「女子まんがとは、少女まんがの枠を超えた大人の女性のためのまんがのこと」と語るのは女子まんが研究家の小田真琴さん。まんが愛好歴30年以上を誇る読者・小川さんと本誌記者が、女子まんがの魅力を語りあった。
小川:小田さんのおすすめは?
小田:ドラマ『昼顔』並みの、ドロドロのW不倫でイチオシなのが『あなたのことはそれほど』(いくえみ綾・祥伝社フィールコミックス)。側室と第1夫人の戦いがエグイ『夢の雫、黄金の鳥籠』(篠原千絵・小学館)も面白い。
小川:いくえみさんといえば生活のディテールを描くのが上手く、絵がキレイですよね。
小田:そのきれいな絵で汚い人間の内面を描いていて怖い。
記者:そういえば、小田さんは男性なのに、女子まんが好きなのはなぜですか?
小田:人と人との関係性の描写が細かく複雑なところが魅力。登場人物に自分の経験を重ねて、いろんな角度から見られるのが楽しい!
小川:まんがでたいていの悩みは解決できますよね。
小田・記者:わかる!
記者:ドロドロ以外のおすすめは(笑い)?
小田:45才のバツイチ独身女性がミュージシャンに恋をしてきれいになっていく『たそがれたかこ』(入江喜和・講談社)。主人公の女性が美人に描かれていないのがリアル。
小田:同じ年だ! 面白そう。
小川:う~ん、挙げていると、きりがないですね。とりあえずは読んでみませんか?
小田・記者:賛成です!
※女性セブン2014年10月23・30日号