「処方薬×サプリメント」危険な飲み合わせは?

「処方薬×サプリメント」危険なのみ合わせは?

 また、サプリに頼りすぎるのも考えものだ。

「サプリは不足している栄養素を補うもの。手あたり次第にのむのではなく、本当に自分に必要なのかを考えることも大切です。ビタミンDやカルシウムをのむなら、本当にカルシウム不足なのか、骨粗しょう症のリスクがあるのかなど、自分の健康状態を把握したうえでのんでほしい」(久保さん)

 ドラッグストアで手に取る前に、ネットショッピングで決済する前に、一度考えてみるべきだろう。加えてその選び方も重要だ。

 成分の種類の豊富さはもちろん、同じ成分であっても複数のメーカーからさまざまな商品が発売されている。

 マルチビタミンひとつとっても何種類もあるので、どれを選べばいいのか迷うことも多い。寺田さんは「口に入れるものだからこそ、原材料や添加物をチェックしてほしい」とアドバイスする。

「健康のために総菜や食材の産地や添加物などには気を配っているけれど、サプリは深く考えずに選んでいる人もいます。例えば、同じ『マルチビタミンB』のサプリでも、メーカーによって含まれるビタミンの成分量や添加物が違うことを知ってほしい。体に入れるものなので、本当にそのサプリでいいのかよく考えて選ばなければなりません」

 では実際に、どうしたら安全なサプリが手に入るのか。寺田さんは、サプリの袋やケースに記載された食品表示から、多くの情報を読み取ることができると言う。

「含まれている量が多い順に記載されているので、必要としている成分以外に何が含まれているのかを見ること。ビタミンをうたっているサプリでも、原材料の主体は糖分だという商品もあれば、パッケージに書かれている成分はほんの1割で、後は添加物という本末転倒のものもあります。栄養素の種類と1gあたりの成分量を確認してほしい。

 成分量が多いからいいとは限りませんが、ほかに何が含まれているか知ることが大事です」(寺田さん)

 食品と同じく、「添加物」のチェックも忘れずに。

「添加物は食品表示の『/(スラッシュ)』の後ろに記載されています。どんな添加物がどのくらい使われているのかを知れば、サプリを選ぶ目安になります」(寺田さん)

のんでいるサプリは医師に伝えておきたい(写真/Getty Images)

のんでいるサプリは医師に伝えておきたい(写真/Getty Images)

 久保さんは、専用の問い合わせ窓口があるかどうかも見極めポイントだと話す。

「『副作用対策室』や『お客様相談室』など、いざ問題が起きたときに電話で問い合わせできる機関や窓口があるメーカーを選ぶと安心です」

 ブームが続くいまこそ、薬とサプリの力を最大限生かしたのみ方を実現したい。

※女性セブン2021年6月3日号

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