投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の7月24日~7月28日の動きを振り返りつつ、7月31日~8月4日の相場見通しを解説する。
* * *
先週の日経平均は下落。日米決算が本格化する中、決算内容に振らされる相場展開となった。とりわけ米FANG銘柄(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル=アルファベット)の決算に対する影響がみられ、週末にはアマゾンの決算を受けた時間外の下落影響からIT関連などへの利益確定に向かわせていた。また、トランプ政権に対する政策期待が再燃する場面もみられたが、決算が本格化する中で積極的な売買は手控えられており、日経平均は一時20100円を超える場面もみられたが、週を通じて20000円を挟んでの狭いレンジ取引が続いた。
今週も引き続き日米決算を睨みながらの相場展開になりそうだ。とりわけアップルの決算が予定されており、足元で業績期待が高まっている電子部品などハイテク株へ影響を与えることになろう。また、メガバンクや大手不動産、大手自動車などの決算が予定されているため、より模様眺めムードが強まりやすくなりそうだ。
その他、経済イベントでは31日に7月の中国製造業・非製造業PMIが発表されるほか、8月1日に4-6月のユーロ圏GDP(速報値)、7月の米ISM製造業景況指数、2日に7月の米ADP民間雇用統計、4日には7月の米雇用統計といった重要指標の発表が予定されており、これらを見極めたいとするムードも高まりやすい。日経平均はこう着相場のなか、物色は決算等を手掛かりとした個別物色にならざるを得ないだろう。