家族に癒やしを与えてくれるペットだが、家に誰もいない時、つまり「留守番」も大きな問題となる。東京都に住む女性から、子犬の留守番について、こんなお悩みが届いた。
「ボーダーコリーの子犬を譲ってもらいました。ですが、平日は仕事のため、家族全員が留守。10時間近く子犬をひとりにすることに。かわいそうですが仕方がないので、留守番をさせる上で気をつけた方がいいことを教えてください」(東京都・あやの、30才、会社員)
このお悩みに、しつけ教室・犬の保育園SKYWAN! DOG SCHOOL代表で家庭犬しつけインストラクター歴16年の井原亮さんが答えてくれた。
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基本的に、留守番が可能な時間=排泄をがまんできる時間なので、それ以内の帰宅が理想。どれくらい排泄ががまんできるかというと、成犬で約7~8時間、子犬は月齢プラス1時間くらい(月齢3か月なら4時間くらい)です。その間の留守番が理想ですが、仕事を持つ飼い主としては難しいこと。できるだけストレスがたまらないような環境をつくってあげましょう。
◆ベッドとトイレは別々に用意して
まず、トイレとベッドは分けること。昔はサークルの中にトイレとベッドを置くスタイルが普通とされていましたが、それは間違いです。
本来、犬は、排泄場所と寝床を分けて生活します。ですから、トイレの横で寝かせてはストレスがかかってしまいます。トイレを間仕切りできるサークルも販売されているので活用してみるのもひとつの手。また、日頃からクレート(持ち運びできるプラスチック製のハウス)の中で寝るように教えておくと、緊急時の避難もスムーズに行え、おすすめです。
そして、サークル内に、おもちゃは置かないこと。かじっているうちに中身が出てしまい、のみ込む危険があります。留守番の際は、退屈しのぎにおもちゃを入れるのではなく、静かに待つようしつけましょう。誤飲につながる物は、犬の手が届く範囲には置かないよう注意しましょう。
◆飼い主がいない時間を少しずつ延ばしていく
留守番の練習は、飼い主の姿が見えない状況に慣れてもらうことから始めます。まずは、ごみを捨てに行く程度の、5~10分くらいから始めてみてください。最初は吠えるかもしれませんが、無視すること。犬が鳴きやんで静かにしている時に部屋に戻ります。そして、落ち着いていればほめてあげましょう。これを繰り返し、留守にする時間を延ばしていきます。
飼い主が帰ってきたら大騒ぎ、なんてことにならないように、吠えたり騒いだりしている時には、相手をせず、静かになってから対応してあげましょう。しっかりしつければ、長時間でもストレスなく留守番させることは可能ですよ。
※女性セブン2016年12月8日号