店で売っている乾き物をつまみに焼酎ハイボールは大人気


 つまみは乾き物と缶詰類のみというこの店だが、ないはずの刺身を肴に、グラスを傾ける別の男性一人客。

「この焼酎ハイボール、好きですねえ。甘くないのが気に入っていて、本気でうまいと思いますよ。だから、年中飲んでます。こんな酒があって、こんな店があって、おいちゃんたちがいて、満足だね。刺身? ああ、これね。2軒先の魚屋で買って来ちゃいました」(60代、自称萬仕事引受人)

「やかんを載せていた石油ストーブがテーブルへと役割を代え、天井の扇風機が働く準備を始める萬屋商店のこの季節は気分が浮き立ち、一段と酒がうまくなります」(40代、IT系)

 一夫さんにも、酒が好きかどうか聞いてみたら、予想しない展開になって、場がさらに盛り上がった。

「酒は嫌いじゃないんで、7時を過ぎたら飲むことはあります」(一夫さん)

「そうかしら。いつも6時には飲んでるでしょ」(路子さん)

「朝から飲んでるところ見たことあるよ」(常連客)

「わかったわかった。ぼくは基本的には飲まないと書いておいてもらえますか(笑い)」

 そんな皆の他愛ないやりとりを、笑いを浮かべたような目で見上げながら黙って聞いている無口な権三。角打ちの魅力をそのまま絵に描いたようなシーンだ。

「ふたりの息子は他の職についているし、5代目に関しては、霧の中です。でも、少なくともあと5年は閉めることはありません。体力勝負です」と、力強く宣言する一夫さん。

「こんな面白い店、よそにないからね。まだまだ通わせてよ」と、大向こうから声がかかった。

トピックス

店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン