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【国産食品の不都合な真実】農薬使用量は世界トップクラス、残留農薬基準量は諸外国よりはるかに高い

海外では使われない農薬が日本の野菜に使われているケースも(写真:イメージマート)

海外では使われない農薬が日本の野菜に使われているケースも(写真:イメージマート)

 日本産は“不合格”──4月2日、台湾のメディアは日本から輸入したいちご約472kgとキンカン約102kgの残留農薬が規定値を超えていたとして、すべて廃棄または積み戻しすることを発表した。

 国内でも、2月に福島県産の小松菜が、3月には高知県産のにらが、残留農薬の規定値を大幅に超過していたとして回収されている。さらに昨年12月には、宮城県気仙沼市で基準値の4倍の量の「カビ毒」が混ざった国産小麦を使った給食を食べた子供たちが嘔吐や腹痛を訴える事件が発生している。

 国産食品が安心・安全を標榜するブランドだったのはいまや昔。われわれが気づかぬうちに、警戒すべき“危険食品”になり始めているのだ。【国産食品の不都合な真実・前後編の前編。後編を読む

日本の農薬使用量は世界でトップクラス

 世界各国が食の安全を担保する方向に舵を切っている中で「日本だけが立ち遅れている状態」だと話すのは、『本当は危ない国産食品』の著書があるジャーナリストの奥野修司さんだ。

「いまや欧米をはじめとしたほとんどの国で、残留農薬や添加物の基準を厳格化しています。そのため、無農薬やオーガニック以外の食品は水際検査でストップがかかり、輸出できなくなることが少なくない。

 それゆえ日本で生産されている緑茶など、海外から需要が高い食品は輸出用だけを有機栽培に切り替え、国内向けには依然として農薬を使用し続けているケースが散見されます」

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