ライフ

秀吉を怒らせた千利休は切腹せずに九州に逃げていた?

死んだはずの利休が秀吉にお茶を点てた? AFLO

 千利休は堺の豪商出身で、それまでの豪華な茶の湯に対し簡素の境地を目指した「侘び茶」を大成した。信長・秀吉に仕えたが、京・大徳寺の山門上に自分の木像を置いたことが秀吉の怒りに触れ、自害を強いられたとされている。利休の死後、茶道は弟子らに継承された。しかし、その定説を覆す説も登場。文教大学教授の中村修也氏が千利休の「まさかの素顔」を指摘する。

 * * *
 天正19(1591)年2月、秀吉により堺に蟄居させられていた利休は、京都に呼び戻され聚楽屋敷で切腹を命じられた。その首は一条戻橋にさらされた─通説では、茶人・利休の最期はそう語られてきた。

 ところが、利休が切腹したとされる翌年の文禄元年(1592年)、九州に滞在中の秀吉は、大坂城の母(大政所)へ宛て次のような書状を書いている。

「……私は一段と元気です。昨日も利休の茶を飲んで、食事もすすみ、とても愉快で気分が良かったのです」

 前年に切腹を命じたはずの本人が、利休のお茶を飲んだというのだ。

 利休切腹説を唱えた茶道研究のパイオニア、芳賀幸四郎氏や桑田忠親氏などは書状に書かれた「利休の茶」を「利休流の茶」と解釈している。しかし、当時はまだ「利休流の茶」は流派として確立していない。利休流は養子にして女婿の千少庵が文禄3年、千家(京千家)を興すことから始まる。

 死んだ利休の茶を飲むことはできないため、「切腹」と秀吉の書状に矛盾が生じてしまう。どういうことか。 実は、利休の切腹を裏付ける史料はないのが実情だ。

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン