いま日本のワイン消費量が過去最多になっているなど、もはやワインは「気取った飲み物」ではなく「日常で飲む酒」になった。そんなワインの味を決める要素は産地、生産者、生産年などいろいろあるが、中でももっとも重要なのがぶどうの品種だ。
その数は世界で数千種類といわれるが、ワインに使われるものの中で代表的なのは次の6つだ。
◆カベルネ・ソーヴィニヨン
フランスのボルドー地方を代表的産地とする品種で、重くて、タンニンがあり、力強い赤ワインができる。
◆ピノ・ノワール
ブルゴーニュ地方を代表する品種で、タンニンが少なく、複雑な味わいの赤ワインができる。
◆メルロー
果実味がしっかりしているが、タンニンの少ない、まろやかで、丸みのある赤ワインができる。
◆シャルドネ
白ワイン用の代表的品種で、酸味の強いものから弱いもの、コクがあるものからスッキリとしたものまで、さまざまなタイプの白ワインになる。
◆リースリング
適度な甘口の白ワインができる。ただし、辛口の白が造られることも。
◆ソーヴィニヨン・ブラン
爽やかな香りの、すっきりとした白ワインができる。
この6つの味を覚えておくと、自分好みのワインを見つけやすい。赤ならまずはカベルネ・ソーヴィニヨンを飲み、「重すぎる」と感じたらピノ・ノワールを、「濃厚なのは好きだが、別バージョンも試したい」と思ったらメルローを飲む。
白ではシャルドネを基準に、「もう少しフルーティなものを」と思ったらリースリングを、「もう少しスッキリしたものを」と思ったらソーヴィニヨン・ブランを飲む、という具合だ。
※週刊ポスト2017年5月26日号