ライフ

藤井聡太竜王 強さの背景に“ひふみんアイ2倍” 加藤一二三・九段が分析

史上最年少五冠を達成した藤井聡太竜王(時事通信フォト)

史上最年少五冠を達成した藤井聡太竜王(時事通信フォト)

「現役最強」といわれる渡辺明名人(37)から王将位を4連勝で奪取し、史上最年少五冠を達成した藤井聡太竜王(19)。

 通算勝率8割3分5厘(2月12日時点)と異次元の数字を叩き出す藤井竜王だが、持ち時間が8時間となる「2日制」のタイトル戦での勝率は9割4分1厘とさらに高くなる。この驚異的な強さの理由を“ひふみん”こと加藤一二三・九段(82)はこう分析する。

「藤井竜王が“ひふみんアイ”を実践していることが一因でしょう。“ひふみんアイ”とは私が昭和54年の第28期王将戦で編み出した思考法なのですが、これは相手が離席している際、相手の側に回り、盤を見つめて指し手を考えることをいいます。私もこの“ひふみんアイ”によって王将戦を制しました」

 王将戦のような2日制の対局の際は特に活用しやすいという。

「2日制の場合は昼食・午前と午後のおやつがそれぞれ2回ずつあり、トイレなどの離席回数も増えるため、“ひふみんアイ”を実践するタイミングも通常の対局の2倍になります。

 今回の王将戦では、藤井竜王は第3局と第4局の昼食休憩のタイミングで“ひふみんアイ”をしていました。渡辺名人が退室した後、藤井竜王は立ち上がってさりげなく反対側から盤を見つめ、それから対局の場を出たのです。そのさりげなさが、対局相手に配慮できる藤井竜王らしいですね」

 藤井竜王はかなり前から“ひふみんアイ”を取り入れていたという。

「これは私も驚いたんですけど、デビュー初期からやっていました。デビュー戦で対局したときは、さすがに本家の私の前ではやっていませんでしたが、その直後にはもう取り入れていました。

 やっぱりこういったところに、藤井竜王の並々ならぬ意欲が表われていると言えるでしょう。実力もさることながら、この意欲が勝利をもたらすのではないでしょうか」

関連記事

トピックス

5月8日、報道を受けて、取材に応じる日本維新の会の中条きよし参議院議員(時事通信フォト)
「高利貸し」疑惑に反論の中条きよし議員 「金利60%で1000万円」契約書が物語る“義理人情”とは思えない貸し付けの実態
NEWSポストセブン
殺害された宝島さん夫婦の長女内縁関係にある関根容疑者(時事通信フォト)
【むかつくっすよ】那須2遺体の首謀者・関根誠端容疑者 近隣ともトラブル「殴っておけば…」 長女内縁の夫が被害夫婦に近づいた理由
NEWSポストセブン
曙と真剣交際していたが婚約破棄になった相原勇
《曙さん訃報後ブログ更新が途絶えて》元婚約者・相原勇、沈黙の背景に「わたしの人生を生きる」7年前の“電撃和解”
NEWSポストセブン
なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
令和6年度 各種団体の主な要望と回答【要約版】
【自民党・内部報告書入手】業界に補助金バラ撒き、税制優遇のオンパレード 「国民から召し上げたカネを業界に配っている」と荻原博子氏
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン