姪との電話を切った後、とりあえずマネジャーに連絡したことも功を奏した。
「マネジャーが『行きつけの病院に電話しておきますから』って言ってくれて、『救急隊の人が来たら、病院名を伝えればいいんです』って、具体的に言ってくれたおかげで行動を起こす気になったんです。
あとから聞いた話では、救急車の中で私は興奮してしゃべり続けていたらしいの。でも、病院に着くまでの間に、どんどん話が支離滅裂になっていって、到着する頃には顔の右半分が完全にゆがんでいたそうです。私、その辺りのことはあまり覚えてないんだけど……。
ただ、担ぎ込まれた病院の治療室で担当医の顔を見て心底安堵したことは覚えています。“もう大丈夫。任せておけば悪いようにはされない”って思ったら、心が落ち着いたんです」
幸いにして病状が軽く、3日で退院。言語障害や体のまひといった後遺症も残らず、元の生活に戻ることができた。
「本当にラッキーでした。大病を経てつくづくと思うのは、かかりつけの医師をつくっておくことの大切さ。これに尽きるわね」
※女性セブン2022年2月3日号