ビジネス

堅調推移のJリート 一時的な急落は悲観の必要ないと専門家

 J-REIT(不動産投資信託、以下、Jリート)市場が日本銀行による買い取りも後押しして堅調だ。その背景と今後の展望をJリートに詳しいアイビー総研の関大介氏が解説する。

 * * *
 2012年の夏以降、上昇気流に乗って堅調な推移をみせているのがJリート市場だ。夏前まではJリート市場でも株式市場同様に「上がったと思ったら下がる」という相場が続いていたが、これは欧州債務危機によるリスクオフ(リスク回避)の売りが出たことが要因だった。

 さすがに世界的なリスク回避の動きが強まると、Jリートもその影響で売られてしまう。Jリート市場も株式市場ほどではないが、外国人の売買比率は約4割~5割と高く、外国人投資家が売りの姿勢を強めてしまうと抗しきれないという弱い部分があるのだ。

 しかし、株式市場は夏以降も「上げたら下げる」という状態にあるのに対し、東証REIT指数は7月以降、順調な値上がりを続けている。現在、日本の株式市場が低迷している最大の要因は、海外収益が低迷する日本企業の業績悪化を懸念する海外投資家らによる売りである。すなわち、投資資金が市場全体から引き揚げられるリスク回避の動きではなく、あくまでも個別のリスクを投資家として判断しているに過ぎない。

 一方、Jリートの業績に目を向けると、過去2年の分配金の水準はほとんど変わっていない。加えて、2012年は4月、6月、11月には新規の銘柄が上場、さらに12月にも新規上場が予定されており、Jリート市場は活況を呈しているといってよいだろう。

 アメリカのリート市場は、リーマン・ショック前の高値をすでに抜けてしまっている。海外の投資家の目には、Jリート市場は他国と比べて出遅れ感が強いと映っており、外国人投資家によるJリート物色の動きは今後も続くだろう。日銀による金融緩和策としてのJリート買い取りも市場の活性化を後押ししている。

 ただ、そうはいっても、このまま1本調子で相場が上げていくのは難しいと私も市場関係者も考えている。欧州債務危機の再燃によるリスク回避の売りがあれば、また下落する局面はあると思う。2013年のJリート市場は、欧州の債務問題が常にリスク要因としてつきまとうと考えて投資しなければいけないだろう。今夏以降、相場が順調に上昇しているため、利益確定の売りが膨らみかねない点にも注意したい。

 しかし、逆に考えれば、そうした下げ局面は銘柄によっては絶好の買い場になるともいえる。いずれも、Jリート市場自体の要因ではなく、投資する価値はないと判断されての売りではないので、一時的な急落に直面しても悲観的にならなくてよいだろう。

※マネーポスト2013年新春号

トピックス

三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン