公開日:2021.05.10 |暮らし    2

ピーターも豪邸を手放し平屋を購入!シニアは2階に寝ないほうがいい3つの理由

 リビングや水回りなど家族の共有スペースは1階に、寝室や子供部屋など個人のスペースは2階に配置しているという家庭は多いのではないだろうか。しかし、住居で危険が起こりやすい時間帯は「夜」だ。逃げ道が少なく、「階段」という障害物がある2階は危険の温床だった!ピーターの愛称でおなじみの歌手、池畑慎之介(68才)は、一昨年、葉山(神奈川)に持っていた豪邸を手放したという。

ピーターこと池畑慎之介さん
ピーターこと池畑慎之介がらせん階段のあるこだわりの住宅を手放した理由とは

1階建て住宅「平屋」の着工数が10年で2倍に

 少子化やコロナ禍の影響から、日本の新設住宅着工戸数は年々減り続けている。しかし、その中にあって伸びているものがある。それが1階建て住居、いわゆる「平屋」の着工戸数だ。

 2010年には、居住専用住宅に占める平屋の着工戸数は、わずか6.19%だった。それが2020年には11.2%まで上昇。10年で2倍近い伸びを見せているのだ。なぜ平屋人気が高まっているのか。

平屋に引っ越す芸能人も…シニアに平屋がおすすめの理由

 元TBSアナウンサー・山本文郎さん(享年79、2014年逝去)の妻である山本由美子さん(55才)も、今年、平屋に引っ越したばかり。以前は、千葉にある2階建ての家で家族と暮らしていたが、2人の息子も社会人となり、大量に残された文郎さんの遺品整理も兼ねて、引っ越しを決意した。年上の知人から、「60才を過ぎたら、家は小さい方がいい」とアドバイスを受け、都内近郊の平屋を選んだのだ。

「新生活は、ものすごく快適」と由美子さんは語る。

階段の上り下りが無いのが本当に楽

「2階建ての家に住んでいたときは、洗濯がとにかく大変でした。1階にある洗濯機で洗ったら、濡れて重たい洗濯物を抱えて階段を上り、2階のベランダに干す。乾いたら取り込んで、1階のリビングで畳む。その後、再び、2階にある私の寝室や子供たちの部屋まで持って行く。時間も無駄だし、終わった後はヘトヘトでした。平屋は洗濯が本当に楽です」(由美子さん・以下同)  

 若いうちはいいが、洗濯かごを抱えて階段を上り下りすることは、足腰が弱ってくると転倒の危険につながる。

震度4を記録した夜に実感した安心感

 さらに由美子さんが、心底、平屋へ引っ越してよかったと実感したのが、2月13日の深夜に起こった福島県沖地震の際だ。最大震度は6強、東京や千葉でも震度4を記録した。

「先日の地震で、想像以上に人は動揺するものだと感じました。引っ越す前は寝室が2階にあったため、地震が起こると階段を下りて、避難口の確保をする必要がありました。ですが、もし停電した場合、2階だったら、懐中電灯を頼りに階段を下りなければならない。それはあまりにも恐ろしいことです。60才を目前にすると、生活には何よりも安心感がほしいものです。2階に寝室がある場合は、できる範囲で1階に移すことをおすすめします」

ピーターさん「らせん階段」に不安を感じ平屋へ

 階段に不安を感じるケースは珍しくない。ピーターの愛称でおなじみの歌手、池畑慎之介(68才)は、一昨年、葉山(神奈川)に持っていた豪邸を手放したという。

ピーターさんが所有していた葉山の自宅
ピーターが所有していた葉山の自宅。改装時、<大好きなアンティーク枕木の階段も骨折したこともあり、安全でなだらかなタイル張りに変わります>と綴っている(写真はピーターの公式ブログより)

 ピーターのこだわりが細部まで詰まった家だったが、骨折して松葉づえ生活になったとき、らせん階段に大きな不安を感じたと明かしている。現在は、建売の平屋を購入し、そこで暮らしているそうだ(『週刊朝日』2021年4月9日号より)。

