芸能

俳優歴が半世紀に達する国広富之 テレビを観るのも、役作り

俳優・国広富之の役作りとは?

俳優・国広富之の役作りとは?

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏による、週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、俳優としてのキャリアが半世紀に達した国広富之の役作りについて紹介する。

 * * *
 国広富之は一九九七年のテレビドラマ『失楽園』(日本テレビ)で、ヒロインを精神的に追いつめていく夫役を演じている。

「あれは面白かったですね。それまでファンだった人からは、『国広さんがあんな役をやるなんて』『イメージが壊れる』と言われたりもしました。でも、俳優としては『本当にこの人、こういう人なんじゃないか』と思われるくらいまでやったほうがいいんじゃないかと。嫌がられるのは誉め言葉だと感じていますし、そういう役こそ面白い。そんな仕事を振ってくれるプロデューサーたちに出会えたことは、物凄くラッキーでしたね」

 近年では高級官僚や医者など、エリート役を演じることが多くなっている。

「エリートや型にはまった二枚目役は面白くないんです。簡単にできちゃいますから。

 お医者さんなら自分のかかりつけの方と接しますし、弁護士さんも何人か知っている。だからどういう動きをするか観察できるんです。でも、官僚は付き合いがないんですよね。ですから、皆さんと同じようにテレビを観るようにしています。誰もが持つイメージをフィードバックしていけばいいわけですから。

 国会で何かの報告をする時とか、事務次官が記者会見で頭を下げる時とかに、『どんな顔をしているんだろう』『年齢の割に髪の毛が白いな』といったところを観察しながらね。

 そうやって一つ一つをインプットして引き出しに入れておくんです。そうしたら、いろいろと応用が利く。絶対的に多くの方が観ている姿って、それだけ説得力があるわけですから。そういう最大公約数として、頭に入れておくわけです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン