独自の視点でこれからの“店舗のあり方”を示したのがセブンです。
昨年12月初旬、「セブン-イレブン千代田二番町店」がリニューアルオープンしました。カウンターを中央に置き、中食売り場を充実させた「新レイアウト」を生かした店構え。「ひとと環境にやさしい店舗」をコンセプトに、導入した新技術は38社58種に上ります。
あちこちに、従来のコンビニにはなかった進化がありました。
アジア初導入の「路面型太陽光発電設備」や国内コンビニ初の「純水素燃料電池の発電システム」など、環境負荷の軽減に向けた最新技術が居並ぶ中、印象的だったのは従業員の働きやすさを考えたアイデアが、丁寧に施されていたことです。
商品を並べやすい「スライド式の棚板」や腰を曲げなくてもレジ袋が取れる「レジ袋簡易取り出し」といったさまざまな設備のおかげで、1日約5.5時間の作業時間を短縮できたのだとか。
実際に「品出しがしやすくなって、売り場を整えるのにかかる作業時間が短くなった」(20代・従業員)と言います。
近年、コンビニで働く人はシニアや女性、外国人など多様化しています。誰もが働きやすい店への進化は急務なのです。
セブンが店に取り入れた “ひとにやさしい”設備に、従業員だけでなく、来店客の居心地の良さをアップさせるポテンシャルを感じました。
と、各社のニュースを取り上げましたが、どれもほんの一例です。具体的には2月に、フィットネスジムを併設したファミマが都内でオープンするという動きもあります。
必要なコンテンツをスマホにダウンロードするように、自分に合った機能を持つ店舗を押さえておく──これからのコンビニとの上手なつきあい方です。