60才過ぎたら2階で寝ないほうがいい3つの理由

 高齢になるほど、住み慣れたわが家は危険な場所となる。日常生活で最も多い事故は、「転ぶ」と「落ちる」で、いずれもほとんどが自宅で起きている。

 東京消防庁の報告では、2019年に管轄地域内で発生した日常生活における事故(交通事故を除く)によって、約14万5000人が救急搬送されており、そのうちの半数以上が65才以上だ。

 同庁が2015年からの5年間に起きた事故の内容を分析したところ、「転ぶ」事故が全体の82.1%を占め、次いで「落ちる」事故が10.5%と続く。いずれも、ほとんどが「住居等居住場所」で起こっている。

1.夜間のトイレに行くときの転倒が最も危険!

 バリアフリーの住宅改修を専門とするリフォーム会社・高齢者住環境研究所社長の溝口恵二郎さんはこう指摘する。

「要介護となった人の自宅をリフォームするとき、『無理して2階に上がって、階段で転倒して骨折した』という話はよく聞きます。一時的な入院で治ればいいですが、骨折したことが原因で寝たきりになり、それがきっかけで認知症を発症するなど、歩けなくなることは高齢者の健康にとって大きな障害となります」

 とはいえ、長年の習慣を変えるのは難しい。「まだ元気だから」と、若いときから変わらず2階を寝室にしている人は多いだろう。しかし高齢になってくると、夜間にトイレへ行く頻度が増えるなど、自分の気持ちとは無関係に危険に身をさらす機会が増えていく。

深夜のトイレに行くのに階段は危険…(写真/PIXTA)

「寝室が2階にあるのに、トイレは1階にしかないというのはもってのほか。最も転倒しやすいのは、夜間にトイレへ行くときです。昼間ならなんともない段差でも、寝起きでぼんやりしているときは大きなハードルとなります。

2.ヒートショックの危険性も

 また、冬場には、暖かい寝室と寒い階段との温度差によって血圧が激しく変動するヒートショックを起こす危険性もある。もし階段でヒートショックを起こしたら、転落してしまいます。こうした理由から、高齢になってからの住居は寝室とトイレの動線を最短距離にすることが鉄則です」(溝口さん・以下同)  

3.60才以降のリフォームは「増築」ではなく「減築」を

 老後を自宅で過ごすと決めている場合、将来を見据えたリフォームや部屋の配置換えは、まだ体力があるうちに行った方がいい。介護が始まってからでは、建て替え期間中に過ごす場所の確保など、苦労することが多いからだ。

「60才以降のリフォームは、『増築』ではなく、2階を取り払う『減築』が基本の考え方です。大規模な工事をしなくても、2階は不要な物をしまう物置にして、日常生活は1階で完結するように改装すればいいのです」

教えてくれた人

溝口恵二郎さん/リフォーム会社・高齢者住環境研究所社長

※女性セブン2021年4月29日号

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  1. イチロウ より:

    我が家は二階建てです。 寝室は二階ですので老齢になると転落の危険はあります。 ですが、最近の台風と大雨を考慮すると避難場所に二階があると安心ですので、避難用具や非常食等を二階に保管しています。 ただ、寝室が二階ですと確かに夜間にトイレに行く折に転落等の危険があるのは確かです。 其処で階段に手摺を取り付けて貰いました。 階段敷も設置してあります。 ただし、手摺を他の箇所に取り付けるのはもっと先にします。

    この先、リホームをする積りです。 しかしながら、最近の事情を見ていますと、年金減額と増税その他で我々高齢者には住みにくい世の中になるのは間違いがありません。 焦って必要のないリホームをして老後資金を失うと生活に困ります。 

    我々一般人にとっては、老後資金を失うのが最大の危険だと思います。 

    7+

  2. あり より:

    我が家は納屋と蔵を除いては全て平屋。「贅沢やな」と知人に笑われます。昨今の豪雨被害を思うと 逃げる「高いところ」がありません。昔ながらの造りのため「壁」が少なく、外に脱出する場所は東西南北確保されています。最近の災害を見ていると どちらが良いのか思案します。

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