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女優・冨士眞奈美さんが涙した「ハナちゃん」の話

 発売たちまち増刷が決定し、ベストセラーとなっている佐藤愛子さんの最新エッセイ集『九十歳。何がめでたい』。時代の過剰なる進歩や自らの老いについて、92才になり、もはや満身創痍となった佐藤さんが、ヘトヘトでしぼり出した怒りの書として、話題が沸騰している。今回は、たくさんの読者から寄せられた「実にめでたい」感想をお届けする。

 * * *
●大変力強く、面白く、何度もうなずいて共鳴しました。「グチャグチャ飯」では、どっと泣かされてしまいました。ハナちゃんを思うと、涙です。

 そう感想を綴ったのは、佐藤愛子さんの長年のファンという女優の冨士眞奈美さん。「ハナちゃん」とは、『九十歳。何がめでたい』に収録された一編、「グチャグチャ飯」に登場する佐藤さんの飼い犬のこと。佐藤さんのファンにはお馴染みのハナが今年6月死んだ。ただただ可愛がるのとは違う佐藤さん流のハナとの接し方、そして明らかになったハナの佐藤さんを思う気持ちは、冨士さん以外にも、多くの方から涙なくして読めないという声が届いている。

――その他、こんな感想が寄せられている。

●愛子先生のご本を読むと、心が温かくなります。優しくなります。病気の時によく読みます。愛子先生ありがとう?。また先生の本が読めて本当にうれしいです。アベ商店におヨメさんがホントに来るといいですネ。アハハ…。このエピソード好きです。(46才女性)

●私自身も79才になり、この本を読み、あちこちでうなずく事が多く楽しい読書になりました。 (79才女性)

●佐藤さんの作はスッキリしていて大好きです。その時々の身のこなし方、やっぱり頭がいいです。この本でいろんな事を勉強します。(85才女性)

●私も同年代です。90年間振り返って共感と感動。ユーモアと深い哀感、優しい人柄に惹かれます。お体お大切に。元気を頂きました。(92才女性)

●久々に愛子さんのエッセイを読んで、気分がスッキリしました。最近の世の風潮を「いちいちうるさいなァ」と思いながら生活していましたので、胸のつかえがおりた気分です。愛子先生、ありがとうございます。いつまでもお元気で…と言ったら――愛子先生の困ったようなお顔が浮かぶようです。愛子さんが、この世にいて下さるだけで良いのです。ご迷惑でしょうが、お元気でいらしてください。(79才女性)

●とても楽しく笑いながら読ませて頂きました。佐藤愛子さんの話は、なごませてくれます。年齢にとらわれず、これからも少しの文章でも良いので、社会を見て考えたり、感じたりする気持ちを表現していただきたいです。これからも不定期でも良いので、パソコン、スマホ、雑誌などでも、読める機会があればうれしいです。これからもお元気でいてくださいね。 (58才女性)

●共感すること多々有り、「ホント! ホント! そうなんですよねェ~」と思いながら読んだ。(66才女性)

●よくお書きになりました。もっとお書きください。(82才女性)

●声を出して笑いました。(83才女性)

●佐藤愛子先生の本は小説、エッセイと全部読みます。最近本の出版がなく(※結構出ていますヨ。編集部注)事件が起きるたびに愛子先生の意見を聞きたく思っていた所です。一日で一気に読み終え心の中が豊かな思いで膨らんでいます。やはり愛子先生の文は最高!先生は永遠です。生き方を示してくださってありがとうございます。(68才女性)  

 * * *

 何かとうるさい世の中で、強く生きる「勇気の素」がたっぷり詰まった佐藤愛子さんの痛快エッセイを、ぜひお楽しみください。

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