国内

親から罵声、子供から恫喝 児童相談所職員のブラックな日常

児相職員は親からも子どもからも責められる(写真はイメージ)

 千葉県野田市で小学4年生の栗原心愛(みあ)さんが自宅で亡くなった事件(今年1月)、東京・目黒区の5歳女児が親からの虐待の末に死亡した事件(2018年3月)など、悲惨な児童虐待事件が報じられるたびに「その職責を果たしていない」と批判の矢面に立たされるのが、児童相談所(児相)である。

 人手不足や職員の専門性の欠如などが指摘されているが、児相職員の仕事とは実際にどんな内容なのか。中国地方のある中核都市で2年間、児相の職員を務めたことがあるAさん(20代)に話を聞いた。

「電話で相談や通報を受けたら、まず事実確認を行います。親や子などから事情を聞きます。その結果、児童虐待や子どもの家庭内暴力などで一緒に暮らせない問題があると認識された場合、一時的に児相で保護する、親戚や里親に引き取られる、児童養護施設に引き取られるという3つのケースがあります」

 児相は施設内に宿泊施設を備えており、一時保護された子どもたちはそこから学校へ通う。Aさんの児相では2歳から大学生まで常時20~25人ほどの子どもを保護していたという。

「虐待の場合、まず親御さんと話をして、今後どういう生活をしたらいいか一緒に考えていきます。ほとんどの親は本心では虐待なんかしたくない。でもどうしても手が出てしまう。そこに悩んでいます。親自身が親から虐待を受けていた人もかなり多いという印象です」(Aさん)

 虐待の自覚がある親がいる一方で、「しつけの一環」ととらえている親もおり、中には他人から虐待の指摘を受けて逆上する親もいるという。

関連記事

トピックス

ギリシャ訪問を無事終えられた佳子さま(時事通信フォト)
佳子さま、ギリシャ訪問時のファッション報道がフィーバー「北風と太陽」注目されるプリンセスの動向
NEWSポストセブン
5月27日に膵癌のため76才で死去した今くるよさん(写真は2007年)
《追悼・今くるよさん逝去》弟弟子の島田洋七が明かした意外な素顔「マンションの壁をぶち抜き」「特注のステージ衣装を“姉妹”で150着」
NEWSポストセブン
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【絶望の浴室】瑠奈被告(30)が「おじさんの頭持って帰ってきた」…頭部を見た母は「この世の地獄がここにある」 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン
【初主演海外ドラマが続編決定】山下智久、ワールドワイドな活躍を支える「夜遊びやめてジム通い」「家族による万全のサポート」
【初主演海外ドラマが続編決定】山下智久、ワールドワイドな活躍を支える「夜遊びやめてジム通い」「家族による万全のサポート」
女性セブン
容疑者
《ススキノ・ホテル殺人》初公判で判明した「瑠奈ファースト」な一家の歪み「母親が書いた奴隷誓約書」「父親はドライバーさん」
NEWSポストセブン
愛子さま
愛子さま、近い立場で他愛のない話をできるのは佳子さまだけ 「どこのコスメを使われているのですか?」と真剣に相談も
女性セブン
小学館が公表した「調査報告書」より抜粋
ドラマ『セクシー田中さん』脚本家の交代要請は妥当だったのか 小学館調査報告書のポイント
NEWSポストセブン
黒柳徹子のミュージアムができる
【人生の集大成】黒柳徹子の“ミュージアム”が軽井沢に建設中 計画をリードするのは“ビーズ界のカリスマ”
女性セブン
世界で活躍する真田
【全文公開】真田広之がサシ飲みでエール 俳優転身の次男・手塚日南人が明かす“知られざる離婚後の家族関係”
女性セブン
手指のこわばりなど体調不安を抱えられている(5月、奈良県奈良市
美智子さま「皇位継承問題に口出し」報道の波紋 女性皇族を巡る議論に水を差す結果に雅子さまは静かにお怒りか
女性セブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
高橋一生&飯豊まりえ
福山雅治&吹石一恵、向井理&国仲涼子、高橋一生&飯豊まりえ…「共演夫婦」の公私にわたる絶妙なパワーバランス
女性セブン