新生活がスタートする春、携帯電話を買い替えたり、プランの見直しをする人も多いだろう。そこで節約アドバイザーの丸山晴美さんに、上手に節約につなげられるポイントなどを聞いた。
「進学や進級をきっかけに、携帯電話をねだるお子さんもいるでしょう。しかし毎月かかる携帯電話の通信費は、ずしりと家計の負担になります。だからこそ“家族で協力”して、節約するのがポイントです。取り組まれているご家庭も多いと思いますが、まず家族でキャリアを統一させるのは、基本です。
家族まとまった契約で、毎月の基本使用料や通話料が割引になりますし、特に春は学生向けの割引きを軸に、学生の家族を含めて基本料金が安くなるキャンペーンが各社であり、月々の支出を絞るチャンスです。『誰のキャリアに合わせるか』を話し合いながら、契約プランを見直す。またそうした時に、お子さんと携帯電話の使用マナーやルールも話すチャンスにしたいですね」
大手3社の“学生+家族”のキャンペーンを見てみると、まずauは学生向けに「3つのゼロ」を展開。その内容は、学生の月額基本使用料980円は最大36か月間0円、家族もMNPで加入すれば3年間月額基本使用料は3年間0円、au同士の国内通話料も1時~21時は0円という3つの「0円」だ。スマホのパケット定額上限額も月525円割引となり、iPhone5なら月5775円から使うことができる。
ソフトバンクモバイルは「ホワイト学割with家族2013」で、新規契約や機種変更をした学生やMNPをした家族は、3年間ホワイトプラン基本使用料980円が無料になる。こちらにもau同様にパケット定額上限額で月525円割引があり、iPhone5ならauと同額の月5775円で使える。
そしてここ数年、MNPでの契約者の流出が多いと報道されてきたdocomoが、巻き返しをはかっている。「応援学割2013」で月額基本使用料780円が最大37か月間0円、スマホのパケット定額の上限額が月1050円割引となり、スマホでも月々4200円から使える計算だ。
また特徴的なのは、過去に学割を受けた学生も利用可能、さらに「学生家族いっしょ割」で新規契約した家族も同じ割引を受けられるなど適用対象が広く、おトクなプランの恩恵を受けやすい枠組みになっている。他社に比べ“安さ”を前面に押し出すことがなかったため、高いイメージのあったdocomoだが、月ごとの割引金額・期間・適用範囲など、価格面でも存在感を高めている印象が強い。
「スマホを使う場合、契約は安い通信プランにして日頃のネット使用はWi-Fiを使うなどの工夫もできます。またdocomoでは、料金を『NTTグループカード』で支払って、『おまとめキャッシュバックコース』を選択した場合、その他の利用も合わせて、利用金額が2万~4万円未満で、1.5%のキャッシュバックがあります。
一部対象にならない支払いもあるので注意が必要ですが、月間のカード利用金額が多くなれば、通信・通話料のキャッシュバック率も高くなるので、年間ではまとまった金額になりますよ。そうした契約や支払い条件によって、料金表の割引き額以外にも、おトクにできる方法があることも。一家に1回線の時代から、1人1台という携帯電話の登場で、家計に占める通信費の割合は増えました。2台持ちをすることもある今は、料金プランや支払い方法をよく考えたいですね」(丸山さん)