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竹内力『孤独のグルメ』原点のドラマ『かっこいいスキヤキ』主演 「最初から視聴率がとれるとは思ってない」に潜む自信

プロデューサーとしての狙いを語った竹内力(写真 山崎力夫)

ドラマ主演への思いを語った竹内力(写真 山崎力夫)

 俳優の竹内力(59)がスペシャルドラマ『かっこいいスキヤキ』(テレビ東京系6局、3月18日午後4時~)で主演を務める。同作は大人気ドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系列)の原作者・久住昌之と作画・泉晴紀によるユニット、泉昌之のデビュー作で、全4話のオムニバス形式のドラマだ。竹内扮する主人公・ジェームス本郷はトレンチコートに青い瞳がトレードマークの2枚目のキャラクター。『孤独のグルメ』は中年男性が独りでひたすらに食事を楽しむ姿が人気を博したが、今回は竹内のキャラクターやタイトルからして二枚目主人公による『孤独のグルメ』──かと思いきや、竹内は「俺の“狙い”にハマったね」としたり顔で語る。【前後編の前編】

「『孤独のグルメ』の原作の流れっていうふうになると、みんな食べる話だと思うじゃない。でも、このドラマは食べれないわけよ、あてもなく。で、最後にオチがある。要するにショートコントドラマなのよ。主人公はトレンチコートとハットでかっこいいんだけど、滑稽なキャラクターでさ。みんなガクーンってくるわけよ(笑)。このおっちゃん、かわいそうみたいな感じになるわけ」

 主演としてだけでなく、協力プロデューサーとして作品に参加した竹内は、主人公のキャラクター作りで積極的に提案。原作と違うハーフ男性という設定にして、青色のコンタクトレンズを着用した。さらに主人公の名前も「ジェームス本郷」に変えた。

「最近、若い連中と遊ぶ機会も増えて、『ハーフみたいな顔立ちなのでカラコン入れたらめっちゃかっこいいですよ』って言われて。『えーっ、馬鹿みたいだよ、俺みたいなおっさんが恥ずかしいよ』って言ったけど、『いや、絶対似合いますよ』って言われてさ。今の若者にとってはカラコンが当たり前の時代なんだよな。買い方がわからないから買ってもらって。実際してみたら『おっ、似合うじゃん』と(笑)。で、クラブとか遊びに行ってカラコンしていくと、若者たちが面白がってくるんだよ。SNSで発信したら評判良かったから、今回このドラマでカラコン入れたほうが、食いつきがいいだろうなと思ったんだよね。キャラクターを愛してもらうためにも重要な要素になると思う」

 中年男性の悲哀が描かれた内容で、笑いを巻き起こしてしまう。原作漫画に近い雰囲気のトレンチコートとハットも自分で買い求め、その他の自分の扮装に関わるすべてのものを用意した。主題歌も自ら手掛け、あえて口笛にしたという。その意図をこう話す。

「やっぱり、ないことをやるのが勝ち目だから。ドラマで口笛だけのエンディングって、なかなかないだろ? さだまさしさんが作った『北の国から』の主題歌も詩がないんだよ。でも、あれだけヒットしている。口笛は耳に残るんだよ。自分で40ぐらい作曲した中で、最終的に2曲を選び抜いたんだ。心の声、心情に乗っているメロディにして、視聴者に響くような音になっているよ」

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