「『チェンソーマン』のアニメは、『呪術廻戦』や『進撃の巨人』の制作で知られる株式会社MAPPAが手がけます。MAPPAは原作の世界観を、ときには原作以上に作り込む再現性の高さが持ち味です。自社の個性を強く押し出すだけでなく、作品ごとに画風や雰囲気をうまく使い分けるレンジの広さで、アニメや原作ファンから高い信頼を寄せられている。
『進撃の巨人』でリヴァイ役のCV(キャラクターボイス)を担当した神谷浩史さんは、自身の熱演の背景にはMAPPAのハイクオリティな作画の存在が欠かせなかったという旨の発言をしています。もちろん『呪術』や『進撃』だけではなく、劇場アニメの『この世界の片隅に』、テレビアニメの『ユーリ!!! on ICE』『ドロヘドロ』なども高く評価されてきました。
今回アニメ化が決定している『チェンソーマン』の原作は、主人公がチェンソーで敵を切り刻むシーンや、内臓が飛び出すグロテスクな描写も多く、『ドロヘドロ』と同様に『アニメ化は難しいのでは?』と不安の声も上がっていた。ですがティザーPVが公開されると、原作ファンは、予想をはるかに上回るスタイリッシュな仕上がりを大絶賛。海外の日本アニメファンもすぐに食いつき、ティザーPVへのリアクション動画もアップされるなど、話題を呼んでいます。
また『うっせぇわ』を歌う歌手・AdoさんもPVに反応し、Twitterで同作のファンであることを発信しています。近年、週刊少年ジャンプの作品はアニメ化を機に大ヒットするパターンが多い。『チェンソーマン』は、次なるブームを生むのではないでしょうか」(Aさん)
書店員による直筆ポップがヒットを後押し
一方、アニメ化決定以前から、「ネクストブレイクは『チェンソーマン』しかない」と言い続けていたのは、都内の大型書店の30代店員・Bさんだ。
「『チェンソーマン』はアニメ化が決定する以前から、多くの大型書店で店員による直筆ポップで激賞されていました。某大型書店では、〈作者の圧倒的センスを見てほしい!センスがすごいんです!!〉〈とにかく、読んでください、お願いします!!〉といったアツいポップが置かれていました。SNSで話題を呼んだことも人気に火がついたきっかけでしょうが、ジワジワとコミックスの売り上げが伸びたのは、こうした書店員の草の根的な応援活動にもよると思います。