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理想追求したプロレス内最左翼団体に連合赤軍を重ねる意見も

 今年は新日本プロレスと全日本プロレスが旗揚げ40周年を迎え、昭和のプロレスが再び脚光を浴びている。そんな昭和のプロレスの最後に誕生した団体が新生UWFだ。この新生UWFに連合赤軍を重ねてみるのが、一水会顧問の鈴木邦男氏だ。以下、鈴木氏の解説だ。

 * * *
 昭和47年2月に連合赤軍によるあさま山荘事件が起こり、翌月にリンチ殺人事件が発覚。学生運動は急速に終焉に向かっていった。アントニオ猪木が新日本プロレスを旗揚げしたのはそんな時期だった(同年の1月)。

 猪木のプロレスには、右も左も、学生運動に挫折した若者たちの多くが惹きつけられた。僕もそのひとりだった。見果てぬ夢を政治に代わってプロレスに託したのだ。新左翼の人たちが原稿を書いていた当時のプロレス雑誌やスポーツ紙には「革命」の文字が飛び交い、新左翼の機関紙には「殲滅」「流血の海」といったプロレス的表現が溢れていた。すべてが終わった虚無の時代にプロレスだけが熱く、僕らに活力を与えてくれた。

 その後、新日本プロレスは離合集散を繰り返し、昭和63年に新生UWFが誕生した。4年ほど前、かつての所属選手、田村潔司と船木誠勝の試合が行なわれた時、会場で流された煽りVTRに連合赤軍の映像が使われた。私もその制作者と同じく、理想を追求したプロレス内の最左翼UWFに連合赤軍を見た。

※週刊ポスト2012年4月13日号

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