公開日:2021.02.11 |暮らし   

SMS通知、偽サイト、使ったこともないカードで…あなたのクレカ情報を盗む驚きの手口と対策

 詐欺と聞いて「自分は関係ない」と思った方は要注意だ。自信がある人ほど騙されやすいのが詐欺だと専門家は言う。最近は外出自粛で募った寂しさや心の隙を狙った事件が頻発しているという。

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(写真/Getty Images)

コロナ禍の不安や孤独につけこんだ詐欺が増加

 コロナ禍で自宅で過ごす人が増えたことから、在宅者の心理や状況を突いた詐欺の手口が増えたという。たとえば、インターネットショッピングをする人を狙ってクレジットカード情報を盗み、不正利用するケースなどだ。

 一方、コロナ禍で不安や孤独を感じる心理を利用した詐欺も多い。たとえば、事前に電話をかけて資産を聞き出し、後日、警察官などを装って電話をかけてから訪問し、キャッシュカードを持ち去るという事件が昨年から多発しているという。

 敵はどんな手口でやってくるのか、事例と共に、対策を頭に入れておこう。

【フィッシング詐欺】ネット上で個人情報を盗み出す

■事例

 本物そっくりの偽サイトに誘導し、ログインIDやパスワード、クレジットカード情報などの個人情報を盗み出す手口で、2020年から被害が激増しているという。

「たとえば、SNSの広告に、高級家電などの写真とともに、『○割引!』などと破格の値段を表示。これはお得だとクリックすると、偽サイトに誘導される、といった手口です。そういった偽サイトは、有名家電メーカーや家具のオンライン通販公式サイトと作りがそっくり。

 本物との見分け方としては、破格の安さ。通常4万~5万円するソファが1万円未満などと表記されています。うっかり購入ボタンを押すと、クレジットカード番号を盗まれ、カードを不正利用されます。また、昨年以降、購入した商品とは関係のない品が送られてくる傾向に。これは、クレジットカード会社に不正利用の被害報告を出すまでの時間稼ぎをするためと考えられます」(ITジャーナリスト・三上洋さん、以下同)

 お得な話には裏があるというわけだ。

■対策:安易にクリックしない

「SNSをはじめ、インターネットの広告は事実上無審査。クリックしないに限ります。また、偽サイトは、銀行、クレジットカード、ポイント系のサイトにも多いので警戒を」

【SMS不在通知詐欺】偽画面から誘導し個人情報を盗む

■事例

 スマホのショートメッセージサービス(SMS)に、左の写真のような宅配業者を名乗る相手からリンク(URL)つきの不在通知がくる。クリックすると、佐川急便などの偽サイトに飛ぶ。

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SMSに送られてきた偽画面

「偽サイト上で『荷物追跡アプリ』を入れるように誘導されます。そこで不正アプリをインストールしてしまうと、そこからクレジットカード情報などの個人情報が盗まれます。さらに、スマホを遠隔操作され、同じ内容のSMSを自分のスマホから勝手に送られてしまいます。ある被害者は、遠隔操作で月1万通もの不在通知を送られてしまい、月5万円の電話料金がかかったそうです」

■対策:インストールしてしまったら初期化と電話番号の変更を

「多くの企業はSMSにリンクを張りませんから、リンクが張ってあったら偽物と考えていい。万が一、不正アプリをインストールしてしまったら、機内モードにし、データのバックアップを取ってから初期化。電話番号も変更しましょう」

→親に教えたいコロナ便乗オレオレ詐欺などへの最新撃退法、グッズ

【クレジットカードの不正利用】登録した覚えのないカードも被害に…

■事例

 前述の偽サイトなどからクレジットカード番号やセキュリティコード、名義などを盗み取られ、そこからカードを不正利用される。クレジットカード協会の統計によると、クレジットカード番号を盗まれたことによる被害額は、2014年は67.3億円、2019年は約223億円と、5年間で3倍以上に。さらに2020年は9月までで約156.5億円にのぼった。

「番号を盗用されるだけでなく、ランダムに16ケタの番号を組み合わせ、比較的対策の甘いショッピングサイトで試し、該当した番号を不正利用する手口もあります。そのため、一度も使ったことがなかったり、ネット上に登録したことのないクレジットカードでも被害に遭うケースも発生しています」

 ネットショッピングをしないからといって安心できないのだ。

対策:不正に使われてないか明細書、通帳を月1回確認

 クレジットカードの利用明細と銀行口座の通帳は最低でも1か月に1回は確認すること。

「不正利用に気づいたら、クレジットカード会社に電話をすれば基本的には補償されます。スマホに入れている『〇〇ペイ』などの電子決済アプリも同様。ただし、気がつかなければ補償されません。だからこそ、利用明細はこまめに確認をするべきなのです」

【国際ロマンス詐欺】その気があると見せかけお金を奪う

■事例

 2020年4月、福島県いわき市の60代女性がSNSを通じてイエメン在住の49才の男性軍医と称する人物と知り合い、結婚を求められた。

(写真/Getty Images)

 その後、相手から「軍医としての功労で報奨金が出た」と報奨金が入った小包を受け取るよう頼まれ、女性が承諾すると、配送業者を名乗る人物から小包を受け取る手数料などを請求するメッセージが送られてきた。女性は9回にわたって外国人名義の複数の口座に約2500万円を振り込んだものの連絡が取れなくなり、被害が発覚したという。

 このように、自分が登録しているSNSや婚活サイトに知らないイケメン外国人からメッセージが届き、最終的にお金を盗られる「国際ロマンス詐欺」がここ最近急増している。これもまた、コロナ禍によるさびしさや不安につけ込んだ手口だ。

■対策:お金の話が出たら家族や友人などに相談を

「親密になり、その後、お金が必要だという話が出たら詐欺を疑い、まずは家族や友人などに相談を。振り込み後に詐欺だと気づいたら、警察や振込先の金融機関に連絡しましょう。『振り込め詐欺救済法』のもと、振り込んだ口座を凍結。その口座の残高や被害額に応じて、被害額の全部または一部が戻ってくることもあります」(多田さん)

【キャッシュカード切り込み詐欺】偽警察官が訪れカードを持ち去る

■事例

 警察官などになりすまし、事前に電話をかけて被害者の個人情報などを確認。その後に電話をかけて訪問し、キャッシュカードなどを持ち去る事件も相次いでいる。その中で2020年に多かった被害の1つが「キャッシュカード切り込み詐欺」だ。  

 2020年6月に、東京・目黒区に住む70代の女性宅に警察官をかたる男から

「あなたの口座から60万円引き出されている。警察職員がこれからキャッシュカードを取りに行きます」

 と電話があり、3時間後、警察職員を名乗る人物が自宅を訪れ、「不正利用の疑いのあるカードを裁判所に持って行く」と説明。女性がカード9枚を差し出すと、相手は目の前でカードに切り込みを入れ、白い封筒に入れて持ち帰った。その後、女性の銀行口座から約1700万円が引き出されたという。はさみを入れたカードはすり替えられた偽物で、本物は犯人が持ち去ったのだ。

■対策:知らない番号には出ない

「知らない番号からの電話には出ない、もし出ても長話はしない、暗証番号は相手が誰であれ教えないこと。電話で個人情報を聞いてきたらあやしんでください」(多田さん)

 判断に迷う場合は、一度電話を切って、役所や警察に確認の電話をしてみよう。

教えてくれた人

三上洋さん/ITジャーナリスト(http://www.sv15.com/)、多田文明さん/詐欺・悪徳商法ジャーナリスト(http://www.windin-inc.com/talent01.html

取材・文/桜田容子

※女性セブン2021年2月4日号
https://josei7.com/

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