不妊に悩む夫婦は多いが、不妊治療をしたところで、思うような結果が出ないことも少なくない。山本涼子さん(仮名・43才)は35才から8年間、体外受精を続けている。
「先の見えない真っ暗なトンネルみたいです。夫とも話し合い、可能性がゼロにならない限り続けるつもりですが、体外受精を失敗するたびに精神的に追い詰められるだけでなく、主人のボーナスと私のパート代をつぎ込んでいるので、生活も苦しい」
体外受精には大きな支出がともなう。1周期(1回の採卵で得た卵子を治療のために使い切るまで)あたりの費用は30万円ほどかかる。体外受精をした夫婦の平均費用は100万~200万円という調査結果もあるが、山本さんは1000万円以上を費やした。
「夫は子供がいなくてもいいんじゃないかと言ってくれますが、8年続けた体外受精を、自分でやめることなんてできません。このまま『閉経』まで続けることになるんでしょうか…。ドクター・ストップが存在しないのが本当につらいです」
※女性セブン2015年9月3日号