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2020.07.24 07:00  週刊ポスト

「夜の街」の人への検査増で「昼の市民」PCR検査受診できず

検査員の人材不足が深刻化(時事通信フォト)

 連日3桁超を記録する東京都内の新型コロナウイルス感染者数について、小池百合子・都知事は再三にわたってこう述べている。

「積極的に検査を行なった結果としての数字」

 確かに緊急事態宣言が解除された5月25日に920人だった都の一日あたりのPCR検査件数は、7月15日に2845人と3倍まで増加した。検査数が増えた分、これまで把握できなかった陽性者を捕捉できるようになったというのが小池知事の言い分だ。

「その一方で、思わぬ事態が発生しました」と語るのは、わだ内科クリニック(東京都練馬区)の和田眞紀夫院長。7月上旬、和田院長はかかりつけの患者から「倦怠感があり検査を受けたい」と依頼された。

「そこで保健所に連絡したところ、『保健所の枠は満杯で重症者しか検査できない』と言われたのです。医師会ルートを通じ、PCR検査を診療所に依頼できたので事なきを得ましたが、こうしたケースは他にもたくさん発生しています」(和田氏)

 検査数は増えたのに、検査を受けたい人が受けられない──いったいなぜなのか。和田氏が続ける。

「新宿のホストが無症状で検査を受けているのに、一般の患者が放り出されている。夜の街を検査するために保健所の枠が使い果たされていると考えられます。これでは本末転倒ではないでしょうか。

 現在、国は『1日2万件の検査ができる』と胸を張りますが、民間の検査会社のキャパシティの総数を計上しただけで、保健所ルートの検査体制はほとんど拡充されていないことも問題です」

 こんな検査体制で、第2波に耐えられるのか。

※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号

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