国内

取引先にコロナ感染を「報告する」か「必要なし」か 専門家の意見は

コロナ感染の報告はどこまで行うべきか(イメージ)

コロナ感染の報告はどこまで行うべきか(イメージ)

 新型コロナウイルスの感染者が出た場合、保健所の指導等に従って対応することになるが、職場においてはどの程度まで情報を共有すべきかについて難しい判断を迫られる。

 社会保険労務士の桐生英美氏は職場で感染者が出た場合、取引先にも「報告する」ほうがベターであると説明する。

「感染者が出た場合、大企業はホームページでアナウンスメントを出すことが多いですが、対面の接触がなかったとしても、基本的には取引先には個別で連絡を入れて伝えるべきだと思います。伝えないで済ませていると、ライバル社から取引先にリークされたり、何かの拍子に発覚した場合に怪しまれたり、本当に濃厚接触者はいないのかと不安がられるかもしれません。

 もっとも、個人情報保護の観点から言えば、個人や部署を特定せずに担当部局から感染者が出たことと自宅待機などの処置を伝えるのがいいかもしれません。感染した人の不利益にはならないようにすべきです」

 対して、人事ジャーナリストの溝上憲文氏は、報告は「必要なし」と考える。

「感染者が出たとして、会社から取引先にわざわざ個人を特定しての通知などする必要はないし、個人としてもあえて言う必要はないと考えています。今では企業で飲み会禁止などのガイドラインを設けており、それでも家庭内感染などによって感染してしまうケースは防げない。

 どんな事情であれ、感染したことを取引先に告げると、『そういえば酒の好きな人だったな』、『飲み歩いていたのか』など、印象を下げかねません。複数の感染者が発生するクラスターで保健所から公表を指導されるような形でない限り、伝える必要はないと思います」

※週刊ポスト2020年1月15・22日号

人事ジャーナリストの溝上憲文氏

人事ジャーナリストの溝上憲文氏

関連記事

トピックス

無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン