投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月2日~5月6日の動きを振り返りつつ、5月9日~5月13日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は下落。大型連休で2営業日だったが、それでも550円を超える下げとなった。連休入り前からでは6営業日続落となり、この間の下落幅は1465円だった。要因としては日銀会合での「現状維持」といった日銀ショック、これに伴う円高の進行であった。
今週は米雇用統計の結果を受けてのスタートとなるが、非農業雇用者数が20万人増と前月から下落、失業率は4.9%増と前月からの改善が予想されている。前哨戦となる4月ADP全米雇用報告では予想を下回ったこともあり、下方リスクが警戒されやすいだろう。6月FOMC(連邦公開市場委員会)での利上げ観測が後退するようだと、ドル安・円高の流れに向かいやすく、不安定な相場展開に向かいやすいだろう。
また、決算発表がピークを迎えるほか、週末にはオプションSQが控えていることもあり、方向感が掴みづらいであろう。決算を見極めたいとする模様眺めムードの中、SQに絡んだ商いに振らされる可能性はありそうだ。
ただし、中小型株の強い値動きをみても個人主体の物色意欲は旺盛だろう。大型連休明けで市場参加者も増えると考えられ、決算を手掛かりとした個別材料株のほか、テーマ株などの循環が続きそうである。