日本のお正月は、「昆布=喜ぶ」「黒豆=マメに働く」など、開運を願う品が詰められたおせち料理を食べるが、美食の国・イタリアにも開運料理は存在する。イタリアには、豚の腸にひき肉を詰めたソーセージ「コテキーノ」とレンズ豆を一緒に煮た「レンティッキエ」という料理がある。
子だくさんの豚は健康や繁栄の象徴として世界中で食べられる開運食材で、そこにレンズ豆を合わせると金運アップの意味も加わる。世界各国の料理に詳しい料理研究家のヤミーさんはいう。
「乾燥させたレンズ豆は、丸くて平たい形がコインに似ています。さらに、煮ることでかさが増えることから、お金が増えることを願って食べるのです」
薬剤師資格を持つ料理研究家の吉田三和子さんは、この料理もまた、栄養面からみても、冬に食べるのはおすすめだと話す。
「煮込み料理は寒い部屋と冷えた体を温めるのに最適で、汁ごと食べられるので栄養を丸ごと摂ることができます。豚肉の豊富なビタミンB1には疲労回復や脂肪の燃焼を助ける作用がある。
レンズ豆には、高血圧予防に役立つカリウムに加えて、食物繊維、ビタミンB群、ビタミンE、鉄分、葉酸のほか、免疫力を高めて風邪やがん予防の効果があるといわれるレシチンも豊富。下ゆでする必要がないので、煮込み料理にそのまま入れるだけで、栄養バランスがよくなります」(吉田さん)
日本人にはおなじみの黒豆や小豆も、ビタミンやたんぱく質などが含まれる健康食材。豆は世界共通の開運食材といえるかもしれない。
※女性セブン2021年1月28日号