡大。また、年度初めに伴う機関投資家による益出しの売りも加わり、4月1日は全面安の地合いに。

 益出しの売りが一巡した後は、東京エレクトロン<8035>が上場来高値を更新するなど値がさ半導体株が日経平均のサポートとなったが、4日の海外市場で様相が一変。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレ改善が停滞した場合、年内利下げを実施しない可能性がある」と言及したほか、バイデン大統領がネタニヤフ首相との電話会談でガザ支援職員の死亡を受けてイスラエルを非難し、政策変更を警告したとの報道で中東情勢の緊迫化が警戒されて、米国株が大幅安。週末の東京市場は全面安の地合いとなり、日経平均は3月15日以来の39000円台を割り込んで取引を終えた。

 なお、3月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1832億円売り越したほか、TOPIX先物を6002億円売り越し、225先物は2005億円売り越したことから、合計9839億円の売り越しとなった。個人投資家は現物を4113億円買い越すなど合計で3238億円買い越し。信託が現物を5495億円売り越したほか、自己が現物を5261億円買い越した。

 週末の日経平均は25日移動平均線を大きく下回った。3月中旬もこの水準を割り込む場面はあったが、今回は今年初めて下向きに転じた25日移動平均線を割り込んでいることから状況がやや異なる。まだ日経平均が、3月安値の38271.38円(3月12日)より上で推移している状況なので、さほど悲観する必要はないとの見方もあるが、5日移動平均線も25日移動平均線を明確に割り込んだことも考慮すると、年始から続いていた強いトレンドは短期的には弱まったと考える。週足では、右肩上がりの13週移動平均線が38191.55円で位置していることから、中期的には強いトレンドは継続と考えるが、今後、プライム市場の売買代金が4兆円を割り込むなど商いが細るような展開となれば調整局面は継続か。

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