ライフ

旧岩崎邸庭園 往時は1.5万坪に20棟を擁した大邸宅の“今”

三菱財閥の旧岩崎邸庭園

 国の重要文化財に指定されている旧岩崎邸庭園は明治29(1896)年、三菱財閥の創始者・岩崎彌太郎の長男・第3代当主の久彌の本邸として造られた。もとは江戸時代に越後高田藩榊原家の屋敷だった場所を彌太郎が購入。久彌の時代に建てた洋館と撞球室(ビリヤード場)は、鹿鳴館やニコライ堂など日本で多くの建築物の設計を手掛けた、イギリスの建築家ジョサイア・コンドルが設計した。

 洋館はイギリス17世紀のジャコビアン様式を基調にしながらも、1階列柱はトスカナ式(古代ローマ建築の様式)、2階列柱はイオニア式(古代ギリシャ建築の様式)の特徴を持つなど、海外の様々な地域の様式が取り込まれている。久彌の留学先だったアメリカ・ペンシルヴァニアのカントリーハウスのイメージも反映された。外国人や賓客を招待してのパーティーも開かれ、岩崎家の私的な迎賓館として使用された。

 往時は約1万5000坪の敷地内に約20棟の建物があったが、現在は3分の1の敷地となり、現存するのは洋館、洋館に併置された和館・撞球室の3棟。和洋併置の邸宅・庭園形式は、後の日本の邸宅建築に多大な影響を与えたとされる。

 クリーム色に外装された木造2階建ての洋館は、北側にルネサンス様式の正面玄関が設けられ、大きな三連窓が外観にアクセントを添えている。屋根は天然スレート葺きだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン