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人間の心臓 1日に10万回、死ぬまでに30億回以上拍動する

 生きていくには絶対に欠かすことができないのが心臓。しかし、その機能について正しい知識を持っている人は決して多くはないだろう。そこで、心臓がどんな機能を果たしているのか、いま一度学ぼうではないか。

 心臓は、左右に分かれており、左心室、左心房、右心室、右心房と4つの部屋がある。房は血液の待機所、室は筋肉のポンプになっている。左右で働きが異なり、左心室が全身に血液を送るポンプで、1分間に約5リットルの血液をカラダ全体に送り出し、1周するのに約20秒。右心室は肺に血液を送っており、血液が肺を1周するのに5秒ほどかかる。

 左心室から出た血液は、血管(動脈)を通して全身を巡り、組織に栄養と酸素を供給。老廃物と二酸化炭素を受け取って、右心房へと戻ってくる。

 これが肺に送られ、今度は組織から酸素を受けとり、二酸化炭素を捨て、血管(静脈)を経て左心房へと戻るのだ。この循環によって全身に必要な酸素と栄養が行きわたるという仕組みだ。

 心臓が止まると死んでしまうのは、ポンプの役割が果たせなくなって血流が途絶え、脳に酸素が届かなくなるため。

 なお、心臓の大きさは握りこぶしくらいで、重さは成人で約250~300g。胸の真ん中にある心臓が左側にあるように感じるのは、右心室に比べて左心室の方が筋肉が多く、力こぶのように横に膨らんでいるからだ。

 心臓のポンプは1分平均で約70回、1日に約10万回、休むことなく拍動している。

 ポンプの動きは常に一定ではなく、安静時や睡眠時などはゆっくりと、ストレスがかかった場合や運動時には速くなる。ポンプの動きが激しくなるほど、心臓に負担がかるのだ。

 また、このポンプの動きに不調が表れるのが心臓の病。鈍くなるのが心不全。心筋が一時酸素不足になるのが狭心症で、心筋梗塞は、完全に血管が詰まった状態だ。

※女性セブン2015年5月14・21日号

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