親子での整形に踏み切った母娘

親子での整形に踏み切った母・亜希子さん(左)と娘・由美さん(右)

 まずはカウンセリングを受けてみよう──そう考えた亜希子さんだが、手術を決断するまでに時間はかからなかった。昨年の12月、「下眼瞼脱脂術」を受けた。目の下のたるみやクマの原因となる眼窩脂肪を取り除く治療法だ。

「下まぶたの裏側にメスを入れる20分程度の施術で、傷痕が見えにくく痛みは3日程度で引く、費用は30万円と説明されました。メスを入れるのは怖かったですが、長年の悩みが解決できるならと意を決して手術を受けました。

“なんでもっと早く受けなかったんだろう”と思っています。鏡を見るのが嫌じゃなくなったし、気持ちが明るくなったんです」(亜希子さん)

 母親の顔や心の変化を由美さんも感じ取っていた。

「ママの顔が明るくなったから、“うらやましいな”と思いました。実際“すごくいいね”って伝えました」(由美さん)

 亜希子さんは、由美さんにクリニックでのカウンセリングを提案したという。亜希子さんが明かす。

「自分もやったことで、整形へのハードルが一気に低くなりました。娘の悩みを早く解消させてあげたいという思いもありましたね。“ママの整形をやってくれた先生、すごくよかったよ。今度、カウンセリングに行ってみる?”と聞いたんです。ただ、そのときはすぐに返事はありませんでした」

 そこには複雑な気持ちがあった。

「ママからクリニックに誘われたときはうれしかったけど、誰もが成功したり似合ったりするわけじゃないし、痛かったら怖いなとか、いろいろ考えちゃって、すぐに答えられませんでした」(由美さん)

 しばらく時間が経った今年4月、由美さんから声が上がった。

「やっぱり整形したい」

 13才の少女の背中を両親も押した。

「春休みに入り、しばらく学校の友達に会うことがなくなるため、娘は整形を決心したようでした。夫にも娘の思いを伝え、相談しました。

 私の手術前も“いいんじゃない、前向きになるなら”という感じでしたが、娘のときも“信用できる先生ならお任せしよう”と賛成でした。私は専業主婦で、施術費用は夫の助けを借りなければなりませんでしたが、私の整形にも娘の整形にも理解を示し支えてくれました」(亜希子さん)

 由美さんが受けた「埋没法」による二重手術は、細い糸をまぶたに埋め込む方法で、一般的に施術時間は10分ほど、ダウンタイムも短いといわれている。彼女の場合、費用は学割で約18万円だった。

 由美さんが語る。

「痛みはなく術後も1〜2日は腫れぼったい感じだったけど3日後には引きました。1〜2週間と時間が経つうちに、どんどん理想の顔に近づいたのを実感し、うれしくなりました」

 亜希子さんも娘の変化に驚かされた。

「娘が鏡の前で毎朝“はーっ”とため息をつくことがなくなり、母親として胸をなで下ろしています。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、見た目が変わることは、生活の質が上がることにつながると思うんです。そう考えると、ブランド品を買う以上に価値のあることで、家庭円満のために必要だったと思っています」

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