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各国の日本大使館が作った日本客接待用冊子のスゴい実力

 おぐにあやこ氏は1966年大阪生まれ。元毎日新聞記者。夫の転勤を機に退社し、2007年夏より夫、小学生の息子と共にワシントンDC郊外に在住。著者に『ベイビーパッカーでいこう!』『魂の声 リストカットの少女たち』などがある。おぐに氏が、米国在住の日本人駐在員たちの過激な日常を報告する。

 * * *
 鍛えられ方が違うからだろうか。日本の政府関係者の「アテンド力」はすごい。日本から政治家や官僚、マスコミが大挙してやってくる国際会議なんかは、まさに力の見せ所。

 以前、国連総会の時だったか、在ニューヨーク総領事館関係者が日本の政治家やマスコミ向けに作成したニューヨークの町案内を見せてもらったことがある。これが実に見事だった。ミュージカルやオペラなどの新着情報から、買い物や観光の仕方まで、仕事に関係ない情報までがズラリ。

「ニューヨークの地下鉄は、日本のと違ってよく揺れるので、車内で立っているときは柱などにつかまること」なんてことまでご親切に書いてあったっけ。『地球の歩き方』も真っ青。もしかして、世界一丁寧で親切なガイドブックなんじゃないの?

 各国の日本大使館が日本客の接待向けに作った冊子を、ガイドブックとして発売したら、ベストセラー間違いなし、かも? 国の財政赤字の解消にも役に立っちゃったりして。

※週刊ポスト2011年2月11日号
(「ニッポン あ・ちゃ・ちゃ」第131回より抜粋)

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