国内一覧

国内ニュースを集めたページです。重大事件・事故の裏側や、めまぐるしく移り変わる政治情勢なども解説。昨今の世相や皇室の最新情報なども取り上げます。

初入閣したものの、Twitterでの反応が自民党内でも物議を醸している(時事通信フォト)
高市早苗氏の“入閣に不満”投稿は政調会長ポストを奪った萩生田光一氏の「統一教会問題」を痛烈意識か
 高市早苗・経済安全保障担当相が8月14日夜、自身のツイッターに投稿した「入閣への不満」が物議を醸している。「組閣前夜に岸田(文雄)総理から入閣要請のお電話を頂いた時には、優秀な小林鷹之大臣の留任をお願いするとともに、21年前の掲載誌についても報告を致しました。翌日は入閣の変更が無かったことに戸惑い、今も辛い気持ちで一杯です」と投稿し、自身の入閣に不満を漏らした。 高市氏は今回の内閣改造・党役員人事で自民党政調会長からスライドし、経済安保担当相に就任。記者会見で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連の「世界日報」が発行する月刊誌に対談が掲載されていたことを認めた。 この投稿について、「旧統一教会との関係についての反省や小林前大臣への同情もあるだろうが、それよりも今回の改造人事への不満が露呈しているのではないか」とベテラン政治ジャーナリストは見る。「高市氏は、政調会長という党3役の重要ポストから、人事権のない特命大臣に“格下げ”されたことに不満を抱いていた。前大臣からの引き継ぎ式を中止し、内閣府職員へのあいさつ式も欠席したのもそのせいではないかと言われています。今回の投稿も、岸田総理に対する当てつけという側面があることは否めません」 今回の投稿の裏には、自身に代わって政調会長となった萩生田光一・前経産相に対する痛烈なメッセージも潜んでいるといられている。「亡くなった安倍晋三・元総理の政治理念を最も強く引き継いでいると自負する高市氏にとって、現在、安倍派の後継候補と目される萩生田氏に政調会長を奪われたことは相当に悔しかったことでしょう。萩生田氏は旧統一教会系のイベントに登壇したり、旧統一教会の関連団体に会費を払っていたことが明らかになっている。その萩生田氏が政調会長に抜擢されたことへの不満が投稿に表われているのではないでしょうか。 高市氏のツイッターでは、旧統一教会系の月刊誌のことは認めつつ、『旧統一教会との接点の有無については、アンケートも多数届いており、政調会長在任中から徹底的に調べていました』『選挙応援無し。行事出席無し。金銭のやり取り無し。祝電も当事務所が手配した記録は無しでした』と自身は関係がなかったことをアピールしています。 要するに、『自分は萩生田氏と違って潔白だ』ということでしょう。いわば“肉を切らせて骨を断つ”戦法で、旧統一教会問題で党に揺さぶりをかけたわけです」 爆弾投稿は自民党内にどんな波紋を広げるのか。
2022.08.16 07:00
NEWSポストセブン
勤務するオフィスに向かう小室圭さん
小室圭さん、すでに「年収1600万円超え」報道の背景 転職サイト給与情報の“罠”
 3回目の挑戦となるニューヨーク州司法試験を終えたばかりの小室圭さん(30)。物価の高騰が続く現地で秋篠宮家の長女・眞子さん(30)との新婚生活を続けるためには、現在の収入だけでは足りないのではないかと心配されている。これまで、収入は日本円に換算して年収600万円前後だと複数メディアで報じられていたが、ここにきて、年収はそれよりも大幅に高いのではないかという情報も浮上している。 小室さんは現在、NYの大手弁護士事務所「ローウェンスタイン・サンドラー」にロー・クラーク(法務助手)として勤務している。年収600万円前後だとすると生活費のために眞子さんの貯金を取り崩しているともみられていたが、『週刊文春』は現地の転職サイトの情報をもとに、小室さんの年収が1600万円を超えると報じた。もし小室さんがすでに年収1600万円オーバーの高給取りだとすれば、夫婦の生活は金銭面ではひとまずは安心、といったところだろう。 実際のところはどうなのだろうか。小室さんが勤務する弁護士事務所の給与について複数の米国の転職サイトで検索してみると、その金額はサイトによってかなりバラツキがあった。 サイトAではロー・クラークの平均給与が年9万5487ドルとされており、1ドル=135円換算で約1290万円になる。ただ、このサイトでは昨年4月の時点で16万2892ドル(約2200万円。1ドル135円換算、以下同)と掲載されており、大幅な変動がみられる。そうした金額のバラツキには次のような事情もあるようだ。「米国の主要な転職サイトで公開されている給与情報は、その会社に勤務するユーザーが登録した金額が反映されます。同じ職種であっても、その人の実力やキャリアによって給与に差はありますし、登録する人数が少なければ変動も大きくなります。また、登録する給与は基本的に自己申告なので、必ずしも正確だとは言い切れない部分もあります」(転職サイト運営者) また、転職サイトによっては「ロー・クラーク」という職名での給与情報がないケースも多い。サイトBでは類似する職種「パラリーガル」や「法務アシスタント」の給与情報を掲載しており、平均年収はそれぞれ6万ドル(約810万円)、5万3000ドル(約715万円)だった。 サイトCでは、「パラリーガル」の平均年収が9万ドル(約1215万円)で、「事務アシスタント」が7万7221ドル(約1040万円)。サイトDでは「パラリーガル」が7万6137ドル(約1030万円)、「法務事務」が5万4421ドル(約735万円)。サイトEでは「法務アシスタント」の平均年収が10万2689ドルで、約1390万円となる。今回調べたロー・クラークおよび類似する職名での給与額として最も高かった。 実際の小室さんの給与額はわからないが、司法試験に合格し、弁護士となれば年収20万ドル(約2700万円)程度になるとも目されている。なお、サイトEでは同社の弁護士1年目の平均年収は18万6725ドルとされており、1ドル=135円換算で2500万円を超える。 いずれにせよ、弁護士となれば現在よりも収入がアップするのはほぼ確実だ。小室さんとしては、お金の心配をせずに眞子さんとのNYでの新婚生活を満喫するためには、なんとしても合格したいところ。10月の合否発表が待たれる。
2022.08.14 21:00
NEWSポストセブン
「同伴的なので」と自分の意思を伝えた吉川議員
「18歳女子大生」インタビュー【第3回】吉川赳議員から大量の「LINEメッセージと電話」
 日本を騒がせた吉川赳・衆議院議員の18歳女子大生との「パパ活飲酒」問題。週刊ポスト取材班の直撃後に沈黙を貫いてきた女子大生・Xさんが、今回、あらためてインタビューに応じた。本誌独占の120分インタビュー、第1回でXさんは「吉川議員が18歳という年齢を知っていたこと」「愛人契約を持ちかけられたこと」、第2回では「ホテルの部屋で性的行為を要求されたこと」などを明かした。最終回となる本編では、吉川議員の主張に対して「事実と違います。放置できません」と語った。【全3回の第3回。第1回から読む】(聞き手:ジャーナリスト・赤石晋一郎) * * *──週刊文春では、Xさんが男性経験がなく「初めては優しい吉川さんがいいから」とホテルまで来た、と吉川氏が親しい議員に語ったとして報道されていました。そんなことはありましたか?「そんなワケないじゃないですか」──吉川氏はブログで、ホテルの出来事については書いてません。「そこはズルいというか。焼き肉屋でお酒を飲ませたことも問題かもしれませんが、ホテルで変なことをたくさんされたことが私は重要なポイントだと考えてます。なぜ、こんなにキモくて、キツい経験をしないといけないのか。 吉川さんは自分がホテルで何をしたのか、自分の口できちんと説明して欲しいです」──吉川氏のブログでは、Xさんが『週刊ポスト』とグルだといった主張もあります。「それも責任転嫁だなぁと思います」──こうしたトラブルのとき、男性側が「女性から誘われた」と主張することは多くあります。ブログでもクラブ従業員のXさんから誘ってきて騙されたというような主張をしています。「吉川さんは無名議員でしたし、そんなことをする理由がないです。同伴しようと誘ってきたのも吉川さんですし、ホテルに連れ込んだのも吉川さんです。私が迂闊だったことは反省しています」──週刊ポストでは、記者に直撃された吉川氏がXさんのアルバイト先のキャバクラに乗り込んできたとも報道していますが、事実でしょうか?「お店にきて『Xと連絡を取らせろ』と高圧的に言って大騒ぎをしたそうです。たまたま私はその日が休みでした。 LINEメッセージやLINE電話も大量に来ました。この時に友達に相談したら、『相手はヤバイ奴みたいだから記録は残しておいたほうがいい』とアドバイスされたのでLINEとかのやりとりは全てスクショしました」──その吉川氏の行動は、報道前に口裏を合わせようとしたように感じますね。「吉川さんには変なこともされたし、『他の女と別れる』みたいなことも言ってきて“ガチ恋”のようになっているのも恐かったのでLINEは全て無視しました。 店で飲むわけでもなく、乗り込んできて大騒ぎするという話もヤバいじゃないですか。お店にはその後も、吉川さんの事務所から何回も電話がかかってきたようです。店長に『どういうこと?』と聞かれたので、『お客さん(吉川氏)にセクハラを受けたので、記者さんの直撃取材に答えてしまいました』と言いました」──今でもそのキャバクラでのアルバイトは続けていますか。「メディアで大騒ぎになり、お店側はこれ以上のトラブルは避けたいという空気になっていきました。それで私もアルバイトを辞めざるをえない状況になってしまいました」──吉川氏のせいでバイトを辞めることに?「吉川さんのせいで店を辞めることになったのは事実ですね」──今も吉川氏とは連絡を取り合うことはありますか?「吉川さんが怖かったので、騒動になる前からは一切連絡を取っていません。今回、改めてLINEを確認しようとしたら、吉川さんのアカウントは消されたのか出てきませんでした」──証拠隠滅を図ったのでしょうか?「わかりません」ウソばかり並べるのはやめてほしい──これだけ不快な思いをさせられて、Xさんはなぜ今まで沈黙していたのですか?「自分がホテルに行ったことはアホだなと後悔していました。週刊ポストの取材に少し話をしてしまったけど、もう忘れたいと思っていました。あんな奴に傷つけられたと思うのも嫌だし、それからは深く考えないようにしていました。でもニュースで彼の顔を見る度に『無理……』と思い出してしまいます」──吉川氏の主張が許せない?「自分が迂闊だったことはわかっています。好奇心だけで行動してしまったことへの反省もあります。でも吉川さんが私を攻撃することや、事実と異なることを主張し続けることを、放置しておくのは違うなと思いました。 本当の真相を知ってもらうためにも、こうしてインタビューに応じたり、弁護士に相談することも必要かもしれないと思うようになりました」──最後に吉川氏に伝えたいことがあれば。「吉川さん言葉は、そのほとんどがウソです。いくら釈明してもすぐにウソとわかる内容のものばかりで、そんなの(世間には)通らないと思います。全ての責任を女性に転換するような言い方にも納得がいきません。私たちの税金を使って、ウソばかりを並べることは、そろそろやめてほしいなと思っています」(了。第1回から読む)【プロフィール】赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう)/「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。※当記事は週刊ポストとジャーナリスト・赤石晋一郎氏とノンフィクションライター・甚野博則氏が運営するYouTube「元文春記者チャンネル」との合同取材となっております。「元文春記者チャンネル」の甚野氏 によるXさんへのインタビュー動画はYouTubeで配信中。
2022.08.11 11:03
NEWSポストセブン
吉川議員の名刺を手にする女子大生
「18歳女子大生」インタビュー【第2回】吉川赳議員はホテルで「揉んじゃって御免なさい」「おじさんムラムラしちゃった」
 日本を騒がせた吉川赳・衆議院議員の18歳女子大生との「パパ活飲酒」問題。週刊ポスト取材班の直撃後に沈黙を貫いてきた女子大生・Xさんが、今回、あらためてインタビューに応じた。本誌独占の120分インタビュー、第1回でXさんは「吉川議員が18歳という年齢を知っていたこと」「愛人契約を持ちかけられたこと」を明かした。続けて、2人が焼き肉店からホテルへ移動した時のことについて話が及んだ。【全3回の第2回。第1回から読む】(聞き手:ジャーナリスト・赤石晋一郎) * * *──汐留の焼き肉店からお台場に向かうタクシーの中ではどんな会話をしましたか。「吉川さんは『ニーハイ(膝上まである靴下)、久しぶりに見た!』とテンションが高い様子でした。『初デートだしバーで飲もう。グイっと行かないと』とも言われました。そうしたら、吉川さんの携帯に電話がかかってきて、どこかの議員がコロナにかかったという話をしてました。吉川さんは『チューとか濃厚セックスでもしたんだろ!』とか大きな声で話していて、本当に下品でした。国会で吉川さんが許されているのも、きっと同じようなことをしている議員がいっぱいいるんだろうな、と今改めて思いますね」──なぜ、お台場ではバーではなくホテルの部屋までついていったのですか。「コロナのせいかバーが休業中で、吉川さんが『部屋で飲もう』と言い出してチェックインしました。私もつい、ついていってしまった。これが普通の人なら、絶対について行かないのですが。相手は無名とはいえ国会議員だし、下手なことはしないだろうと思っていました。私も好奇心が強い性格なので、議員がどんなことを話すのか、興味がありました。でも、結果的にはつまらない人でした……。吉川さんにはどうして議員になったのか、日本を変えたいという思いがあるんですか? とかも聞いたのですが、『特にない』といった答えで……」──ホテルの部屋の中ではどういう展開になったのですか。「吉川さんが『ルームサービスで酒飲もう』と言い出して、お酒を注文し始めました。そして唐突に言われたのが『エッチしていいの?』という言葉でした。私は経験がないからと拒否したのですが。すぐにシャワーを浴び始めて、湯舟を溜め始めていました。経験がないと何度も言ったのですが、構わず『なんか抱きたくなってきた。変に下手な奴とするより、俺のほうが痛くないだろう』とか食い下がってきて。あまりにしつこくて、部屋に来たことを後悔しました」  ──吉川氏と滞在したホテルの部屋で起きた出来事について、どう感じていますか。「気持ち悪かったし、本当に嫌な気持ちになりました。議員がそういうことをするのかというのも驚きでしたし、吉川さんはそういう趣味の人なのかとも思いました」──週刊ポストの直撃取材に、ホテルの中で吉川氏にされたことを少し答えていましたが、改めてどういうことをされたのでしょうか。「抱きつかれて服を脱がされました。私も断るのが苦手で強く拒めなくて。やめてくださいとは何回も言ったのですが、吉川さんは『オッパイとか揉んじゃうのはいい?』と、どんどんエスカレートさせていった。胸まで舐められて……。私も焦ってしまって過呼吸になってしまって……どうしていいかわからず。『年の差があるから、お小遣いしかないじゃん』とも言ってきて、お金を提示してまで関係を持とうともしてきました。私が迂闊だったと、すごく後悔しました」ホテルでティッシュを集め始めた──彼の行動を中断することはできたのですか?「ちょうどルームサービスが来たので助かりました。私がトイレに籠っていると、『泣くな。オッパイ揉んじゃって御免なさい。オレ、乳揉むのが好きなんだよ』と、謎の言い方で謝られました」──でも、その後も異常な行動が続いたわけですね。「はい……。ティッシュを集め始めたのです。吉川さんは全裸。そして『おじさんムラムラしちゃったから、手で頑張ってくれる』と腕を強く引っ張られました。無理だと思い、全力で振りほどきました。そうしたら『胸を見せて』とか言ってきて自慰行為をはじめて……。気持ち悪く背を向けました……。あまりにキツくて直視することができませんでした」──吉川氏の一連の行動は「性加害」であり、刑事事件として訴えていいレベルの事柄という指摘もありますが、どう思いますか。「とても嫌な出来事だったし、とても気持ち悪かったのは事実です。思い出しましたが、私が目を背けていると自慰行為をしている吉川さんから『いっちゃっていい? いっちゃっていい?』という言葉も投げかけられました。本当にキモかったです」──行為を終えたあとの吉川氏はどんな様子だったのでしょうか?「果てた直後に携帯に電話がかかってきて、不機嫌になりながらも『吉川です!』と出て、仕事の話などをしていました。凄いタイミングで電話がくるなぁと。でも、電話が終わるとすぐに『けっこう乳小さいな』とか言われて。本当に常に下品だし、意味がわからない……」──酷いですね。そんな暴言まで……。「しばらく気まずい空気になって……。そりゃ、私が過呼吸になったり、トイレに籠ったりしたので空気は悪くなりますよね。それで、何を始めるかと思ったら吉川さんは怪談話を披露し始めました。もしかしたら場を和まそうとしたのかもしれませんが、なぜ怪談なのかもわからないし、ほんとうにつまらない話で……」──趣味が落語だから、そういうネタがあるんでしょうかね。「なんで怪談なんでしょうか。最後には『今日の過呼吸面白かったよ。世の中には変な奴がいるから気を付けたほうがいいよ』とも言われて。何と言っていいのか……」(第3回へ続く)【プロフィール】赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう)/「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。※当記事は週刊ポストとジャーナリスト・赤石晋一郎氏とノンフィクションライター・甚野博則氏が運営するYouTube「元文春記者チャンネル」との合同取材となっております。「元文春記者チャンネル」の甚野氏 によるXさんへのインタビュー動画はYouTubeで配信中。
2022.08.11 11:02
NEWSポストセブン
インタビューに応じた女子大生
「18歳女子大生」独占インタビュー【第1回】吉川赳議員のついたウソ「私の年齢に食いついた」「愛人契約しないか」
 日本を騒がせた吉川赳・衆議院議員の18歳女子大生との「パパ活飲酒」問題。本誌・週刊ポストが報じると、吉川氏は自民党を離党したものの、ブログで一方的な見解を述べたまま公の場での説明を避け続けている。一方、週刊ポスト取材班の直撃後に沈黙を貫いてきた女子大生・Xさんだったが、今回、あらためてインタビューに応じた。取材に難色を示していたXさんだったが、7月15日に更新された吉川氏のブログを見て、決心を固めたという。本誌独占の120分インタビューで、Xさんは「吉川氏のついたウソ」、そして「ホテルでの全真相」を語った。【全3回の第1回】(聞き手:ジャーナリスト・赤石晋一郎) * * *──吉川氏はXさんの年齢について「なるほど、大学1年生(18歳)という設定なのね」と受け止めたと、主張しています。また、Xさんと出会ったクラブで〈私の席について、飲酒をされておりました〉としたうえで、そのことから〈飲酒不能な年齢である可能性など微塵も疑いうこともなくおりました〉(本文ママ)としています。「(アルバイト先のお店で出会ったときに)私が自分から『今18歳で、大学1年生になったばかりなんですよ』というふうに話しました。吉川さんは『18歳、若いね』と言って、『自分が一番付き合った中で若かったのは26歳だ』、『さすがに18歳の子とは付き合ったことがない』みたいなことも言っていました。 その後に私は店内で指名され、吉川さんからドリンクも頂きました。そのとき吉川さんは『18歳だから、俺の職業的にシャンパンは入れられない。シャンパンは駄目だけど、こっちだったらいいから』と、メニューには紅茶ハイと書いてあるけど本当はノンアルの紅茶が出てくるドリンクを私は飲みました。店では18歳にお酒を飲ませることをとても気にしていました」──お店は、いわゆるキャバクラ店なんですね。「はい、そうです。吉川さんはブログで何回も店の場所について書いていて、そこが気がかりでした。私を晒そうとしているように思えて、すごく恐怖を感じました。ブログは私を攻撃しているようにも思えたし、相手は国会議員なので怖かったです」──吉川氏はブログで〈女性が真実18歳であるか否か(中略)客観的に確認し得ておりません〉と綴っています。改めてXさんが、本当に18歳であることを証明できますか。「はい。生年月日が記載された学生証があります。吉川さんと焼肉屋で会った5月27日当時、18歳でした。私の誕生日は7月なので、今は19歳になりました」──つまり吉川氏の「18歳という設定だと思った」という主張はウソと?「はい。ブログには真逆のことが書いてあります。吉川さんは18歳という私の年齢に食いついていました。後で、報道で10代の娘さんがいると知ってエグいなぁ、とも思いました」──キャバクラではどのような様子でしたか。「彼がキャバクラに来たのは1回だけ。席では『愛人契約しないか』、『割り切った関係になろう』という話ばかりをされ、うんざりしました。私は3月に高校を卒業したばかりで、4月後半からバイトを始めたので、そのときキャバクラを始めて1か月くらいでした。でも、こんなに下品なお客さんはあまりいないので引きました」「大学生だから使うよね」とスワロフスキーのペンをプレゼント──吉川氏が国会議員だとは知っていましたか?「お店で吉川さんから『俺の職業、当てられないと思うよ』と何度も言われたのですが適当にあしらっていたら、衆議院議員の名刺を渡されました。そうなんだと思って静かにしていると、吉川さんから『もっと驚けよ』と言われました」──同伴はXさんから持ち掛けましたか?「お店で吉川さんから『食事に行こう』と誘われました。その後、LINEで『同伴的なので』と改めて誘われました」──吉川氏はブログでXさんから〈月内にいわゆる「同伴」に付き合ってほしいと乞われた〉と書いていますが、Xさんから同伴の提案はしていなんですね?「はい。私からは同伴を提案したことはありません。LINEを見てもそれはわかってもらえると思います。相手は議員だし、同伴ならいいかと会うことにしました」──週刊ポストと吉川氏では、焼き肉店で2人がいた個室を巡って見解の相違があります。実際はどちらでしたか。「吉川さんの言う(建物の角部で壁の2面が外窓になった)個室ではなく、(週刊ポストが指摘する)左から2番目の個室でした。こんな細かいところでもウソをつくんだなーって(笑)」──焼き肉店での飲酒の提案はどちらから?「まず焼き肉店では、吉川さんから『大学生だから使うよね』とスワロフスキーのペンをプレゼントされました。そして『飲もう』と言われ、吉川さんが私のお酒を選んでくれて、注文していました。私は1杯しか飲んでいませんが、吉川さんはビール的なものを何杯か飲んでいました。 吉川さんのブログで、〈自ら同伴を要望していたにもかかわらず、何故か女性の方から「今日は休みます」と、お店は休んで、ふたりで時間を過ごすことを希望された〉とありますが、そんなワケないじゃないですか。吉川さんが『楽しいからバイト休んじゃえ。発熱があると言えばいけるよ、コロナがあるから』と持ち掛けてきたのです。バイト代いくらと聞かれて、3万円と答えたら、財布から4万円を出して渡されました」──渡された4万円は、どのような意味のお金だと思いましたか?「食事や飲んだりするのを共にするためのお金かなぁと」──それでお店には休むと連絡した?「しました。それに乗ってしまったことは、今では私もアホだなぁと悔やんでいます」(第2回へ続く)【プロフィール】赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう)/「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。※当記事は週刊ポストとジャーナリスト・赤石晋一郎氏とノンフィクションライター・甚野博則氏が運営するYouTube「元文春記者チャンネル」との合同取材となっております。「元文春記者チャンネル」の甚野氏 によるXさんへのインタビュー動画はYouTubeで配信中。
2022.08.11 11:01
NEWSポストセブン
【動画】パパ活飲酒の吉川赳議員 相手の「18歳女子大生」にインタビュー
【動画】パパ活飲酒の吉川赳議員 相手の「18歳女子大生」にインタビュー
NEWSポストセブンです。渦中の女子大生が、ついに口を開きました。パパ活飲酒で問題となった吉川赳議員。その相手となった「18歳の女性」が、週刊ポストのインタビューに応じました。【↑ 上の写真クリックで動画へ】Q:今回、どうして話をしていいと思ったか。吉川さんの釈明を受けてどう思っているのか、心境を教えてもらいたい。A:そうですね、まず彼は、けっこうその…ずっと嘘ばかりついていて。なんだろう…反論したい点がすごく多くあったので、今回また、インタビューを受けさせていただきました。Q:焦点は吉川議員が、Xさんが18歳であったと知っていたか否か。バイト先の店で知り合ったときは年齢のことについてどう話した?A:私が自分から、「今18歳で、大学1年生になったばかりなんですよ」というふうに彼に話しました。Q:それに対しての吉川議員の反応は?A:「え、18歳、なんか若いね。自分が一番付き合った中で若かったのは26歳だ」って。「さすがに18歳の子とは付き合ったことがない」みたいに言ってましたね。Q:そのあと指名されたんですよね。同伴を誘われた?A:その時は同伴とかではなく愛人契約をしないかと。Q:パパ活とか愛人契約をしようという?Aパパ活とは言ってなかったけど愛人契約だと。「自分はそういう女の子他にもいっぱいいるから」と。「ただホテル行って、そういうことだけやってお金あげるから」みたいな。Q:他にもそういう子がいっぱいいると。A:そうですね、「割り切った関係になろう」みたいな。「別に彼氏とかいていいから、むしろ彼氏いたほうが自分としても気が楽だ」みたいな…。──インタビューでは他にも、ホテルで何があったのかについてや、吉川議員からもらったプレゼントなどについて、詳しく語っています。【↑ 一番上の写真クリックで動画へ】
2022.08.11 11:00
NEWSポストセブン
「選挙に強い」後継者は?(時事通信フォト)
安倍晋三・元首相の後継者の条件 選挙に強く、“担がれやすい資質”を持つ政治家
 永田町には、安倍晋三・元首相を失った喪失感がいまだ続いている。その大きな政治的役割を継ぐ後継者は現われるのか。 そこで本誌・週刊ポストは、「安倍氏の後継者にふさわしい人物は誰か」というテーマで評論家や政治ジャーナリスト、保守論壇の学者、官僚OB、エコノミストなど各分野の専門家26人に緊急アンケートを行なった。【選者は有馬晴海氏、石橋文登氏、潮匡人氏、江上剛氏、大下英治氏、大原康男氏、木下厚氏、古賀茂明氏、古森義久氏、島田洋一氏、菅沼光弘氏、石平氏、田村重信氏、富田隆氏、野上忠興氏、長谷川幸洋氏、福田逸氏、藤井厳喜氏、藤本順一氏、真壁昭夫氏、松田喬和氏、三浦瑠麗氏、宮崎信行氏、百地章氏、山本学氏、屋山太郎氏の26人(五十音順)。複数回答あり(3人まで)。同率の政治家は五十音順で記載した。】 総理大臣が力を振るうには長期政権が必要だ。安倍政治の基盤は選挙に強く、多くの新人を当選させて「数の力」を握ったことだった。政治ジャーナリストの宮崎信行氏は「選挙に強い」ことを後継者の条件に挙げる。「安倍さんは選挙に厳しく、参院選の1人区で候補を勝たせることができなかった県の有力議員は大臣にしなかったほど。その点、菅(義偉・前首相)さんや萩生田(光一・経産相)さんは選挙に強い。東京都連会長の萩生田さんは今回の参院選で生稲晃子氏を当選させ、菅さんは三原じゅん子氏をトップ当選させた。この2人は当選させた仲間を大事にする安倍さんの手法を受け継いでいる」 そういう意味では、まだ跡目が決まらない最大派閥・安倍派を将来継ぐ者が安倍政治の後継者レースで優位に立つことになる。 表のように、識者アンケートでは各分野でまんべんなく名前が挙がった萩生田氏が最多得票となったが、安倍氏の生い立ちを描いた『安倍晋三 沈黙の仮面』の著者で政治ジャーナリストの野上忠興氏は、「担がれる資質」も見落とせないと指摘する。「安倍さんは名門出身だが、決して“オレは岸信介の孫だ”“安倍晋太郎の息子だ”とひけらかすことはなく、近づきやすい人柄で若手の頃から先輩や同僚議員から“晋ちゃん”と呼ばれて親近感を持たれた。そのことが、周囲に人が集まり、神輿に担がれて若くして出世できた大きな理由だと考える。 そう見ると、安倍さんの跡を継げる政治家として福田達夫氏(4位)を挙げたい。祖父も父も総理という安倍家以上の政治の名門家系で、人柄も近づきやすい。安倍さんと同じ“総理に担がれやすい”タイプといえるのではないか」 識者の意見が割れるのは、「多士済々」とみるべきか、それとも人材不足を物語るのか。果たして、この顔触れの中から、安倍不在による政治の混迷状態から抜け出させることができる政治家が現われるだろうか。※週刊ポスト2022年8月19・26日号
2022.08.11 07:00
週刊ポスト
海賊版サイト「漫画村」に無断掲載され、約19億円の損害賠償の対象となった漫画作品(時事通信フォト)
漫画の海賊版被害 深刻なダメージを受けているのは有名作品だけではない
 2021年のコミック市場規模は、紙と電子市場(推定販売金額)あわせて前年比10.3%増の6759億円(公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所調べ)と、もはや日本を代表するコンテンツ産業と言ってもいいだろう。しかし閉鎖された海賊版サイト「漫画村」による被害額が3200億円(一般社団法人海外流通促進機構による試算)、それ以外のサイトによる被害もいまだ続いている。俳人で著作家の日野百草氏が、海賊版サイトへの懸念についてレポートする。 * * * 漫画の海賊版サイト=漫画泥棒が世界中に跋扈している。そして、私たちの大好きなコンテンツを勝手にばら撒き、金を儲け、あまつさえ日本文化を破壊しようともしている。それは大手出版社のメジャー作品だけでなく、日本独特のマニアックな漫画にまで侵食している。「海賊版サイトね、いまだに世界中で運営されてるよ。おなじみの中国だけじゃなく、聞いたこともない国でもやってる」 旧知の中小出版社の漫画編集者が語る。マニアに向けた漫画業界、主に男性向け漫画など中心に作品を送り出している。「海賊版のニュースは大手のメジャー漫画ばかり目立つけど、一部のオタク向けや男性向けこそやりたい放題だ。連中にすれば、そっちも金になるし、むしろクールジャパンの最たるものだからね」 大手出版社のメジャー漫画が中心の海賊版違法サイト「漫画村」が提訴され、それまでアングラだった違法サイト問題が大々的に報じられるようになった。誰もが知る人気作品、漫画に興味がなくとも耳にするような大手出版社が一同に提訴したとしてテレビで特集も組まれた。 しかし現実は、いまも世界中で漫画の海賊版サイトが運営されている。あまり報じられないが、「OTAKU」の代名詞ともいえるマニア向けの漫画やライトノベル原作の漫画、男性向け漫画、男性同士の恋愛創作ジャンルのBL(ボーイズラブ)などの海賊版サイトも野放し状態だ。「中小出版や編プロは訴えるほどの力がないからってやりたい放題だよ。個人だとどうにもならないし作家もかわいそうだよね。実際、大手出版社みたいに海外相手の訴訟なんて金も手間も掛かるからできない。悔しいけどね」 大手各社は「漫画村」の元運営者に対して総額19億2900万円の損害賠償を求めて提訴した。また有名漫画家も「漫画村」の広告代理店を提訴、勝訴した。これらは画期的な出来事だが、それができたのは大手出版社、そして大人気作家という面もある。つまるところ「金」と「手間」の問題である。 筆者が懸念するのは、誰もが知っているメジャー漫画誌や大手出版社に限らず、日本の「オタク系」文化を根底で支える中小出版のマニア向け、男性向けの漫画もまた、好き放題に違法海賊サイトでばらまかれているという現実である。本稿、なるべく多くの一般の方にも読んでもらうため、レギュレーション上の問題も含め、あえて専門用語やスラングを平易に置き換えていることをご理解願いたい。「うちの漫画を見つけても警告と削除依頼が関の山かな。言って削除されたらラッキーで、もうそれでいいやって感じ。もっとも、本当に削除されてるかはあやしいけどね、でも仕方ない。もう義務教育レベルの社会科の授業じゃ出ないような国とか民族まで日本の海賊版で儲けてるからさ」 最後のくだりは後述するとして、「あやしい」というのは、外国からの配信の場合、日本向けのサイトだけ削除してお終い、というケースがある。それどころか、近年では日本にだけ見られないようにしているサイトもある。もちろん、日本国内のISP提供各社がブロッキングして見られないようにしている場合もあるかもしれないが、これはこれで野放しになってしまうだけという批判もある。「オタク向け漫画はもちろん、同じ漫画でも男性向けなんかネットで『盗まれたっていいだろ』って言われることもある。まあ、日本人でも海賊版サイトで読んでる人はいっぱいいるわけだから、そんなこと言うのは『そういう人』なんだろうけど」 とくに男性向け漫画やBLは中小出版や個人が多く、大手のように国際的な対応に手がまわらない。それこそやられたい放題だ。男性向け漫画を扱うECサイトの中には親会社が大手企業の場合もあり、海外の違法サイトを相手に法的手段をとるだけの体力のある企業もあるが、扱っている内容が内容なだけに大手の一般メジャー作品ほどには難しい、というのが実情だ。「出版社や作者に正当なお金が入らなくなれば、読めなくなるのは読者の側なのにね。全員がそうじゃないってわかってるけど、思うところはあるよ」 ただ現実問題として、海賊版サイトの漫画を読む側を規制するのは難しいだろう。単なる他罰では簡単に解決できないからこそ、連中はそれに乗じて世界中で跋扈している。 こうした違法サイト、もちろんいまに始まったことではない。筆者もまた2010年初頭、そうした連中を目の当たりにしている。そして、彼らの言い分が、かつても今も変わらないことを知っている。たとえば、こんなことがあった。みなさんで持ち寄ればビジネスになります「クールジャパンは世界で大人気です」 新宿の貸会議室。細身の若者がパワーポイントのいかにもな資料を使い熱心に話す。筆者は漫画編集者として元大手ゲーム会社のプロデューサー氏の相談を受け、この席にいた。細身の若者の隣には、おおよそ漫画やアニメとは縁遠い感じの、髪を金髪メッシュに染めた大柄な男性がいた。よく日焼けして、当時の「やんちゃ系」に流行ったシルバーアクセサリーを指じゅうにはめている。あとはもうひとり、日本語の話せる中国人がいた。「みなさんで持ち寄ればビジネスになります」 中国人が話す。最初はデジタルコミックを作りたいという話だったはずが違う。持ち寄るとはどういうことか。具体的な話がまるで見えない。「オタクの漫画は海外で人気なんですよ」 大柄な男性もまた「いまさら」の話をする。当時のおじさん向け経済誌にあった「オタクビジネスが熱い」的な記事を読んで影響を受けただけ、というわけでもなさそうだ。「シノギ」ならなんでも構わないというアウトローの臭いがする。私になにか隠し、何かをさせたがっている。しかし世話になっているプロデューサー氏の頼みだから、話を聞くだけなら仕方がない。 彼ら3人は中国系企業の資本でデジタルマーケティング会社を経営しているとのことだったが、何をしている会社なのかもわからない。もっとも当時のネット系、いわゆる「オタクビジネス」参入企業にはよくある話で、その中には中国系や韓国系もあった。もちろんすべてがそうではなく、中韓であってもしっかりとしたコンテンツビジネスを手掛け、筆者が協力した事業もある。そこはいまや世界的な大企業だ。「大人気のアニメとか漫画を持ち寄るようなサイトを始めようと思っています」 しかしこの会社は違う。危ない。そもそも「電子漫画の描きおろし」と言うから来たのに、来てみれば「持ち寄るようなサイト」では話が違う。そんなの筆者に言うよりその大手出版社の編集部やライツ(各種ライセンスを扱う部署)に話したほうが早い。 疑念は当たっていた。詳しいことは省くが、のちに見せられた別紙ではあきらかな海賊版サイトの企画だった。 最初からそれが目的だったのかもしれない。先のプロデューサー氏に頼まれての席とはいえ、この時点で1日無駄にしたと思った。 「漫画が欲しいのです。そこであなたにもお願いしたいのです」最新作や人気の漫画が読めて、みんな喜びます 完全な違法行為なのに大胆である。当時は親告罪だったため(2018年末から非親告罪化)、海外だけでなく日本のアングラなネット企業もまた平気でこれに近いビジネスに手を染めていた。こうした誘惑はこれまでも経験済みだったので、「普通に違法でしょう」とやんわり断る。しつこく誘われたりはしなかった。「あなたにも」ということは他に協力のあてはあるのだろう。あとは誤魔化しのような雑談で終わった。 後日「そんな奴らがいた」と当該出版社の知り合いに話したが、「会社に報告はするけど、多すぎてね」と半ば諦めの声が返ってきた。時代もあるが、その気持ちはわかる。 こうした時代を経て、いまや外国人たちが独占状態で堂々と「漫画の海賊版サイト」を運営している。先に触れた通り2018年末から日本でもTPP絡みで著作権法が非親告罪化したが、現状は「やった者勝ち」で限定的、とくに外国人相手にはお手上げだ。 筆者も出版社時代に海賊版サイトや違法アップロードの対処経験があるが、確かに現実は「削除申請」が関の山だった。勝手に使われて、なぜこちらがお願いしなければならないのか理不尽な話だが、丁重にお願いして削除してもらう。警告より効果があったように思う。実際、削除してくれるサイトはマシなほうで完全無視を決め込むところもあったし、嫌がらせなのかひたすら文字化けだらけの簡体字らしきメールボムを大量に送りつけられたこともあった。 筆者の手掛けたニッチな雑誌や漫画、ドラマCDなども勝手に使われたり、流されたりだったが、2000年代はそれこそ何もできなかった。これは本当に悔しいことであり、いま訴えている出版社やクリエイターの気持ちはよくわかる。自分が作り出したものを好き勝手されるという痛みは人気・不人気、メジャー・マイナーの問題ではない。 中国人はこうも言っていた。「最新作や人気の漫画が読めて、みんな喜びます」 何のアピールかわからないが、こういう方々は国籍問わず「みんなのために良いことをしている」というエクスキューズを全面に出してくる。近年摘発される違法漫画サイトの運営がこぞって「(タダで読めると)みんな喜んでくれる」「(タダで読ませろと)要望があった」と言い訳しているところをみると、本当にそう思っているのかもしれない。 この会社、いまどうなっているか名刺から辿ってみたがすでに消えていた。もっとも、名前を変えて海外でやっているのかもしれないが。◆漫画なんて日本だけが困るんだから大丈夫 漫画の違法サイト、いまも検索すれば日本語の原本とともに中国語、韓国語で翻訳された漫画がいくらでも出てくる。もうこの件に関しては筆者の経験上も国内問題というより「日本のオタクVS海外の犯罪勢力」という構図で考えていいと思う。「日本の漫画を勝手に使う産業」のネットワークがメジャー・マイナー問わず世界中で構築されている。これに関しては漫画を愛する日本人みんなで「海外の犯罪勢力からどう日本文化を守るか」を考えるべき問題だと思うし、それこそ内閣府、クールジャパン機構が率先して案を募ってもいいと考える。それほどまでに敵は謎で、日本人の常識の及ばない稼ぎ方をしている。 冒頭の編集者の話で出た「義務教育レベルの社会科の授業じゃ出ないような国とか民族」というのがどういうところか――実際に調査したことがあると語るコンテンツプロバイダ(CP、電子書籍の提供事業者)幹部に聞いたところ、いまや中国や韓国はもちろん、たとえば沿ドニエストル共和国というモルドバとウクライナの国境沿いにある国際的にほとんど承認されていない国家で電子コミックの違法事業をしている形跡があったという。またアジアの中でもいまだ貧しいとされる国の工業学校の学生数百人がそういった事業を組織的に行い、その中には中国系企業から依頼されて運営する男性向け漫画の海賊版サイトがあったと聞く。アジアの工業系、情報系の学生たちや集落ぐるみの「IT村」が組織に関わっているというのは他の情報にもあった。 このように書くと「外国の人を悪く言うな」という向きもあるだろうが、この件に関しては産業として国際的な犯罪を繰り広げているのは今や外国人か、その資本で雇われた連中ばかりなのが現実である。もちろんその中に「協力する日本人」「雇われた日本人」もいることは否定しない。 直近でも筆者の後輩の話だが、転職した中国系コンテンツ会社で「漫画なんて日本だけが困るんだから大丈夫」と支社長が言うので即、辞めたという話がある。そのまま勤めたら片棒を担ぐことになったのだろうか。確かに「MANGA」は日本の独壇場だが舐められたもので、「ディズニーを守るためなら戦争する」と揶揄されたアメリカのように日本政府が強く動くべきだと思うのだが、政府はもちろん頼みのクールジャパン機構すら、この件で大いに役立っているとは言い難い。 また、あまり大きな声で議論されることはないが、筆者は「二次創作」(既存の作品を利用して、独自のエピソードを漫画や小説などパロディ作品の形にする創作)分野の海賊版サイトが野放しにされている点も懸念している。日本のオタク文化の代名詞、約800億円規模という同人誌市場の4分の3は、「二次創作」が占めていると言われるが、そうした二次創作、とくに男性向けを無断で公開しているサイトが山のようにある。二次創作は出版社や著作者が推奨するコンテンツがある一方、大半の人気コンテンツにとって著作権の面でグレーな存在である。ある意味、それを逆手にとって無断公開しているのだろうか。 作品人気が盛りあがるなら、と悪質でない限り日本のコンテンツホルダーは二次創作を黙認している。しかし、そういった特殊な事情のため、自分のつくった同人誌が違法アップロードされても声を上げづらいという現実がある。人気同人作品の多くがレギュレーション上センシティブな男性向け、というのもつけ込まれる理由だろうか。グレーとはいえ二次創作もまた表現文化として尊重されるべきだが、大っぴらに騒ぎにくいジャンルであることは事実だろう。この分野の被害は今後も拡大する可能性が高い。 いまも日本文化が、日本人クリエイターの創作がメジャー・マイナー問わず侵害され続けている。繰り返すが、「タダで読める」「漫画は高い」「二次創作だから」「男性向けでしょ」「BLだろ」と野放しにすることは泥棒どもの思うつぼである。海外の泥棒どもにずっと舐められっぱなしだったが大手出版社はついに実力行使に打って出た。しかし中小出版や作家個人、同人界隈には限界がある。 いまこそ日本政府が、より強く戦う姿勢をみせるべきだと思うのだが――。【プロフィール】日野百草(ひの・ひゃくそう)日本ペンクラブ会員、出版社勤務を経てフリーランス。社会問題、社会倫理のルポルタージュを手掛ける。
2022.08.10 16:00
NEWSポストセブン
【動画】小室圭さんの妻・眞子さん、佳代さんをNYに呼ぶ意思固めたか
【動画】小室圭さんの妻・眞子さん、佳代さんをNYに呼ぶ意思固めたか
 ニューヨークでの3人暮らしが実現するかもしれません。 小室眞子さんが、義母である佳代さんをニューヨークに呼ぶ意思を固めたと報じられました。 警察庁関係者によると「佳代さんが、“脅迫被害を受けた”と警察に訴えたのです。被害は、インターネット上の誹謗中傷とは比較にならないほど深刻で、身の危険を感じる内容だったそうです」とのこと。 佳代さんはこの件について眞子さんに説明したようです。 困り果てた佳代さんの話を受け、眞子さんはいたく心配しているそうです。【↑ 上の写真クリックで動画へ】
2022.08.10 16:00
NEWSポストセブン
初入閣したものの、Twitterでの反応が自民党内でも物議を醸している(時事通信フォト)
安倍晋三元首相の政策後継者 保守路線は高市早苗氏、外交は萩生田光一氏が受け継ぐか
 永田町には、安倍晋三・元首相を失った喪失感がいまだ続いている。その大きな政治的役割を継ぐ後継者は現われるのか。 そこで本誌・週刊ポストは、「安倍氏の後継者にふさわしい人物は誰か」というテーマで評論家や政治ジャーナリスト、保守論壇の学者、官僚OB、エコノミストなど各分野の専門家26人に緊急アンケートを行なった。【選者は有馬晴海氏、石橋文登氏、潮匡人氏、江上剛氏、大下英治氏、大原康男氏、木下厚氏、古賀茂明氏、古森義久氏、島田洋一氏、菅沼光弘氏、石平氏、田村重信氏、富田隆氏、野上忠興氏、長谷川幸洋氏、福田逸氏、藤井厳喜氏、藤本順一氏、真壁昭夫氏、松田喬和氏、三浦瑠麗氏、宮崎信行氏、百地章氏、山本学氏、屋山太郎氏の26人(五十音順)。複数回答あり(3人まで)。同率の政治家は五十音順で記載した。】 安倍政治には功罪ともに指摘されているが、大きな特徴は「保守主義」を前面に掲げて安保法制や憲法改正手続法を推進したことにある。 そうした「保守路線の継承者」として名前が挙がるのが高市早苗・自民党政調会長(2位)だ。保守論壇の大御所、大原康男・國學院大學名誉教授はこう言う。「最大派閥の会長でありながら安倍さんは先の総裁選で無派閥の高市さんを推した。その思いに応えるならば、後継は彼女でしょう。以前、高市さんと教科書問題で対談したときもしっかりした考え方の持ち主という印象を受けたし、著書を読んで政治家としての資質と覚悟を感じた」 心理学者の富田隆氏やかつての「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」発起人の1人で評論家の石平氏も、「保守政治を分かりやすく国民に伝える能力を持っている」(富田氏)、「政治家に必要な国民に呼びかけるアピール能力が高い」(石氏)と候補に挙げる。 やはり保守論壇の大物で安倍ブレーンとして知られた百地章・国士舘大学特任教授は別の見方をする。「安倍後継ということであれば、岸田文雄・総理(4位)に“大化け”してもらいたい。安倍さんが亡くなった後の会見でも安倍政治を引き継ぐとおっしゃっていた。私が成し遂げてほしい安倍政治の政策は憲法と皇室の課題です。岸田さんもこの2つはやり遂げたいと思っているのではないかと期待している」 一方、政治ジャーナリスト・藤本順一氏が推すのは「安倍氏の政敵」と見られてきた石破茂氏(9位)だ。「石破さんは憲法改正、安全保障分野では自民党タカ派路線の第一人者です。自民党の憲法改正草案策定では、石破さんは9条撤廃論を主張して自衛隊明記論の安倍さんと対立したが、保守合同以来の自民党の改憲論の流れでいえば、むしろ石破さんが唱える9条撤廃論がタカ派の本流です」 経済小説の作家・江上剛氏もこう言う。「安倍さんは体調不良で一度政権を降りたにもかかわらず、いろんな反発を受け、批判される中で政権を長く保ち、自らの政治を行なった。それを踏まえれば、石破さんも安倍政権で徹底的に干されながら、忖度せずに自らの政策を訴え続け、無視されて派閥まで解散することになった。孤高の人です。 そうした信念を持つ政治家だからこそ、安倍さんのように復活して政治を担う資質がある。企業でも、大社長がいなくなった後、反目していた経営者が後任になって成功することは多い」最も多く継承している 安倍氏は首相在任中、「地球儀を俯瞰する外交」をキャッチフレーズに81か国を訪問、G7サミットでも各国首脳の中で大きな発言力を持った。 国際政治学者の島田洋一・福井県立大学学術教養センター教授は安倍外交を受け継ぐのは萩生田光一・経産相(1位)だと見る。「安倍外交のポイントは、日米関係の構築や日米豪印4か国によるクアッドの立ち上げなどの成果をあげてきたことです。萩生田さんは官房副長官として安倍さんの外遊の半分に同行し、安倍外交を直に見てきた経験は大きい」 萩生田氏は安倍政権時代に総裁特別補佐、官房副長官、文科相として安倍政治を間近で見てきたことから、「安倍氏の政策を最も多く継承している」(古森義久・元産経新聞論説委員)と多くの票を集めた。 それに対して、「実務能力」の面から安倍外交の後継者として甘利氏(4位)を推すのは日米保守会議の創設者で国際政治学者の藤井厳喜氏である。「保守政治家には日本の安全保障を憂いながら、安保の実務を分かっていない人が少なくない。その点からいえば、甘利さんは安倍政権下で、米国が離脱した後のTPP交渉を日本主導でまとめあげるという非常に困難な仕事をやり通した実績がある」「内政」面での後継者は菅義偉・前首相(3位)と茂木敏充・幹事長(4位)の名前が挙がる。安倍氏に食い込んだ取材で知られた石橋文登・元産経新聞政治部長が語る。「自民党の中で、いま安倍政治を引き継ぐことができる人物は菅氏になるでしょう。外交については安倍さんと同等のことができる政治家はなかなかいないが、それ以外の内政分野の能力は断トツに高い。萩生田氏は将来、100人規模の派閥を率いていく能力はあると思うが、まだすぐに継げるわけではない」「内政で期待できるのは茂木氏。とくに経済政策に強く、安倍さんもその手腕を買って重要ポストを与えてきた。経産相時代には日米通商交渉でタフ・ネゴシエーターぶりを発揮した」(元民主党代議士で政治評論家の木下厚氏)※週刊ポスト2022年8月19・26日号
2022.08.10 07:00
週刊ポスト
最近は工場勤務だった山上容疑者(中学生の頃の容疑者。卒業アルバムより)
山上徹也容疑者の母親は会見で何を語るのか 伯父の家を出て「大阪の支援者」のもとで過ごす今
 安倍晋三元首相(享年67)を銃撃して逮捕された山上徹也容疑者(41)の母親が、近く会見を開く予定だという。母親のA子さんは事件以降、山上容疑者の伯父宅に身を寄せていたが、8月7日になって出ていったことが明らかになった。「伯父の家を出ていくにあたって、A子さんは『謝罪会見を開きたい』と話していたそうです。現状については『大阪の支援者のところにいる』と家族に電話で伝えています。この支援者というのは、旧統一教会からA子さんに5000万円が返金された際の手続きを手伝った人物です」(全国紙記者) 山上容疑者は「母親が宗教団体に多額の献金をして破産した。家庭を崩壊させた団体を恨んでいた」と供述している。宗教団体「統一教会」(現・「世界平和統一家庭連合」)に対する恨みが発端となり、元首相を銃撃するという凶行へと繋がったようだ。山上容疑者のTwitterアカウント(現在はTwitter社により凍結)にも〈オレは母を信じたかった〉〈何故に母は兄のため、オレを生贄にしようとするか 〉など母親への愛憎がつづられていた。 A子さんは息子が事件を起こしたあとも旧統一教会を熱心に信じている。「A子さんはかなり落ち込んだ様子で、周囲に『申し訳ない』と話してはいるものの、あくまで『旧統一教会に迷惑をかけて申し訳ない』という感情が強いようです。事件後も身を寄せていた伯父宅にも教典を持参していたらしく彼女の信仰心は今も変わりがないのでしょう」(前出・全国紙記者) A子さんは一体どのような母親だったのか。山上容疑者の兄の知人が振り返る。「子どもの頃、何度も遊びに行きました。お母さんはお菓子やジュースを出してくれて、物静かで優しい印象でした。それよりも強く記憶に残っているのは、家の中の至るところにお札が貼ってあったこと。玄関にも、リビングの壁にもです。子ども心に、違和感をもったことを覚えています」 A子さんが宗教に引きつけられた背景には、育児の悩みや自身の持病があったようだ。「山上容疑者の兄は、幼い頃に頭をけがした影響で、うまく言葉が出てこなかったり、走ったりするときに体のバランスを取りにくいといった後遺症があったんです。お母さんは、けがや後遺症のことを気にしていたんだと思います。そのうえ自分も持病があって……そういったことが重なって、宗教に傾倒していったのかもしれません」(前出・山上容疑者の兄の友人) A子さんが今も変わらず旧統一教会を信仰し続けていることは、多くのメディアで報じられている通りだ。だからこそ、近く会見を開くつもりだとの報道に対しても〈ただ団体をかばうような内容に終始するのではないか〉と危惧する声が寄せられている。 なお、旧統一教会は8月10日に都内で会見を開くことを発表した。団体をめぐる報道や、教団が受けた被害などについて説明するという。A子さんの会見もあわせて、世間の注目が集まる。
2022.08.09 20:05
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
“ミャクミャク様”の人気爆発「気持ち悪い」から「神々しい」に評価急変の理由
 いま巷で爆発的人気を得ているキャラクター“ミャクミャク様”のことを、ご存じだろうか?●出生地……関西のどこかにある小さな湧水地。●性格……人懐っこいが、おっちょこちょいでよくポカをする。●特技……いろいろな形に姿を変えられること、雨上がりに虹を見つけること。●好きなこと……あらゆる生き物や物事と触れ合うこと。 自己紹介は、なんだか平和でかわいいが、見た目はグロテスク! なぜ人気なのか?“ミャクミャク様”は、2025年に開催が予定されている大阪・関西万博の公式キャラクター。7月18日、「ミャクミャク」という名前が発表された。「いままで『脈々』と受け継がれてきた知恵と技術、歴史や文化を未来につなげてほしいという願いがこめられているそうです。発表イベントには岸田首相も出席し『多くの人に愛されるキャラクターになってほしい』と微笑んでいました」(社会部記者) 体は青い。顔とおぼしきパーツの周囲は、ミスタードーナツのポン・デ・リングがつぶれたような赤い楕円に囲まれ、目玉のような模様が5つついている。青色部分は清い水、赤色部分は細胞を表現しているというが──。「妖怪のような見た目に、『気持ち悪い』『怖い』『子供が泣く』などと批判が殺到したそうです。しかし、時間が経つにつれ、『よく見たらかわいい』『神々しい』という称賛の声が大きくなり、いつの間にか『様』と敬称がつけられたのです」(前出・社会部記者) 妖怪のような気味の悪さもありながら、神様のような神々しさすら感じさせるミャクミャク様。その人気はうなぎ上りだ。「こういったタイプのキャラクターに惹かれるのは、日本人の性といえます」と、キャラクター評論家のろばとでにろうさんは分析する。「私たち日本人は、お地蔵様や七福神の布袋様、ゆるキャラのせんとくんなど、神様を感じさせるキャラクターに惹かれる傾向があります。このフォルムと『ミャクミャク』という名前が相まって、土着神っぽさを想起させたのかもしれません。気味の悪さもありながら畏敬の念を抱かせる、そのギャップが人々を虜にしているのでしょう」 万博開幕は3年後。それまで人気は脈々と続く?※女性セブン2022年8月18・25日号
2022.08.09 07:00
女性セブン
「安倍氏の後継者にふさわしい人物は誰か」というテーマで識者26人にアンケート(写真は萩生田光一氏/時事通信フォト)
【緊急アンケート】安倍晋三氏の後継者 1位・萩生田光一氏、2位・高市早苗氏
 永田町には、安倍晋三・元首相を失った喪失感がいまだ続いている。その大きな政治的役割を継ぐ後継者は現われるのか――安倍氏をよく知る識者たちが展望する。“政界の最高実力者”の死は今なお自民党内を激しく動揺させている。最大派閥の安倍派では跡目争いが始まるどころか、当面、安倍氏が決めた執行部体制のまま運営していくことになった。「『当面』というより『当分』集団指導制をとらざるを得ない。誰一人、現状では全体を仕切るだけの力もカリスマ性もない」 最大派閥の迷走ぶりをそう看破した甘利明・前幹事長は同派から猛反発を浴び、8月3日召集の臨時国会で行なわれるはずだった甘利氏による安倍氏への追悼演説は“当分”延期となった。演説者選びに異論が出たから追悼演説そのものを延期するなど本末転倒も甚だしいが、岸田文雄・首相も麻生太郎・副総裁も事態を収拾することさえできない。 まさに誰も何も決めることができない、政治権力にぽっかり空白が生まれている。今の政界に安倍氏の代わりにその空白を埋めることができる人物はいるのだろうか。なかなか見当たらない かつての「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」発起人の1人で評論家の石平氏が語る。「安倍さんの政治的実力を考えると、“安倍の前に安倍なし、安倍の後に安倍なし”で、後継たる人物はなかなか見当たりません」 一方、安倍政治に批判的な元毎日新聞論説委員・松田喬和氏の指摘は手厳しい。「追悼演説をめぐってすったもんだしているのは亡くなった方に対して失礼なことです。従来の自民党には、相手を尊重する、お互いに学び合うという姿勢が強くあった。尊重のバランスをどうとるか、落とすところにどう落としていくか。そうしたことを大事にしていた。 ところが安倍氏の政治手法は野党などと折り合うことなく多数決で物事を決めていった。後継政治家の人材育成もしなかった。そうした度量のなさが、もともと自民党が持っていた幅の広さ、懐の深さをなくしてしまった。それが今回の追悼演説のゴタゴタにつながっている。安倍政治自体が、安倍後継を消してしまったのだと私には見えます」 衆目の一致する後継者候補はいない。 そこで本誌・週刊ポストは、「安倍氏の後継者にふさわしい人物は誰か」というテーマで評論家や政治ジャーナリスト、保守論壇の学者、官僚OB、エコノミストなど各分野の専門家26人に緊急アンケートを行なった。【選者は有馬晴海氏、石橋文登氏、潮匡人氏、江上剛氏、大下英治氏、大原康男氏、木下厚氏、古賀茂明氏、古森義久氏、島田洋一氏、菅沼光弘氏、石平氏、田村重信氏、富田隆氏、野上忠興氏、長谷川幸洋氏、福田逸氏、藤井厳喜氏、藤本順一氏、真壁昭夫氏、松田喬和氏、三浦瑠麗氏、宮崎信行氏、百地章氏、山本学氏、屋山太郎氏の26人(五十音順)。複数回答あり(3人まで)。同率の政治家は五十音順で記載した。】 名前が挙がった政治家は安倍側近から「安倍氏の政敵」と言われた石破茂・元幹事長、批判を浴びた甘利氏まで17人。どの人物が、どういう理由で後継者に推されたのかを知ると改めて安倍政治が果たした意味が見えてくる。以下、1位から3位までを識者のコメントとともに紹介する【1位(12票)】萩生田光一「安倍氏の愛弟子で、信頼が厚い」(有馬氏)、「若手を育成する能力もあり、清和会を率いることができる」(石橋氏)、「保守政治家としての歴史認識もしっかりしており、ブレがない」(潮氏)、「安倍氏の外遊に同行し、安倍外交を直に見てきた」(島田氏)、「アベノミクスを当初から間近で見ていた」(富田氏)、「官僚にも評判が良く、頼れる人物感がある」(三浦氏)、「安保、防衛、教育という国の骨幹に関わることを安倍氏と同じようによく勉強している」(屋山氏)【2位(7票)】高市早苗「総裁選で最大派閥の長である安倍氏が高市氏を推薦したから」(大原氏)、「日本という国の形をしっかり持って外交を担える」(木下氏)、「国防の大切さを分かっている」(石氏)、「保守政治を分かりやすく国民に伝える能力を持っている」(富田氏)【3位(4票)】菅義偉「安倍政治を担った張本人だから」(菅沼氏)、「安倍政権の官房長官として、また後継の総理・総裁として力を尽くした」(長谷川氏)、「安倍政治の要素である選挙の強さがある」(宮崎氏)※週刊ポスト2022年8月19・26日号
2022.08.09 07:00
週刊ポスト
採血や採尿もなく手軽に行える
唾液、尿、血液、触診、便…自宅でできるがん検診 ふるさと納税の返礼品にも
 コロナ禍で検診控えをする人も多いなか、自宅にいながら行える便利ながん検診が増えている。忙しくて病院へ行く時間のない人、検査が痛くて苦痛な人は、ぜひ試してみる価値あり! 自宅でできるがん検診を紹介しよう。■唾液で 慶應義塾大学先端生命科学研究所を中心に医療現場から生まれた『サリバチェッカー』は、1滴の唾液で死亡上位5種を含む6種類のがんを検査できる。CEOの砂村眞琴さんはこう話す。「がん細胞は通常の細胞とは異なる代謝物を生み出し、それは早期から唾液に染み出すため、唾液の代謝物濃度を測定し、さらにAI(人工知能)を用いて、部位別にがんのリスクを評価します。またしっかりアフターフォローできるのも医療機関の強み。検査を受けて終わりではなく、リスク値が高いかたには相談先の病院を紹介しているので検査後の不安も軽減できます」 山形県と同県鶴岡市のふるさと納税の返礼品にもなっており、節税対策もできて一石二鳥だ。◆『サリバチェッカー』 Webや提携する病院、生活協同組合や保険組合などで購入でき、購入ルートにより価格は異なる。Webからの購入は2万6400円■尿で 今年2月からがん検査のサービスを開始した『Craif』は、数滴の尿からがんの早期発見を目指す。同社は名古屋大学の安井隆雄准教授を技術顧問、共同創業者に迎え、CEOの小野瀬隆一さんが2018年に創業した。「尿中マイクロRNAを独自技術で回収し、AIで分析。早期発見が難しいとされる卵巣がんをはじめ、膵臓がんなど、今後最大7種を高精度に検出できる検査を発売予定です。日本はがん予防の意識が低く、手軽に検診を受けるきっかけになってほしいです」(小野瀬さん)◆『miSignal』 現在、全国約200軒の医療機関で検査受付中。9月から自宅で受診可能な検査キット(リモートがん検診)も先行発売予定。3万円前後。■女性用の検査キットが人気! がん検診は企業に所属する人を前提に制度設計されており、そこに漏れた人に関しては、なかなか受診率が上がらない。特に自営業の人や専業主婦は検診を疎かにしがちだ。そこで、在宅でがんのリスクチェックができるキットを販売。血液と尿を送ると、大腸がん、乳がん、子宮がん、食道がんなど女性に特化したがんを中心に検査できる。◆『おうちでドック』。がん女性用 1万6500円。生活習慣病のセットも■自宅でできるがんリスクチェック『女性のための健康チェッカー』には、乳房の触診感度を上げ、乳がんチェックの精度を上げる『ブレストケアグラブ』を付属。『女性向け がんリスクチェッカー』は、乳がん、大腸がんなど女性に多いがんの腫瘍マーカーを検査する。◆『健康人ネット』『女性のための健康チェッカー』8250円、『女性向け がんリスクチェッカー』1万2100円■検診後のバックアップで安心 大腸がん、胃がん、子宮頸がんなどの検診を自宅で行える。検診後、精密検査を受けずに放置してしまう人も多いことを危惧し、要精検となった人にはその後のフォローも万全に。責任を持って医療機関としっかりバックアップしてくれる。◆『恵比寿健診センター』大腸がん予防健診2950円、胃がんリスク健診6920円、子宮頸がん予防健診5090円~撮影/佐藤正之 取材・文/岸綾香※女性セブン2022年8月18・25日号
2022.08.07 16:00
女性セブン
村井俊治・東大名誉教授(右)主宰のMEGA地震予測チームに強力なパートナーが
MEGA地震予測チーム、気鋭の中国人研究者加入で精度向上 新たな要警戒地域は
 村井俊治・東大名誉教授(82)が主宰する「MEGA地震予測」は、今年に入ってから本誌で数々の予測を的中させている。高い精度を誇る理由に、村井氏のもとに“強力な相棒”が加入したことがあるという。新たなパートナー 地震科学探査機構(JESEA)の「MEGA地震予測」の精度が注目を集めている。今年に入ってから、熊本地方地震(6月26日)を含めて最大震度5弱以上の地震は9回発生。そのうち8回の「時期」「場所」「規模」を直前にピンポイントで予測し、的中させているのだ。 SNS上でも、〈マジで当たったな!〉〈最近予測精度がかなり上がってきた印象〉など驚きの声が上がっている。 測量学の世界的権威である村井氏が会長を務めるJESEAは、東日本大震災の翌々年の2013年に発足。以来、週に1度メールマガジンで地震予測を配信している。 同予測は、全国にある電子基準点のGPSデータを使って地表の動きを捉え、歪みが溜まっている(大地震の起きる可能性が高い)地域を総合的に分析する。 2021年7月には、その予測法を発展させた「ピンポイント予測」を実用化し、より地震発生の切迫度が高い時に限って、時期や場所、規模を明示し、警告を発している。前述の8回の大地震はすべて、この「ピンポイント予測」によるものだ。 予測精度が向上したことには理由がある。村井氏のもとに“新たなパートナー”が加入したのだ。 2020年11月からJESEAに主席研究員として加わった、中国人研究者の郭広猛博士(46)である。村井氏が語る。「現在、郭博士と日々新たな地震予測法の開発に打ち込んでいます。ピンポイント予測の元になったアイデアを考案したのも実は郭博士です。私はそれを科学的に検証し、ほかの予測法も組み合わせることで、ピンポイント予測を開発しました。今や郭博士は貴重な研究パートナーであり、私の地震予測研究の後継者でもあります」日本ならできる 世界的な科学者である村井氏をして、後継者と言わしめる郭博士とは何者なのか──本人に話を聞いた。 郭博士はJESEAに入るまで、中国で研究者としての道を歩んでいた。生まれは河南省南陽市。貧しい地域だったという。「私は凄腕の研究者ではありません」 郭博士はそう謙遜するが、経歴には目を見張るものがある。 子供の頃から勉強に打ち込んだ郭博士は、1994年に中国海洋大学の工学部地理学科に入学した。大学で、好きな研究で人の役に立ちたいという思いを抱くようになり、研究者の道に進むことを決意。その後、中国地質大学へと進み、2004年には中国科学院地理学研究所で地理情報システムの博士号を取得した。 中国科学院は、今年6月、国際的な総合科学誌『Nature』の世界研究機関ランキングで10年連続の1位となった、世界最高の学術機構の一つとして知られている。ちなみに2位はハーバード大学で、東京大学は14位だ。 その中国科学院で、郭博士は2006年に准教授に就任し、同年からリモートセンシング(遠隔探査)を使った森林火災予測の研究を始めた。リモートセンシングは、測量学の技術の一つであり、村井氏と同じ専門分野である。 研究者としての転機が訪れたのは、2008年のことだった。郭博士が語る。「同年5月に中国史に刻まれる大災害となった四川大地震が起きました。死者・行方不明者数は約8万7000人。そんな悲惨な状況を見て、居ても立ってもいられず、“今後、私は同じ自然災害でも地震を予測する研究をしなければならない”と考えました」 郭博士は地震予測を研究すべく同年に南陽師範大学の教授へと転じた。そこでは、リモートセンシングの技術を活かし、地震発生の前に震源付近から噴出されるガスを衛星画像で解析し、地震に繋がる異常を捉える研究に打ち込んだ。 この手法が、「ピンポイント予測」の元になったのだ。だが、そんな郭博士の地震予測の研究に壁が立ちはだかった。「リモートセンシングを使った研究は少数派で見向きもされず、期待した反響はありませんでした。それに中国では政府に予測を報告することはできても、その予測を一般に公開し、直接人民に伝えることができないんです。これでは人命を守ることはできないと思いました」(郭博士) このまま中国で研究を続けるべきか否か──そう悩んでいた頃、リモートセンシングで世界的に著名な村井氏が日本で地震予測をしていることを知った。「地震の多い日本なら、私の予測を直接国民に伝えることができるはずだし、同じ専門分野である村井先生も地震予測の研究をしているなら一緒にやりたい。そう思って、2018年に、村井先生に“日本のJESEAで働きたい”というメールを送ったんです」(同前) 郭博士から突然メールが届いた村井氏は当初、こう思ったという。「優秀な博士を多数輩出している中国科学院出身ということでしたが、見ず知らずの人だし、中国の大学教授並みの給与はとてもじゃないけど払えないと、JESEAへの就職の申し出を断わったんです」(村井氏) それでも、郭博士は諦めなかった。 月10万円でもいいから働きたいと頼むとともに、衛星画像で日本に地震の前兆が現われるたびに村井氏に報告した。2019年11月に中国・桂林で開かれた国際会議に村井氏が出席した際は、1300km以上離れた河南省から村井氏に会いに行き、一緒に仕事をさせてほしいと直訴した。村井氏が述懐する。「初対面の郭博士は、非常に人柄が温厚で好印象でしたが、やはり採用できないと断わった。しかしその後も、何度もメールが届きました。熱意に負け、研究員として招き入れることを決めました」 こうして郭博士は、2020年末に妻子とともに来日。JESEAの主席研究員となって以降、アジア全域の衛星画像データを毎日解析し、村井氏とともに新規予測法の開発に勤しんでいる。村井氏が語る。「郭博士は、衛星画像データの解析だけではなく、予測の精度を高めるための斬新なアイデアを次々と提案してくれています。長年、私は研究者として歩んできましたが、そのなかでも裸で議論をできる人はなかなか現われませんでした。 郭博士は本音で議論できる稀有な存在です。30以上の歳の違いなんて関係ない。対等な研究パートナーです。この研究コンビなら、さらに新しい予測法を開発できる」次に警戒すべきエリアは… 国境を越えた天才研究者の出会いによって、精度を増しているというMEGA地震予測。そんな2人が「今後、地震を警戒すべき」として挙げるエリアがある。 最新の予測では、今後3か月以内に震度5弱以上の大きな地震が起きる可能性が最も高い地域が「東北地方」、その次が「北信越地方」「東海地方」だという。村井氏が解説する。「東北では、地表の動きで、7月上旬に岩手県にある電子基準点『S大船渡』や、福島県の『二本松』で大きな異常が見られました。 北信越では、石川県の能登半島に歪みが溜まっており、6月19日の能登地方地震(最大震度6弱)の発生後もエネルギーは放出されきっていません。 東海では、静岡県の富士山に近い基準点『富士宮2』が隆起する一方、伊豆半島の基準点『賀茂』が沈降し、その高低差は6月上旬に危険水域である6cmを超えています。7月下旬に小地震が相次いだ静岡県東部地震の震源は『富士宮2』に近いこともあり、注意が必要です」 村井氏と郭博士による「MEGA地震予測」の警鐘をこれからも伝えていく。※週刊ポスト2022年8月19・26日号
2022.08.07 16:00
週刊ポスト

トピックス

初入閣したものの、Twitterでの反応が自民党内でも物議を醸している(時事通信フォト)
高市早苗氏の“入閣に不満”投稿は政調会長ポストを奪った萩生田光一氏の「統一教会問題」を痛烈意識か
NEWSポストセブン
小島瑠璃子の美ボディが話題になっている
小島瑠璃子の中国進出は成功するか バラエティースキルを活かせるかは未知数、反日感情の影響も
NEWSポストセブン
14日聖望学園戦9回表、内角の球をライトスタンドに運ぶ大阪桐蔭3年・松尾汐恩(時事通信フォト)
大阪桐蔭の「扇の要」松尾汐恩を開花させたショートからキャッチャーへの転向秘話
NEWSポストセブン
元NHK・内藤裕子アナが入局当時のエピソードを語る
【全6局「人気女子アナ」同窓会#2】民放が参考にしていたNHKのアクセント
週刊ポスト
勤務するオフィスに向かう小室圭さん
小室圭さん、すでに「年収1600万円超え」報道の背景 転職サイト給与情報の“罠”
NEWSポストセブン
左から元NHK・内藤裕子、元日本テレビ・馬場典子、元テレビ朝日・石井希和、元TBS・竹内香苗、元テレビ東京・亀井京子、元フジテレビ・中村仁美
【全6局「人気女子アナ」同窓会#1】給料、社食…新人時代はクレーム対応も
週刊ポスト
約1万5000人の犠牲者を出した、1945年6月7日の大阪空襲。消火活動を行なう町の人々(カラー化/渡邉英徳)
AI技術と人の記憶によるカラー化でよみがえる「戦時下ニッポンの市民たち」
週刊ポスト
実質的には再放送にもかかわらず、高い視聴率を記録した(NHK公式サイトより)
中森明菜『伝説のコンサート』が驚異の視聴率4.6% 紅白出場への期待も高まる
NEWSポストセブン
バイタリティーあふれる山田くん
『笑点』座布団運びの山田くん、知名度活かして介護業に参入「高齢者施設」を来年開業
NEWSポストセブン
松田聖子を目撃
松田聖子、沙也加さんの初盆に“もう1つの遺言”と「新しいお墓」への願い
女性セブン
中林大樹の姿を目撃
竹内結子さん三回忌 中林大樹が子供のために決断、家族3人新生活は「海辺の街」で
女性セブン
インタビューに応じた女子大生
「18歳女子大生」独占インタビュー【第1回】吉川赳議員のついたウソ「私の年齢に食いついた」「愛人契約しないか」
NEWSポストセブン