投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が2月6日~2月10日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円はやや強含みか。トランプ政権による米国経済への刺激策に期待が高まり、ドルは買われやすい地合いとなりそうだ。ただ、政策内容が想定内の場合は主要通貨に対するドル売りがやや強まる展開が予想される。
報道によると、トランプ大統領は数週間以内に税制改革案(減税策など)を提示する意向だ。市場では米国経済へのテコ入れ策への期待が広がっており、目先のドル買い地合いは続くだろう。ただし、詳細は明らかにされていないため、政策内容が市場の高い期待を上回るかどうか、定かではないとの意見もある。
トランプ政権による国内経済の刺激策はドル上昇につながる可能性はあるが、トランプ大統領は特定の対米貿易黒字国による通貨安政策を批判しており、過度のドル高を牽制している。10日の日米首脳会談の結果を見極める必要はあるが、日米首脳会談後にドル高・円安が急速に進行するとの見方は少ないようだ。
【イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言】(14日、15日開催予定)
14日と15日にイエレンFRB議長は米上下院で議会証言を行う。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが決定される可能性は低いとみられているが、金利見通しに関する議長の見解が注目される。トランプ政権の経済政策の詳細は明らかになっていないが、拡張的な財政政策はインフレ見通しに影響を与えるとの見方が示された場合、金利先高観が強まりドル買い材料になる。
【米・1月消費者物価指数(CPI)】(15日発表予定)
15日発表の12月消費者物価コア指数(コアCPI)は前年比+2.2%と、上昇率は12月実績と同水準になると予想されている。ただし、予想通りでも2017年6月、9月、12月に計3回の利上げを行うことは可能とみられており、ドル買い要因となろう。
・2月13日-17日に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。