「近年はパソコンやスマホの影響もあってか、30代の老眼患者も珍しくありません」
そう語るのは、目の美容室『日本リバース』院長・今野清志さん。40代以上の老眼人口が7000万人を超えるといわれるなか、今野さんは、60才を過ぎても視力1.0を維持し、老眼、白内障の兆しはないという。
人の目は、1日に2万回近くまばたきをし、眼筋は10万回以上動いている。これは心臓に匹敵するほどの働きぶりだ。これだけ酷使しているのだから、目が疲れやすいのも当然だ。
「いわゆる筋肉痛のように、疲労回復のためには、溜まった乳酸を酸素によって分解することが必要。酸素が充分に取り入れられない酸欠状態だと、疲労が蓄積されたまま栄養も行き届かない。すると、目のピント調節を行う水晶体が硬化し、視力低下や老眼など、さまざまな不調を引き起こし、老化につながるのです。目に酸素をしっかり取り入れることは、不調改善の近道。老化防止にもなりますよ」(今野さん・以下「」内同)
今野さんが推奨しているのは、指先で目の周りを軽く叩いていく「タッピング法」。これは筋肉、骨、皮膚を同時に刺激し、目の周りの血流を促す。
「爪を短くカットし、指の腹で刺激します。4本の指先が同時に肌に触れるよう、1秒間に約3回のスピードで、やや強めに1か所5回ずつタッピングし、少しずつずらすといいですよ」
以下、手順を紹介しよう。
最初に眉頭の「攅竹(さんちく)」から、眉尻の「絲竹空(しちくとう)」に向かってタッピング。
次に目の1cm下の辺りを、目頭の少し下にある「下淸明(しもせいめい)」から、目尻の下にある「球後(きゅうご)」にかけてタッピングする。最後に、こめかみにある「太陽」から頭頂部に向け、タッピングしながら登っていく。
「皮膚が赤くならない、“イタ気持ちいい強さ”で、起床、就寝前、目が疲れたときなど、いつでも気づいたときに行ってください。1回1分ほどの時間でOK。リンパの流れがよくなり、老廃物の排出がスムーズになるので、目元のクマが解消、しわやたるみが改善されるなどの美容効果もありますよ。目のアンチエイジングのためにも、まずは2週間行ってみてください」
※女性セブン2014年11月6日号