スポーツ一覧

野球、サッカー、相撲、ゴルフなどのスポーツニュースを集めたページです。単に試合結果を紹介するのではなく、選手たちの人間関係やドラマの裏側を報じます。

厩舎からの馬券サインとは?
ダート替わり、ブリンカー装着、右回り→左回り 厩舎からの馬券サインを見逃すな
 1987年の騎手デビューから34年間にわたり国内外で活躍した名手・蛯名正義氏が、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。蛯名氏の週刊ポスト連載『エビショー厩舎』から、厩舎からの馬券「買い」のサインについてお届けする。 * * * 2歳新馬戦が始まっておよそ1か月が過ぎました。お気づきかと思いますが、最初はほとんど芝で、ようやくダートのレースも組まれるようになってきました。 3歳クラシックや古馬になってからのGIの多くが芝コースで行なわれることもありますが、オーナーも“親心”としては愛馬を芝で走らせてやりたい。血統的にダートがよさそうでも、連勝したりすると「もしかしたら芝も」って思ってしまうものです。ダートレースの賞金も徐々に高くなってきていますが、日本の競馬文化の中では、できれば芝を使いたいということがある。 アメリカなんかでは、ダートから芝にいっているケースが多いし、強いけれど脚元がまだ弱いときはダートから入る馬もいる。エルコンドルパサーもデビュー戦はダートでしたが、やはり一般的に「強い馬」は芝でのレースをメインに考えていきます。 だから、芝を何回か使って勝ちきれないときにダートを走らせてみるかどうかを考える。そんなとき調教師は「走法がダートに向いている」とか「ダートを使ってみたかった」と言ったりしますが、つまりは芝で結果が出ていないというのが大きい。勝ちきれない競馬が続いているのなら、何か新しいことを試して活路を見出さなければいけない。ダメなことは何度やってもダメでしょう。 もちろんダートを使っても勝てないことはある。それで「やはりダートは向いていなかった」というと何をやっているんだと言われるかもしれないけれど、やってダメなら納得もいきます。ずっと芝を走らせて未勝利で終わった馬を地方のダートで走らせると連勝するかもしれない。でも、そうなってからでは遅いので早い時期に試したい。厩舎はその馬に走ってもらってなんとか稼ごうと考えての決断。相手関係などがあるかもしれないけれど、普通に考えたら「ダート替わりは狙い目」ですよ。 馬は相手との関係性に敏感です。前回お話ししたように、人間相手でもそうなんだけど、弱いと思う相手には「オレ強いんだぞ」と誇示したくなる。逆に周囲の馬が強いと小さくなっています。降級制度があった時みたいに下のクラスに行くと、また「オレが一番だ」って。言い方を変えれば自信を取り戻すというのでしょうか。自信を持つというのは馬の中では大事です(人間もですが)。 そのためにはダート替わりに限らず、結果が出ないときは何かを変えて自信をつけさせなければいけない。調教を変えたりしたときはわからないかもしれないけれど、馬の意識を競走に集中させるためにブリンカーを装着したりするのは、ちゃんと出走表に明記されている。その他距離を縮めてみたり、右回りばかり走っていた馬をわざわざ左回りの競馬場で走らせたりすることがある。これらはある意味「(馬をよくするために)変えましたよ」という厩舎からのサインです。 僕が点ではなく線で見たほうがいいよというのは、そういうことでもあります。馬装具は他にもいろいろありますが、あれ、前回は何も着けていなかったのに……といった変化を見逃すと、おいしい馬券はなかなか取れないと思いますよ(笑)。【プロフィール】蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.07.02 16:00
週刊ポスト
昨年は村上と本塁打王を分け合った岡本和真(時事通信フォト)
2年連続本塁打王、打点王の2冠でも 巨人・岡本和真の「評価がイマイチ」の理由
 首位・ヤクルトに大きく突き放されている巨人。その中で不動の4番・岡本和真のはたらきはどうだろうか。今季は好不調の波が激しいが、75試合出場で20本塁打、59打点をマーク。自身初の40本塁打も十分に狙える成績だが、6月に月間14本塁打をマークするなど「令和初の三冠王」を狙えるヤクルトの4番・村上宗隆に比べるとどうしても影が薄くなってしまう。スポーツ紙の遊軍記者は「岡本と村上のプレースタイルの違いも影響している」と指摘する。「村上は闘志むき出しでベンチでも常に声を出している。主将は山田哲人ですが、周囲を鼓舞する姿勢を含めて村上がチームリーダーになりつつある。一方で、岡本は穏やかな性格でマイペース。ナインを引っ張るタイプではない。ガツガツした感じがしないので、チームが低空飛行の時は物足りなく感じてしまう。岡本の状態は決して悪くないのですが、今年は村上に本塁打、打点で差をつけられて、巨人もヤクルトの首位独走を許している。4番打者に対する風当たりが強くなるのは宿命ですね」 長嶋茂雄(現巨人終身名誉監督)、王貞治(現ソフトバンク球団会長)、原辰徳(現巨人監督)、松井秀喜(現ヤンキースGM特別アドバイザー)と「巨人の4番打者」の華やかな系譜を引き継ぐのが岡本だ。高卒4年目の2018年に打率.309、33本塁打、100打点をマーク。史上最年少で「3割・30本塁打・100打点」を達成すると、2020、2021年と本塁打と打点の二冠王を2年連続で達成。王貞治以来球団史上2人目の快挙だった。広角に本塁打を飛ばせるパワーと打撃技術は球界屈指。5月29日の日本ハム戦で通算150本塁打に到達した。634試合出場での達成は巨人の日本人選手で最速記録だ。 25歳の若さでこれだけの実績を打ち立てているにもかかわらず、昨年の東京五輪では侍ジャパンのメンバーから落選。今年のオールスターのファン投票(6月28日付)でもセリーグ三塁部門で、トップの村上の33万8433票に大きく差を開けられた2位で18万6638票。一方で打撃不振の中田翔が一塁手部門のトップで、24万3544票を集めている。巨人担当の番記者は「同じポジションに村上がいるので票が入らないかもしれないが、まさか中田より票数が少ないとは……。打撃だけではなく守備もうまいし良い選手なのですが、華がないんですかね」と首をかしげる。 そんな岡本だが、試合中の「ある振る舞い」に批判の声が集まった。6月29日の中日戦で6回の打席でスイングした際に、手からすっぽ抜けたバットが三塁側の中日ベンチに飛び込んだ。幸い誰にも当たらずケガ人も出なかったが、岡本が中日ベンチに見向きもせずウェイティングサークルに戻り、ボールボーイにバットを拾わせたことにネット上で〈謝るぐらいしないと。子供たちも見ているんだから〉〈巨人の4番としてふさわしい態度ではない。自分でバットを拾うぐらいしてほしい〉と批判の声が上がった。「岡本が試合中の態度で批判されるのは珍しい。あまり気にする性格ではないですけどね。彼は朴訥とした性格で活躍しても変わらない。後輩も接しやすいので高卒2年目の中山礼都がなついていました。ちょっと誤解されている部分がありますが、少しずつベンチでも声を出すようになり坂本勇人の後継者として巨人を引っ張ろうとする使命感は伝わってきます。噛めば噛むほど味わいのあるスルメのような人間です。『岡本ワールド』が世間に浸透する日はもう少し先になるのではないでしょうか」(在京キー局の放送関係者) 球界を代表する和製大砲はライバルを乗り越えられるか。
2022.07.01 16:00
NEWSポストセブン
披露宴での志摩ノ海と元関脇・逆鉾の長女・清香さん(時事通信フォト)
故・逆鉾の長女が結婚で後継者確定も名門・井筒部屋再興への“高いハードル”
 6月19日、幕内力士・志摩ノ海(32)の結婚披露宴が開かれた。お相手は2019年に亡くなった先代の井筒親方(元関脇・逆鉾)の長女・清香さん(35)。「元タカラジェンヌの清香さんと結婚し、“これで井筒部屋の後継者が決まった”と話題になっています」(担当記者) 元横綱・初代西ノ海が創設した名門・井筒部屋。先代の元・逆鉾が58歳で急逝し、後を継げる部屋付き親方が不在だった。「明治からの名門を絶やしてはならないと逆鉾の弟である元関脇・寺尾(錣山親方)にも声が掛かったものの結局は閉鎖に。両国にあった建物は取り壊されたが、昨年、その敷地で相撲部屋を併設したマンション建設が始まったのです。年寄株『井筒』は元関脇・豊ノ島が借株で襲名したが、権利を持つのは逆鉾の未亡人。長女の結婚相手に『井筒』を継がせての部屋再興のための建物新設とみられ、結婚相手が注目されていた」(若手親方) 関係者の間では複数の力士の名前が囁かれていたという。「同じ時津風一門で名前の挙がった幕内力士が2人いたが、婚約が発表されたのは出羽海一門(木瀬部屋)の志摩ノ海だった。井筒部屋が再興される場合、どちらの一門に属するか問題になる可能性はある」(前出・担当記者) すでに、旧・井筒部屋の跡地には7階建ての建物が完成済み。茶系のタイルを貼って旧・井筒部屋の雰囲気を残した外観で、「1~2階が相撲部屋で使える仕様。いずれ部屋を興すことが前提だろう」(同前)とみられる。 ただし、問題は残る。近大出身の志摩ノ海は新入幕が2019年5月場所で、幕内在位18場所。最高位は前頭3枚目だ。「井筒部屋が存続していれば『幕内12場所以上』の実績があれば部屋を継げた。それが新しく部屋を興すとなると『横綱・大関経験者』『三役通算25場所以上』『幕内60場所以上』のいずれかと一気にハードルが上がる。志摩ノ海は今後、7年間も幕内で頑張らないといけないことになる。定年が近い親方に井筒部屋を再興してもらい、部屋付きとして修業したあとに志摩ノ海が継承するやり方もあるが、協力してくれる親方がいるかは不透明です」(前出・若手親方) 名門再興への道のりはまだ険しそうだ。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.30 07:00
週刊ポスト
SNSでの発信力も大きい新庄ビッグボス(時事通信フォト)
新庄ビッグボスのインスタ投稿が波紋 「ファンとそれ以外の分断を煽る」の指摘も
 インスタグラムを効果的に使って、ファンの注目を集めている日本ハムのビッグボスこと新庄剛志監督の投稿が話題を呼んでいる。事の発端は、同一カード3連敗を喫した6月19日のロッテ戦の後に山田勝彦バッテリーコーチがベンチ裏で壁を蹴って右足甲を骨折し、チームから離脱したことに遡る。 一連の出来事について、スポーツ用具メーカーのインスタグラム公式アカウントが『こゆことを大のおじさんがするから、野球バカは社会で活躍できないとなる。野球以外で稼げない』とストーリーズに投稿した。すると、新庄ビッグボスがこれを引用して『僕も野球バカですが~ 野球以外の方が何十倍も稼いでいますが 何か!?』とコメントを付けた。スポーツライターが話す。「1つの事柄から『野球バカは社会で活躍できない』と結びつけるのは安易過ぎますし、ここで『野球バカ』という言葉を使うのもどうかと思います。スポーツ用具メーカーとして、アスリートへのリスペクトを感じられません。ビッグボスも怒るでしょう。ただ、わざわざこれを取り上げて、同じ土俵に乗る必要があったのかは疑問ですね。また、彼はあくまでプロで成功した野球選手というバックグラウンドがあるから野球以外で稼げている側面もあるわけで、効果的な反論とは思えませんでした」(以下同) ビッグボスは自分の投稿に『僕の性格上 気に食わないコメントやチームメート スタッフの文句を言う人間は即ブロックしてます そんな人間はshinjo freedomに来なくて良い』と綴った。ファンは新庄ビッグボスに寄り添うコメントを書き込んだ。「ビッグボスはコーチや選手を家族のように思い遣る気持ちから、強い言葉で指摘したのでしょう。ただ、彼のようにカリスマ性のある著名人が特定のアカウントを名指しで攻撃すると、ファンが寄ってたかって、そのアカウントを非難し始める。そうすると、ファンとファン以外の分断が起こります。“コメント”という名の目に見えるファンの声はビッグボス支持がほとんどですが、書き込まないだけで『やり過ぎじゃないか』と思っている人も中にはいるでしょう」 インターネットが普及したことで著名人が自ら発信できる時代になった。それ以前は言いたくても、手段がなかったため沈黙せざるを得なかった。現在はSNSで自らの主張を伝えることができる。「有名人だから言われっぱなしというのもアンフェアですし、納得いかないことに発信するのも良いと思います。ただ、この件についての個別的な怒りはわかりますけど、“自分が気に食わない人間は遮断する”という考え方は、いかがなものか。プロ野球を盛り上げるには、いろんな人に興味を持ってもらうことが何よりも重要。球界を引っ張る人間が分断を促すような言葉を書く必要があったのか。 それにSNSでの反論もいいですが、プロ野球は結果が全て。何を言われたって、グラウンドで結果を出せば勝ちです。外野の反応に噛みつくエネルギーを本業のために溜めておいてほしい。また、1つに噛み付くと、『なんであの話題には沈黙するんだ』とも思われる。今月『文藝春秋』が“現役時代の2006年にドーピング検査で陽性判定を受けていた”と報じたが、この問題については一切、口を開いていない。不都合なことなのかなと思ってしまう」 開幕直後には阪神OBの一人がYouTubeチャンネルで『何敗するか賭けてみたい』と言ったことに、『御三方達の性格がなんか可哀想だなって思いました』などとも発信していた。その時も含めて現在まで、世間は新庄ビッグボスに温かい。しかし、“自分が気に食わない人間はshinjo freedomに来なくて良い”とまで公の場で発信する必要はあったのか、まだまだ議論を呼びそうだ。
2022.06.29 16:00
NEWSポストセブン
セ・パ交流戦で調子を上げた阪神(時事通信フォト)
阪神は「世論に影響される球団」奇跡の逆転優勝なら…矢野監督の去就はどうなるか
 シーズン開幕前に、「今シーズンをもって退任しようと思っている」と語った阪神・矢野燿大監督。開幕当初は泥沼の連敗が続き、シーズン中に解任を求める声も出ていたが、その潮目が大きく変わったのは、セ・パ交流戦(5月24日~6月12日)の後半からだ。 西武との3連戦の初戦に敗れた5月31日の時点では、交流戦の成績が3勝4敗、セで最下位に沈んでいた。在阪スポーツ紙は〈21世紀最速、屈辱54戦目。矢野監督・自力V消滅〉(6月1日付・スポニチ)といった手厳しい見出しを掲げた。 それが、6月3日からの甲子園での日本ハム戦に3連勝。同7日からのソフトバンク、オリックスとの6連戦を前に交流戦8勝4敗でヤクルトに次ぐ2位になると、〈交流戦5連勝でノリノリ矢野監督〉(7日付・サンスポ)と威勢がよくなり、交流戦を12球団中2位で終え、〈輝、チーム勝たせる4番になる〉(14日付・デイリー)〈球界を代表するエース青柳、獲る沢村賞〉(15日付・スポニチ)〈逆転Vの使者、頼もし第一声。ロドリゲス勝利に貢献する〉(21日付・サンスポ)と、ちょっと前がウソのような“お祭り騒ぎ”となった。 仮に阪神が奇跡の逆転V、日本一となれば、矢野監督の去就はどうなるのか。 阪神OBの間では、退任の意思は明確であるという見方が根強く、「本人が辞めると言った以上、続投はないでしょう」(元一軍投手コーチの中西清起氏)、「あの矢野監督という男は真面目なだけに撤回しないだろうね」(元編成部長の黒田正宏氏)といった声が多く聞かれた。矢野監督が自ら翻意して指揮官の座に留まろうとする展開は考えにくいようだ。 ただ、周りがそれをよしとするかは、別問題かもしれない。「矢野監督は就任以来、3位、2位、2位と、優勝こそできていないが、すべてAクラスに入って十分に結果を残している。さらに今年優勝でもすれば、当然、ファンからは続投コールが起きますよ。そんななかでは、後任となる監督だってやりにくい。矢野監督が退任を表明しているのに、球団が表立って後任選定に動けていないのも、そのあたりが理由だと言われている」(スポーツ紙デスク) 球団側はどう動くとみられるのか。阪神の元球団社長・野崎勝義氏はこう話す。「個人的には矢野監督の能力は評価しており続投してもらいたい。ただ、株主総会でも経営陣は(矢野監督が)辞める理由を説明している。普通に考えれば続投要請はできないです」 今季限りでの退任が基本線という見方だが、野崎氏は「ただし……」とこう付け加えた。「阪神という球団の場合、まだわからないところもあると思います。なんといっても世論に影響される球団です。リーグ優勝や日本一になれば、(退任を)帳消しにしようと思えばできる。もちろん、すでに次の監督に声を掛けているなら、そんなことはできないでしょうが、まだ具体的に声をかけられていなかったら、ひょっとするとね……」 まさかの矢野監督の電撃続投もあり得るのか──まずは“予祝”だった矢野監督の胴上げが、現実のものとなるかに懸かっている。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.29 11:00
週刊ポスト
歯がゆいシーズンが続く(時事通信フォト)
自力優勝消滅の巨人 投手を疲弊させる起用で「メークレジェンドは厳しい」の声が
 巨人にとって、あまりに痛すぎる一敗だった。6月26日のヤクルト戦は壮絶な打撃戦の末に10-11で敗れ、開幕76試合目で自力優勝の可能性が消滅。6月26日の自力V消滅は球団史上最速の屈辱となった(6月28日試合開始前時点)。スポーツ紙の遊軍記者はこう振り返る。「巨人の逆転優勝は風前の灯火になったと言っていいでしょう。2008年、原辰徳監督は阪神との最大13ゲーム差をひっくり返す『メークレジェンド』でリーグ優勝を飾りましたが、あの時とは状況が違います。 特に首位ヤクルトとの差は投手起用でしょう。今回の3連戦でヤクルトは2戦目に5-19と大敗を喫しましたが、投手を3人しか使っていない。一方、巨人は大量リードにもかかわらず『勝利の方程式』を担う平内龍太をつぎ込んだ。 3戦目もリーグトップの7勝を挙げている戸郷翔征を中4日で先発させましたが、直球に本来の球威がなく3回持たず6失点KOを食らった。中4日での先発起用を否定するわけではありませんが、戸郷は昨年も中4日の登板で結果が出ていません。球種が少ないパワーピッチャーなので球威が落ちるとなかなか修正しにくい面もあるでしょう。コンディションがパフォーマンスに直結しやすい投手ですから、起用法にもっと気を遣ってもよいのでは」 原監督と高津臣吾監督の起用法は対照的に見える。原監督の「目の前の1勝」を取りにいく采配に対し、高津監督は選手のコンディションを見極めて無理をさせない。逆転勝利を飾った3戦目も先発のスアレスが3回途中5失点KOと試合を作れず降板すると、2番手で救援登板したのはサイドスロー右腕の小澤怜史。小澤はこの日に支配下選手として公示され、1軍昇格したばかり。前回の1軍登板はソフトバンク在籍時の2017年8月25日のロッテ戦。1766日ぶりの1軍マウンドだった。 大事な試合であることは間違いないが、まだペナントレースは折り返しにも入っていない6月。首位攻防戦でも高津監督の方針はブレない印象だ。役割分担を重視した起用法に選手たちも応える。小澤は4回2失点の好投で逆転勝利の立役者になった。 ヤクルトは日本一を達成した昨季、規定投球回数に到達した投手が1人もいなかった。2ケタ勝利もゼロで、小川泰弘と奥川恭伸の9勝が最多だった。しかし、救援陣に過大な負担をかけたわけではなかった。3連投以上は極力避け、1点リードの9回に守護神・マクガフを温存した試合もあった。今季は奥川が開幕直後に戦線離脱したことも影響し、絶対的エースがいないなかで戦っているが、方針は変わらない。ベテランの石川雅規は登板した8試合すべてで中10日以上の間隔で4勝をマーク。6月24日の巨人戦で6勝目を挙げた高橋奎二も翌日に登録抹消されて休養を与えられた。 数字にも如実に表われている。チーム防御率はヤクルトがリーグ2位の3.04に対し、巨人はリーグワーストの3.87。救援陣の防御率もヤクルトは2.62、巨人は4.11と大きな差がある。「ヤクルトと巨人のリリーバーを比べた時に個々の能力で大きな差があるわけではない。鍬原拓也、平内も球が速いし魅力的です。ただ試合展開に関係なくつぎ込まれるので疲れから打ち込まれる。昔だったら連日投げるのは当たり前だったかもしれませんが、中継ぎも役割分担が重要な現代野球では対応できないのではないでしょうか。巨人はいくら良い投手をそろえても、この起用法では投手が持たないのでは」(スポーツ紙デスク) このままでは巨人のメークレジェンドの再現は厳しいかもしれない。
2022.06.29 07:00
NEWSポストセブン
6月マジック点灯も!独走ヤクルトに伝えたい「1965年の南海」はなぜ日本一を逃したか
6月マジック点灯も!独走ヤクルトに伝えたい「1965年の南海」はなぜ日本一を逃したか
 ヤクルトの快進撃が止まらない。交流戦を優勝した後もチームは好調を維持し、2位の巨人に11ゲーム差をつける独走態勢を築いている。ついには、史上初めてとなる6月中のマジック点灯の可能性も見えてきた。2連覇に向けて非常に順調な道のりだが、プロ野球の歴史を振り返ると、早いタイミングでのマジック点灯でチームに“息切れ”が生じたように見える例もある。今季のヤクルトはどうなるか。 6月26日、ヤクルトが巨人との3連戦を2勝1敗と勝ち越したことで、5月の広島戦から交流戦を挟んで12カード連続で勝ち越しを決めた。12カード連続の勝ち越しは1965年の南海が6~7月に記録して以来となる。交流戦を挟む期間だったこともあり、両リーグ11球団からの連続勝ち越しという史上初めての記録も打ち立てた。 絶好調のチームにあっては、やはり史上初となる6月中のマジック点灯の可能性もある。ヤクルトが6月28、29日に広島に連勝し、DeNAが阪神に連敗した場合、6月29日にマジックが点灯することになるのだ。過去の最も早いタイミングでのマジック点灯は1965年の南海の7月6日である。 ただし、今年のヤクルトと1965年の南海とでは、消化試合数が異なる。ヤクルトは6月29日時点でマジック点灯となれば73試合時点となるが、4月10日開幕だった1965年の南海は、58試合での点灯だった。当時、マジックが点灯した7月6日時点での南海の成績は49勝9敗、勝率.845という圧倒的な数字。17連勝や10連勝、8連勝を記録し、連敗は2度しかなかった。本拠地(大阪球場)19連勝の日本記録も作っている。 この年、南海は88勝49敗3分で、2位の東映に12ゲームの差をつけてリーグ優勝を果たした。しかし、2位に20.5ゲーム差をつけて7月6日にマジックが出たにもかかわらず、優勝したのは9月26日(121試合目=当時は140試合)のことである。マジックが出た後の成績は39勝40敗3分だった。「油断をしたわけじゃないが、シーズンを通じて勝ち続けるというのは難しいということだと思いますよ」 当時、南海の2番バッターとしてセンターを守っていた広瀬叔功氏はそう振り返る。1965年シーズンの広瀬氏は39個の盗塁を記録し、5年連続となる盗塁王に輝いている。4番に座っていたのは正捕手の野村克也で、この年は打率.320、本塁打42本、打点110で戦後初の三冠王を達成した。広瀬氏が続ける。「あの頃は毎年のように西鉄と南海が優勝争いをするという展開で、南海は前年の1964年に日本一となっている。ノムやん(野村克也)は本塁打を5年連続、打点王を4年連続で獲得し、私も盗塁王は当たり前と思ってプレーしていた。ファンも勝つのが当たり前だったが、このシーズンはあまりの強さにファンが球場に来てくれなかった(笑)」勝って兜の緒を締めよ チーム防御率2.80、打率.255でともにリーグ1位で、南海の投手陣の踏ん張りが際立ったシーズンでもあった。開幕12連勝のパ・リーグ記録(当時)の林俊彦、10連勝の新山彰忠、8連勝の杉浦忠が先発の柱となり、皆川睦男、三浦清弘、スタンカ、森中千香良が好調だった。広瀬氏は打撃陣については、「ノムやんを挟んで3番ブルーム(打率.302、本塁打9本)、5番ハドリ(打率.238、本塁打29本)という外国人選手がよく打った。この両外国人は性格もよく、チームの中に溶け込んでやっていた」とも明かす。 南海は前半の貯金で優勝。日本シリーズでは2位の中日に13ゲーム差をつけてセ・リーグを制した巨人と対戦することになった。巨人は前年オフに国鉄から金田正一を獲得しており、三冠王の野村克也との対戦も話題になった。 結局、南海はこのシリーズを1勝4敗で落とし、日本一を逃す。城之内邦雄(21勝)、中村稔(20勝)、宮田征典(20勝)という巨人の右腕20勝トリオを攻略するために左打者を並べる作戦に出たが、6失策と守りからチームは崩壊した。巨人のV9(9年連続日本一)が始まったシーズンでもあった。広瀬氏は1965年のシーズンを振り返って、こう総括する。「どうしても息切れをするというか、南海はカネがなかったからな。巨人みたいに人参をぶらさげることもできなかった(笑)。それでも私も含め、自分のベスト尽くして精一杯やろうという気持ちでやっていた。南海の連中はタイトルや記録には無頓着というか、記録がかかっているからとプレッシャーはなかったように記憶しとる。 勝ったと大喜びもしなかったし、普通に淡々とやっていたかな。とにかく勝って兜の緒を締めよということで、偉ぶることもなく、油断だけはしなかった。だからこのシーズンが特に記憶に残っているということもないね。それでもシーズンを通して勝ち続けるのは大変だったし、日本シリーズでは力が出せなかった。今年のヤクルトのリーグ優勝は堅いだろうが、最後まで油断しないで戦ってほしいね」 ヤクルトの主砲・村上宗隆は、打率こそ.315で2位だが、本塁打26本、打点71は2位以下を大きく引き離してトップに立ち、三冠王も夢ではない。盗塁も塩見奏隆が17個と1位を走っている。1965年の南海に似ている好調ヤクルト。広瀬氏の“勝って兜の緒を締めよ”の言葉はどう響くか。
2022.06.28 16:00
NEWSポストセブン
すでに胴上げも(写真/共同通信社)
阪神逆転優勝「無理ではない」とOB 課題は鬼門の広島、心強い味方は巨人か
 シーズン開幕当初、泥沼の連敗が続いて「今季はもうダメだ」と言われていた矢野・阪神に向けられる視線が大きく変わったのは、セ・パ交流戦(5月24日~6月12日)の後半からだ。 西武との3連戦の初戦に敗れた5月31日の時点では、交流戦の成績が3勝4敗、セで最下位に沈んでいた。在阪スポーツ紙は〈21世紀最速、屈辱54戦目。矢野監督・自力V消滅〉(6月1日付・スポニチ)といった手厳しい見出しを掲げた。 それが、6月3日からの甲子園での日本ハム戦に3連勝。同7日からのソフトバンク、オリックスとの6連戦を前に交流戦8勝4敗でヤクルトに次ぐ2位になると、〈交流戦5連勝でノリノリ矢野監督〉(7日付・サンスポ)と威勢がよくなり、交流戦を12球団中2位で終え、〈輝、チーム勝たせる4番になる〉(14日付・デイリー)〈球界を代表するエース青柳、獲る沢村賞〉(15日付・スポニチ)〈逆転Vの使者、頼もし第一声。ロドリゲス勝利に貢献する〉(21日付・サンスポ)と、ちょっと前がウソのような“お祭り騒ぎ”となった。 昨年は前半戦好調で首位を走っていたが、東京五輪開催に伴う中断期間を挟んだ後半戦に失速してヤクルトに逆転優勝を許した。今年はそのリベンジに燃える。「チームの雰囲気は春先からガラッと変わりました。大山は6月に入って16試合で10本塁打と絶好調。甲子園で4戦連続のヒーローインタビューに呼ばれた時には、“もう話すことはありません”と言ったほど自信を取り戻している。交流戦後の合同練習では、矢野監督がナインを集めて“オールスターブレークまでの33試合、後半戦も楽しみになるような戦いをしていきたい”と訓示した。ベテランの糸井は“去年と真逆のことを起こしたい”と気合十分でした」(阪神担当記者) 守護神として1985年の阪神の日本一を経験し、引退後も一軍投手コーチなどを務めた中西清起氏は逆転Vの可能性について、「まだ70試合以上残っているので、無理ではないと思います」として、こう期待を込める。「まずは(勝率)5割。ターゲットを巨人に絞って追いつく。巨人を捕まえたら、次はヤクルトをターゲットにする。昨年は追いかけてきたヤクルトにひっくり返されたが、今年は追いかける強みが出てくるかもしれない」 もちろん、奇跡の逆転V、日本一のためには、クリアしなければいけない課題もある。対広島戦は開幕から1分けを挟み9連敗という“鬼門”になっている。「苦手の広島戦でいかに(借金を)返していくかでしょうね。矢野監督がやらないといけないのはロースコアの時にいかに点を取りにいくか。代打であったり、盗塁のための積極的な代走であったりを使えるかでしょう。ここまでは野手が打つのを待っている状態が目立ったので、いかにベンチが選手を動かせるかがカギになる」(中西氏) 盤石の投手陣に綻びがないことも白星を積み重ねる絶対条件になる。現役時代は南海、西武で捕手として活躍し、阪神コーチ時代は野村(克也)監督の懐刀として「キャッチャー・矢野」を指導した元編成部長の黒田正宏氏はこう言う。「岩崎、湯浅、アルカンタラに疲れが出てきている。岩崎は6月13日に登録抹消し、湯浅、浜地(真澄)らもリフレッシュ休暇させた。そうやって中継ぎ陣を休ませながら、どれくらい働いてもらえるかで結果は大きく変わる。あとは正捕手問題でしょう。3人に競争させているようなかたちだが、ケガから復帰した梅野(隆太郎)を中心に回していくべきじゃないですかね。やはりキャッチングに落ち着きがある。梅野に若い投手陣を引っ張っていく責任を持たせるべきでしょう」 阪神のエースとし活躍した江本孟紀氏は、今後の上位進出を目指すうえで「阪神には心強い味方がいる」と話した。「それが巨人ですよ。開幕から9連敗のあと、甲子園で巨人3連戦に勝ち越し、GWも東京ドームで巨人に3連勝させてもらっている。巨人相手に勝ち越せているのだから、さらに上に行ける可能性はある。CSは出場できるんじゃないですかね」 リーグ優勝に届かなくても、CS出場の3位以内に入れば、投手力がモノを言う短期決戦のなかで、「下克上」のチャンスも出てくるのではないか。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.28 11:00
週刊ポスト
夢のマッチは期待できるのか(左が井上尚弥/時事通信フォト。右が那須川天心/共同通信社)
前人未到の100億円マッチ“井上尚弥vs那須川天心”が実現する可能性はあるか
 次のドリームマッチがさっそく浮上している。6月19日、「THE MATCH 2022」(東京ドーム)で行なわれた那須川天心vs武尊のキックボクシング頂上対決は、天心がフルマークの判定で完勝した。天心はボクシング転向を表明しており、今後は村田諒太ら世界王者12人を輩出した名門・帝拳ジム入りが有力視されていると報じられた。「武尊戦は58kg契約でしたが、本来の天心は55kgを主戦場としてきた。ボクシングではスーパーバンタム級(55.3kg)で闘うことになるでしょう」(スポーツ紙記者) この階級での天心について、数々のビッグマッチを手がけてきた協栄ジム会長・金平桂一郎氏が期待を寄せる。「天心選手は、すでにボクサーとしても日本ランカークラスの技術を持っています。早い段階で日本あるいは東洋太平洋タイトルに挑戦し、その上で世界戦を目指す流れになるのではないか」 そう話す金平会長は、“モンスター”との対決も視野に入ると続ける。「私が天心選手をマネジメントするなら、青写真として2025年に井上尚弥選手(バンタム級世界王者)との一戦を描きますね。2023年に3試合してまず国内か東洋のタイトルを取り、2024年に防衛戦を挟んで、井上選手に挑戦する。ノニト・ドネア選手との再戦(6月)に完勝した井上選手は、近くスーパーバンタム級に階級を上げると見られていて、巡り合わせがいい」 天心vs井上の一戦が実現すれば、破格の金が動くとみられる。先の武尊戦はチケット収入、PPV(料金を支払って視聴するシステム)収入、スポンサー料を合わせて50億円を売り上げたと報じられたが、ある格闘技関係者は、前人未到の大台も期待できると話す。「興行収入100億円超もありえる。ここ数年、スポーツ界はPPVが主流で、2015年のフロイド・メイウェザー・ジュニアvsマニー・パッキャオの一戦はPPVだけで480億円を売り上げた。6月に米誌『リング』が発表した『パウンド・フォー・パウンド』最新ランキング(全階級を通して世界のプロボクサーを格付けしたもの)で井上は日本人初の1位に輝き、世界中のファンが注目している。どこまで数字が伸びるか予想も付きません」 ふたりの対戦が待ちきれない。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.27 19:00
週刊ポスト
秋山が広島入り(写真は4月、エンゼルス戦での左前打時。時事通信フォト)
秋山翔吾の広島加入発表で達川光男氏「阪神のCS進出は厳しくなっただろうね」と力説
 6月27日、広島は米大リーグのパドレス傘下3Aエルパソを自由契約となっていた秋山翔吾(34)の入団を正式発表した。現在、セ・リーグで3位につける広島だが、OBで監督経験者でもある達川光男氏は、秋山加入が戦力としてプラスであるにとどまらず、様々な“相乗効果”を生む期待があるとして、好感を持って受け止めている。「秋山加入。ええじゃない。カープの野球が変わるよ。復調してきた阪神には悪いが、これでタイガースはCSへの目が消えたかもしれんよ」 広島OBで1980年代の黄金期を正捕手として支え、阪神でもコーチを務めた経験のある達川氏は、秋山入団の一報を受け、開口一番に阪神のことを気遣ってみせた。 古巣・西武、ソフトバンクも獲得に動いていたなか、秋山は広島に入団を決めた。3年総額4億円規模の契約と見られ、これまで12球団で唯一FA選手の獲得がなく大物日本人選手の補強に積極的ではなかった広島だが、今回は熱心に獲得に動いた。 背景には、昨シーズンまで4番でライトを守っていた鈴木誠也(27)がカブスに移籍したこともあるだろう。鈴木の穴を埋めるのは簡単ではなく、新人の末包昇大(26)が開幕スタメンでライトを守ったが、現在は二軍で調整中。野間峻祥(29)が復調すると、次は西川龍馬(27)が下半身のコンディション不良で選手登録を抹消されるなど、外野のレギュラーが固定できないでいた。達川氏が続ける。「秋山は足も速いし、守備もいい。三拍子揃った戦力として考えられるし、(松田元)オーナーは“付加価値”もあると期待している。鈴木清明・球団本部長がプロ野球選手会との事務折衝で秋山とは面識があったそうで、野球に取り組む姿勢や人間性を評価しており、ぞっこんだった。若い選手にとって、社会人としての手本になってほしいという願いもあったようだ。これまでFAで選手を補強してこなかったカープが手を挙げたということは、そういうことだと思うよ。 もちろん野球での貢献も期待している。カープには右投げ左打ちが多いが、揃って伸び悩んでいる。かつて石井琢朗(現・DeNA野手総合コーチ)がカープでプレーした4年間も、同じ右投げ左打ちの若手が育った。そういった効果も期待できるから、どうしても欲しかったんだろうね。今回は秋山ひとりの戦力的プラスにとどまらず、カープ全体の底上げになるんじゃないかな」 2011年にドラフト3位で西武に入団し、パ・リーグで9年間プレーした秋山。セ・リーグでのプレーは初めてとなるが、「パの“力の野球”で結果を残しているし、秋山は変化球を打つのもうまい。アメリカで野球をやって、日本でも天然芝で野球がやりたかったんじゃないかな」と達川氏はみる。 セ・リーグは現在、ヤクルトが独走しているが、2位の巨人以下は団子状態。広島は6月21日からの阪神との3位4位の攻防戦で、2勝1分と突き放してAクラスとなる3位をキープしている。達川氏は秋山加入によって「広島の戦い方が変わる」と力を込める。「侍ジャパンで一緒にプレーした會澤翼(34)や菊池涼介(32)、大瀬良大地(31)らがいる。すぐに溶け込めると思うよ。1番センターで使うんじゃないですか。西武では3番を打ったが、1番のほうが怖い。ランナーを返すより、リードオフマンとして試合開始とともに相手に与えるプレッシャーは大きい。選球眼もいいし、打つほうもシーズン最多216安打の日本記録を持っている。1番を秋山に任せ、菊池を3番に据えれば、広島の野球は強くなると思うよ。あの他人を褒めない(ソフトバンクの)柳田悠岐(33)が“秋山は凄い”と認めていたよ」 今シーズンの広島は阪神に9勝0敗2分で圧倒しているが、「来日してみないとわからないという外国人選手と違い、日本で実績がある秋山の加入でカープを苦手にしているタイガースはますます厳しくなるだろうね」と達川氏は力説。秋山加入で、交流戦を経てようやく上向いてきた阪神のCS進出に暗雲が立ちこめることになるのか。
2022.06.27 18:00
NEWSポストセブン
大江順一キャディ(時事通信フォト)
ブチ切れキャディー「武豊のようになりたい」「人気の薄い馬でも一気に人気高まる」発言で“炎上”の過去
 2019年に渋野日向子(23才)が全英女子オープンを制し、昨年の東京五輪では稲見萌寧(22才)が銀メダルを獲得。若手の活躍で盛り上がる女子プロゴルフ界だが、それに水を差すような騒動が世間を騒がせている。先週行われた『アース・モンダミンカップ』の初日、選手をサポートするはずのキャディーが選手に激怒する騒動が発生。キャディに怒声を上げられた大西葵(27才)は涙を浮かべ、直後のホールのティーショットをしばらく打てなかったという。“事件”が起きたのは17番ホールでのこと。大西が2打目をミスショットしてペナルティエリア内に打ち込むと、4打目への対応を巡って大西と大江順一キャディーの意見が割れ、大江キャディーがキレて声を荒らげた。その後、大江キャディーは職務を放棄し、バッグを持つことを拒否。大西はキャディー交代を申し入れ、代理のキャディーを立ててプレーを続行した。これが報じられると、ネットには、「キャディーはアドバイスこそするが、最終的に決断するのは選手 その選手の選択に対してキレる意味がわからない」「プロキャディとして、失格ですね。キャディは選手以上に冷静である必要があります」「自分の意見を押し通すようなキャディーなんて聞いたことがありません。ましてや女子プロゴルファーに男性キャディーが怒号を響かせ帰ってしまうなど言語道断です」 とキャディーの責任を厳しく問う声が登場。日本女子ゴルフ協会は、事実確認をした後、処分について審議するとしている。フリーのスポーツライターはいう。「選手とキャディーは“雇う側”と“雇われる側”の関係。今回問題を起こした大江キャディーは以前、別の選手に付いた時にもトラブルを起こして処分を受けたことがあるため、現場には“それを知っていて雇った大西にも責任はある”という意見もあります。 ただ、言わずもがなですが、選手が良い成績で終われるようにサポートするのがキャディーの仕事で、上位に入ればキャディーの取り分も増えますから、対立するのは全くのナンセンス。同じ組で回る選手にも迷惑ですから、怒鳴るなどもっとのほかで、より批判されるべきはキャディーの方でしょうし、あんなトラブルがあっても予選を通過した大西は立派でした」(スポーツライター)野球でも起きた“選手への恫喝” キャディーのブチ切れ事件を聞いて思い出されるのが、今年4月にプロ野球で起きた、審判による“恫喝事件”だ。ロッテの佐々木朗希(20才)が、24日のオリックス戦でボールの判定に不満げな表情をしたところ、白井一行球審が詰め寄り、球場は不穏な雰囲気に。佐々木が完全試合を達成した直後だったので、このニュースは大きく報じられ、「主審を務める方が、怒りのあまり、タイムもかけずにマウンドに詰め寄るというのは、あまりに冷静さを欠いた行為」「いかにもキレた顔でわざわざ詰め寄っていくのは、客観的に見て警告の範疇から外れている」「審判の役目は、試合の進行を滞りなく行うことであり、選手とファンが納得出来る判定を下して行くこと」 など、審判が感情的になることや、威圧的な態度を取ることに批判が集中した。アスリートを通じて自己実現? プロスポーツ界において一番リスペクトされるべき存在はやはり選手。観客の声援や裏方の努力で支えられていても、選手が第一であることに異論はないだろう。それなのになぜ、その原則が蔑ろにされるようなケースが相次いでいるのか? ベテランのスポーツライターはいう。「近年はメディアが裏方を積極的に取り上げるようになり、それ自体は良いことだと思いますが、中には自己顕示欲が強いタイプもおり、“何とかして目立ってやろう”という人が出てきても仕方のない状況です。 実際、佐々木に詰め寄った白井審判は、見逃し三振をコールする時に独特のポーズを決めるので有名でしたし、今回トラブルを起こした大江キャディーも、過去の取材で『もっとキャディが注目されてもいい』『(騎手の)武豊さんのようになりたい』と答えています。彼らを見ていると、アスリートをリスペクトするというよりは、アスリートを通じて自己実現を果たそうと考えているように見えてなりません」(前出・スポーツライター) 大江キャディーの当時の発言を詳しく見ると『週刊現代』(2015年5月30日号)の直撃取材に次のように発言している。《僕はもっとキャディが注目されてもいいと思っています。僕は武豊さんのようになりたい。武さんが乗ると、人気の薄い馬でも一気に人気が高まるでしょう? キャディとして、そういう信頼感や期待を持ってもらえるようになりたいんです》 キャディーが果たす役割の重要性などを訴えたかったようだが、この発言は選手を馬に見立てたとしてゴルフ関係者から問題視された。 前出のスポーツライターはこうも指摘する。「大江キャディー、白井球審がキレた相手も気になります。佐々木はまだ20才ですし、大西もキャディーより年下で女性。相手が若手や女性だったから“安心して”キレたのだとすれば、スポーツに携わる者としての資質以前の問題でしょう」(スポーツライター)
2022.06.27 17:00
NEWSポストセブン
セ・パ交流戦で調子を上げた阪神(時事通信フォト)
阪神、どん底からの反転攻勢 「もともと力があるチームですから」と江本孟紀氏
 矢野・阪神に向けられる視線が大きく変わったのは、セ・パ交流戦(5月24日~6月12日)の後半からだ。 西武との3連戦の初戦に敗れた5月31日の時点では、交流戦の成績が3勝4敗、セで最下位に沈んでいた。在阪スポーツ紙は〈21世紀最速、屈辱54戦目。矢野監督・自力V消滅〉(6月1日付・スポニチ)といった手厳しい見出しを掲げた。 それが、6月3日からの甲子園での日本ハム戦に3連勝。同7日からのソフトバンク、オリックスとの6連戦を前に交流戦8勝4敗でヤクルトに次ぐ2位になると、〈交流戦5連勝でノリノリ矢野監督〉(7日付・サンスポ)と威勢がよくなり、交流戦を12球団中2位で終え、〈輝、チーム勝たせる4番になる〉(14日付・デイリー)〈球界を代表するエース青柳、獲る沢村賞〉(15日付・スポニチ)〈逆転Vの使者、頼もし第一声。ロドリゲス勝利に貢献する〉(21日付・サンスポ)と、ちょっと前がウソのような“お祭り騒ぎ”となった。 熱心な虎ファンで、阪神優勝の経済効果の試算でも知られる関西大学名誉教授の宮本勝浩氏は、「阪神、頑張っているね」と目を細めてこう話す。「矢野監督は本当にチームを明るくしてくれた。金本(知憲)前監督時代は選手がピリピリしていたからね。選手が自軍のベンチの監督の顔色ばかり見ていたように思う。それがなくなり、選手がノビノビやっているのが矢野・阪神ですね」 春先は絶望的だった。開幕戦で7点差を引っくり返されて黒星発進となると、そこから悪夢の9連敗。「2年連続セーブ王だったスアレスが抜け、守護神に指名された新外国人のケラーが大誤算。一軍で通用するレベルではないのに、矢野監督がストッパー起用を決めたとして批判の声が広がっていた」(阪神担当記者) 矢野監督の奇妙な言動も批判に拍車を掛けた。 2月1日のキャンプイン前日の全体ミーティングでは、「今シーズン限りの退団」を表明。前代未聞のタイミングだった。さらには矢野監督がハマる「予祝」も注目された。「喜ばしい未来を想定してあらかじめ模擬的に祝うことで、喜ばしい現実を引き寄せられるという趣旨のもの。もともとは豊作を祈願して模擬実演する行事なのだそう。矢野監督が予祝を信じていることが選手にも浸透し、キャンプでは糸井嘉男と西勇輝が中心となって室内練習場で矢野監督を胴上げ。優勝の予祝をしていました」(同前) チームが絶不調では、“奇行”として注目されるばかりだったが、それも流れが変わった。 6月17日のDeNA戦で4番・佐藤輝明が4タコに終わると、矢野監督は「明日は輝が打ってくれる」と発言。特に根拠はなさそうだったが、翌18日、佐藤は逆転の2点タイムリーを放つ。〈予言通り〉〈将の予告現実に〉といった見出しが並び、矢野監督は“喜ばしい未来”を引き寄せたのだ。ピッチャーは盤石や! 開幕後の低迷で、親会社である阪急阪神HDの株主総会(6月15日)の紛糾が懸念されていたが、直前に盛り返したことで、球団や監督を批判する株主はほとんどいなかった。「谷本修オーナー代行は『チームとしては17年ぶり優勝というプロジェクト、ペナント奪回を誰ひとりとして諦めていません』と力強く宣言。株主総会対策と言われる新外国人・ロドリゲスの獲得も好感を呼んでいました」(阪急阪神HD関係者) セは交流戦を制したヤクルトが独走し、巨人がそれに続くが、首位以外はダンゴ状態。さらなる反転攻勢に期待が高まるのは当然だろう。 そもそも、投手陣は12球団屈指の陣容で、チームが低迷する間も前評判通りの活躍を見せていた。 チーム防御率はヤクルトと同水準でリーグ2位の2.77(6月22日終了時点、以下同)。青柳晃洋はリーグトップの8勝、防御率1.17と抜群の安定感で、西勇輝もリーグ2位の1.99と1点台をキープする。 守護神として1985年の阪神の日本一を経験し、引退後も一軍投手コーチなどを務めた中西清起氏は、タイガースの“復活”をこう評す。「いきなり強くなったんやなくて、最初が悪すぎただけ。ヤクルトと優勝を争った昨年の終盤ぐらいの状況に戻ってきたんちゃうかな。もともと先発陣は6枚きっちり揃っている。開幕当初は苦労したリリーフ陣もセットアッパーに4年目の湯浅(京己)、ストッパーには岩崎優がはまってきた。6、7回はアルカンタラ、岩貞(祐太)がいる。 打線も春先はノーヒットで点を取りにいくということがやれていなかった。昨年の好調時は1点が取れない時にベンチが動いて点を狙う野球ができていたが、今年の春は矢野監督が迷っていたのか動けずにいた。それがここにきて、総力戦をやるようになったね」 戦力が不足していたわけではないのだ。かつて阪神のエースとして活躍した江本孟紀氏も「もともと力があるチームですからね」としてこう話す。「日本ハムみたいに、専門家がみんな最下位だと予想していたチームとは違いますよ。多くの評論家が阪神はAクラスと予想しましたから。出だしで躓いたのは、キャンプ前の矢野退任発言が影響したと思いますよ。ショックからしばらく立ち直れず、選手に焦りが募っていったんでしょう。投手陣はもとから安定していたし、大山(悠輔)が打ち始めた。それが復活の理由でしょう。逆に言えば、監督の力は関係ないと思いますが(笑)」 現役時代は南海、西武で捕手として活躍し、阪神コーチ時代は野村(克也)監督の懐刀として「キャッチャー・矢野」を指導した元編成部長の黒田正宏氏は、「打順が固まったことが大きい」とみる。「スタートダッシュに失敗してベンチが焦っていたと思う。取り返すために打線をやりくりして軸が決まらなかった。最大の問題は開幕戦で3番を打っていたマルテのケガ。3番・マルテ、4番・佐藤、5番・大山で固定しようとした矢先にマルテが抜けた。それが、交流戦の後半(6月1日の西武戦)から近本(光司)を3番に置いて、外国人に頼らない打線にした。同時に1番に島田海吏を起用したのも大きかった。島田、中野(拓夢)、近本と俊足の選手が1番から3番まで続き、機動力を生かせるようになった。この打線にしてから6連勝。48通り目のオーダーだそうだが、一番しっくりしている。理想のオーダーじゃないですかね。矢野監督の自信につながっていると思います」※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.27 16:00
週刊ポスト
赤いユニフォームと「C」のマークがよく似合う?(シンシナティ・レッズ時代の秋山翔吾。Getty Images)
秋山翔吾、広島へ 「メジャーを経て“別リーグ”に移籍」で結果を残せるか
 新天地でチームを導く救世主となれるか──。広島は6月27日、メジャーリーグのサンディエゴ・パドレス傘下3Aエルパソを自由契約になっていた秋山翔吾外野手の獲得を発表した。2010年のドラフト3位で西武に入団した秋山は2015年に日本球界最多の1シーズン216安打を放ち、739試合連続フルイニング出場のパ・リーグ記録を持つライオンズの顔だった。 2019年オフに海外FA権を行使してシンシナティ・レッズと契約。しかし、レギュラーは奪えず、今年は開幕ロースターから外れ、5月にパドレスとマイナー契約を結んでいた。3Aでは好調を維持していたが、メジャー昇格は叶わなかった。メジャーからのオファーもないことで、日本復帰を決断。西武、ソフトバンク、広島が獲得に名乗りを挙げていた。「契約年数や年俸などの条件も関係しているでしょうけど、それ以上に心理的な面も大きかったと思います。古巣の西武への愛着はあるものの、メジャーで結果を残せなかったのに出戻りすると、自分の野球人生が停滞したように感じたのではないでしょうか。かといって、西武のライバル球団であるソフトバンクに行くのは心情的に憚られる。未知の土地、リーグである広島を選んだのでしょう」(プロ野球担当記者。以下同) メジャーで5年連続2桁勝利、通算79勝を挙げた黒田博樹は40歳で古巣の広島に帰還し、翌年にチームを25年ぶりの優勝に導いた。メジャー6年間で通算打率2割8分5厘と安定した成績を残してワールドシリーズも経験した青木宣親は36歳で古巣のヤクルトに戻り、3年後の2021年にチームの日本一に貢献している。このようにメジャーで結果を残した上で、以前の所属球団に帰って優勝する。これがファンにとっては、理想型だろう。しかし、黒田や青木のような選手は必ずしも多くない。 2019年に最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得し、チームの優勝に貢献して渡米した巨人の山口俊はポスティングでメジャー移籍したものの、防御率8点台と打ち込まれ、2年も経たない昨年のシーズン途中に古巣へ出戻りした。しかし、先発で結果を残せず、2勝8敗に終わった。今年は一軍で1試合しか登板しておらず、現在はケガもあって戦線離脱している。「正直、山口の場合、せっかくメジャーに行ったのに、通用しないからといってすぐに帰国したと思われがちです。見切りが早いのは良いことでもありますけど、憧れの地に辿り着いたのですから、せめて秋山や筒香嘉智のように3Aでもっともがいていれば、今の状態はなかったかもしれません。もうすぐ35歳のベテランですから、今の状態が続けばオフは大幅な減俸か、自由契約やトレードもあり得ると思います」パからメジャーを経てセに移籍した岩隈、西岡 秋山は2年半アメリカでもがき、未知の広島でセ・リーグの野球に初挑戦となる。メジャー帰りの選手が古巣以外のチームを選択することは珍しくないが、経験のないリーグへの移籍は最近では稀になっている。「近年のメジャーから日本に戻ってくる選手を見ると、古巣への出戻りではなくても以前在籍していたリーグを選択するケースが目立ちます。パ・リーグとセ・リーグでは野球の傾向が違いますから、元と同じリーグの方がやりやすい面もあるのでしょう。最近では2019年に元楽天の岩隈久志がパ・リーグではなくセ・リーグの巨人に入団していますが、ケガが完治せず、一軍登板ないまま引退しています。 打者なら、元ロッテの西岡剛がパ・リーグではなくセ・リーグの阪神を選択しています。ただ、1年目の2013年は規定打席に到達して打率2割9分を打ちましたが、2年目以降はケガもあって目立った活躍はできなかった。そういう意味で、違うリーグを選択した秋山の決断は珍しい。どちらかといえば真っ向勝負の傾向のあるパ・リーグと違い、初球からフォークを投げてくるようなセ・リーグの野球に対応し、本来の力を発揮できるか、注目です」 古くは元ロッテの伊良部秀輝が阪神、元阪神の新庄剛志が日本ハムと“別のリーグ”に移籍し、それぞれ優勝の立役者となっている。秋山は、今年メジャー移籍をした鈴木誠也の穴を埋められずにいる広島の救世主となるか。
2022.06.27 16:00
NEWSポストセブン
もはや巨人戦中継もドル箱ではなくなった(時事通信フォト)
巨人戦のデーゲーム中継が視聴率2%台… 地上波からプロ野球が消える日
 6月25日、ヤクルト対巨人戦のフジテレビでの中継が物議を醸している。14時30分に放送を開始したものの、解説者の工藤公康と山本昌の野球人生を振り返ったり、ゲストの元SMAP中居正広にコメントを求めたりして、22分間も肝心の試合を映さなかったのだ。ようやく本来の“中継”が始まった時には、既に巨人が6対0と大量リードしていた。 視聴者からは“余計な演出”と不満の声も多数出ているが、なぜフジテレビはこうした演出をしたのか。キー局関係者はこう読む。「野球中継はもう15年以上前から視聴率を取れない上に、今年になってデーゲーム中継の数字がものすごく悪いんですよ。だから、焦りがあったんでしょう。開幕直後の視聴率はそんなことなかったんですけどね。巨人対中日の開幕第2戦(3月26日)は5.5%、第3戦(3月27日)は4.8%でした(視聴率は世帯。ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)。 しかし、同じカードの5月14日土曜は3.4%、15日日曜は2.6%まで下がった。“伝統の一戦”である巨人対阪神でも4月30日、5月1日がともに4.0%でした。世帯で2%台はあまりに低過ぎる。そういう数字を知っているので、フジテレビは『何かを変えなければ』と試合以外の演出に走ったのでしょう。フジに限らず、日本テレビも昨年『配球王 サバイバルナイター』などをして物議を醸しました」 とはいえ昨年までの中継では、こうした演出はそこまで多くはなかった。しかし、視聴率低下によって今年はそうもいかなくなったようだ。日本テレビは6月5日(日曜)の巨人対ロッテ戦の中継で、球速や打球の角度などを示す『トラックマン』のデータをリアルタイムで紹介したが、必要以上に伝え過ぎたのか、ネット上では多数の視聴者から『何度も何度もうるさい』と指摘されていた。「地上波で野球中継をそのまま流しても正直、数字が取れないんです。そのため、各局がいろいろな工夫をしている。しかし、ファンからは『普通に試合を見せてくれ』と抗議の声が上がる。彼らはおそらくCSやネットの中継にシフトしていくことでしょう。野球に興味ない人は元々見ないから、結局スタッフが工夫して新しい何かをしてプラスになることって、ほとんどない。そうわかっているけど、数字が上がらない番組を何の工夫もせずに放送するわけにもいかない。スポーツ班は、すごいジレンマがあると思います」野球中継の視聴者は70歳以上が主流か 1990年代まで巨人戦のナイター中継は視聴率20%を常時獲得していた。しかし、徐々に数字を落としていき、2006年以降は年々放送が減り、近年では地上波のゴールデンタイムでのプロ野球中継はほぼなくなった。 それでも時折ナイターを、週末には頻繁にデーゲームを放送する理由は、数字の取れる日本シリーズの中継権を獲得するためだった。だが、近年はそれさえもドル箱コンテンツではなくなっている。「6試合中5試合が1点差の名勝負を繰り広げた昨年のヤクルト対オリックスでさえ、最後の第6戦以外は1ケタでしたからね。これでは局に旨味がない。しかも、野球の主な視聴者はM3(男性50歳以上)なんですよ。今のテレビ局が重視する“コア層”から外れている。野球は若者に見られていないんです。 M3が野球中継の視聴率を支える傾向は、20年前から変わっていない。当時から10代から30代前半の数字は低かった。その頃の若者は今、30代から50代になっている。50代になって急に野球を見るとは考えづらいですから、現在の野球中継の視聴者はM3と言っても、おそらく70歳以上が主流だと推定できます。今の状態が続けば、近い将来日本シリーズを含めてプロ野球が地上波から完全に消えてしまう可能性もある」 サッカーのW杯予選を有料放送のDAZNが独占放送するなど、昨今のスポーツ中継は必ずしも地上波テレビの無料放送で見られるわけではなくなっている。その波が着実にプロ野球にも押し寄せているのかもしれない。
2022.06.26 16:00
NEWSポストセブン
4Aに挑戦し続ける羽生結弦選手の今後はどうなる
羽生結弦、事実上の現役続行宣言「芸術性も技術も」不利なルール変更に挑む覚悟
「事実上の現役続行宣言とみていいでしょう」。フィギュアスケート関係者がこう判断する根拠は、6月18日に放送されたスポーツニュース番組『S-PARK』(フジテレビ系)での羽生結弦(27才)の言葉だった。番組のインタビューを受けた羽生は、「ファンタジー・オン・アイス(FaOI)幕張公演で演技に込めたことは?」の質問に、こう答えたのだ。「まだ4A(4回転半ジャンプ)いろいろ工夫できるなっていうのは、ちょっと思っているんですよね。やっぱり北京五輪で注射打ちながらだったからこそ、火事場の馬鹿力みたいなものが、恐怖感のないアクセルが跳べたっていう状況の中で学べたことがかなりあるんですね。 その学べたことをもっと使っていきたいなと思いますし、4Aに向けては日々挑戦していきたいなっていう気持ちは強くあります。絶対降りたいなって思ってますね、もちろん皆さんが見ている前で、降りたいなって気持ちが強くあります」 北京五輪では4Aについて「やり切った」とし、これまで幾度となく引退の可能性が報じられてきた羽生だったが、ここにきて本人の口から前向きな発言が飛び出したのだ。スポーツジャーナリストの野口美惠さんは、「進退の決断は、日々変化していると思います」とした上で、羽生の発言についてこう語る。「4Aを降りる才能と可能性を持っている選手なので、“もう一度やってみよう”という気持ちが、北京五輪から4か月たって改めて出てきたのかな、と受け止めています。五輪はどうしても期待を背負ってしまいますが、いまは純粋に自分の理想に専念できる。『皆さんが見ている前で降りたい』という言葉に期待が高まりますね」 多くの関係者が羽生が競技を続ける覚悟を持っていると感じたのは、同番組で「究極のスケートとは何か」という問いに対し、こう答えたこともあったからだろう。「やっぱり芸術性は大事だと思うんです。(中略)ジャンプという点に関しても、もっともっと練習して、やっぱいまの羽生結弦がいちばんうまいなって、技術的にもいまがいちばんうまいなって思ってもらえるように、常に努力し続けたいなって思います」 この背景には、6月6〜10日に行われた国際スケート連盟(ISU)の総会で、芸術性の軽視とも捉えられかねないルール変更が可決されたことがある。表現力を評価する「演技構成点」が、これまでの5項目から3項目に減らされたのだ。「減らされた2項目は、羽生選手の持ち味である『技と技のつなぎ』『曲の解釈』で、この変更は羽生選手にとって今後不利になるのではないかと物議を醸しています。そんな中、羽生選手が『芸術性も技術も』と、このルール変更にも挑むような発言をしたことは一種の宣戦布告のようにも感じました」(スポーツ紙記者) アメリカの報道によるとISUは6月30日にGPシリーズのアサイン(出場選手の割り振り)を発表する。「もし羽生選手が現役続行となった場合でも、GPシリーズに出場せずに12月の全日本選手権に出場する可能性もあります。名前がないからと言って必ずしも引退というわけではないのです」(野口さん) 羽生にとって、再び「挑戦」の一年が始まろうとしている。※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.26 07:00
女性セブン

トピックス

安倍政権の年金改悪路線を引き継いでいる岸田文雄・首相(時事通信フォト)
岸田政権 アベノミクスの見直し打ち出すも、安倍氏の「年金改悪路線」は継承
週刊ポスト
元TBSアナウンサーの林みなほ(オフィシャルサイトより)
元TBS・林みなほアナ離婚、インスタで匂わせていた「貧乳源一郎」との別れ
NEWSポストセブン
高橋真麻
高橋真麻「おでんの卵8個食べても太らない」女性が憧れる美スタイルの理由
NEWSポストセブン
「タレントパワーランキング」で公表された「F1層(20~34歳女性)に人気のタレントランキング」(2021年11月調査)で堂々の1位を獲得
戸田恵梨香、ファン歓喜の「仕事復帰」 夜の路上で輝いたクールビューティー
NEWSポストセブン
眞子さまの箱根旅行のお姿。耳には目立つイヤリングも(2018年)
小室圭さんの妻・眞子さん 華やかだった4年前の「箱根・女子旅ファッション」
NEWSポストセブン
元TBSの林みなほアナ(写真/時事通信フォト)
元TBS林みなほアナが離婚 TBSラジオ名物プロデューサーとの結婚生活は5年あまりでピリオド
NEWSポストセブン
小泉孝太郎 炎上必至の「古風な結婚感」明かすもバッシングされなかった理由
小泉孝太郎 炎上必至の「古風な結婚感」明かすもバッシングされなかった理由
NEWSポストセブン
米ロサンゼルスで警察官となった日本人女性YURI氏
LAポリス・YURIが7年ぶりに見た日本の姿「防犯意識の低さに驚きました」【前編】
NEWSポストセブン
小室圭さんと眞子さん
小室圭さん妻・眞子さんがNYで行きつけのスーパーから見えてきた“妻の気遣い”「日本でいえば『成城石井』」 
NEWSポストセブン
さとう珠緒が「枕営業」などについて語った(写真は2009年)
さとう珠緒が暴露した枕営業の実態「権力のない人のほうが迫ってくる」
NEWSポストセブン
ご体調への不安が募る(写真/JMPA)
雅子さまと愛子さま、“ポツンと一軒家”の孤独感 閉ざされた御所での巣ごもり生活
女性セブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン