千年の古都に息づく水の文化

御手洗池から流れる御手洗川。手前の輪橋は「神様が渡るための橋」で、立ち入ることはできない。御手洗祭では足を水につけて橋をくぐって川を歩いていく

御手洗池から流れる御手洗川。手前の輪橋は「神様が渡るための橋」で、立ち入ることはできない。御手洗祭では足を水につけて橋をくぐって川を歩いていく

 1200年以上の歴史を誇る都には、古から水の文化が息づき、人々の食や暮らしも支えてきた。中村さんは「清流や湧き水に恵まれ、水路も発展してきた京都は水が美味しいので、水を使う料理も日本酒も野菜も全部美味しいんです」と胸を張る。

 京の家庭の味を楽しめる「おばんざい」の店を訪れた中村さんは、使われている生麩や京野菜など多彩な食材、だしを活かした優しい味付けに興味津々の様子だった。

●あおい 京都市中京区材木町181-2ニュー京都ビル1F奥
 京都の旬の食材を使い、女将と女性スタッフが手作りする「創作おばんざい」が大人気。

あおい

あおい

●京極かねよ 京都市中京区六角通新京極東入松ヶ枝町456
 明治末期創業の鰻料理店。名物「きんし丼(並)」(2800円)は椀からはみ出る京風玉子焼きの下に江戸風焼き鰻が鎮座。

京極かねよ

京極かねよ

●清水寺 京都市東山区清水1丁目294
 開創の起源である「音羽の瀧」。3筋に分かれて流れ落ちる清水を柄杓で汲んで飲み、心願成就を祈願する。

清水寺(写真/AFLO)

清水寺(写真/AFLO)

●祇園祭 ~7月31日
 日本三大祭りに数えられ、7月の1か月間繰り広げられる。ハイライトの「後祭山鉾巡行」(24日)では豪華絢爛な山鉾が都大路を練り歩き、大船鉾などの辻回し(河原町御池交差点など)も見所。前祭山鉾巡行は17日。

祇園祭(~7月31日。写真/AFLO)

祇園祭(~7月31日。写真/AFLO)

●南禅寺 京都市左京区南禅寺福地町
 日本三大門に数えられる三門は国指定重要文化財。境内には、明治時代に琵琶湖から京都市内へ引いた水路があり、水路閣と呼ばれる赤煉瓦の水道橋の上には水が流れている。

南禅寺

南禅寺

●鴨川
 鴨川の河畔は、夏は夕涼みの人で賑わう。「賀茂川と高野川が合流して鴨川になる地点の『鴨川デルタ』には子供の頃、家族とよく行きました」(中村さん)

「賀茂川と高野川が合流して鴨川になる地点の『鴨川デルタ』には子供の頃、家族とよく行きました」(中村さん)

「賀茂川と高野川が合流して鴨川になる地点の『鴨川デルタ』には子供の頃、家族とよく行きました」(中村さん)

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