ライフ

辛酸なめ子さん “レディース”たちの青春に思い起こされた「スマホのない時代の濃い人間関係」

愛読者は全国におり、全盛期の発行部数は18万部

愛読者は全国におり、全盛期の発行部数は18万部

 レディース専門誌『ティーンズロード』を通して、レディース少女と雑誌編集者の30年前の青春の日々を描いた『特攻服少女と1825日』。同書は第29回小学館ノンフィクション大賞受賞作。コラムニストの辛酸なめ子さんは、この1冊について何を感じたのか。

 * * *
 特攻服少女たちとほぼ同世代の私は、スマホのないあの頃の人間関係がいかに濃いものだったかが強く思い起こされました。当時の通信手段はポケベルか家電の二択。『特攻服少女と1825日』の中には愛知県が誇る日本一のレディース『スケ連』初代会長ののぶこさんが、大勢いるメンバーのポケベルの番号をそらんじて著者が驚かされるというシーンが出てきますが、私も当時、6人くらい友達の家電の番号を覚えていました。いまでは考えられません。

 記憶力と同様、『貴族院女族』『烈慰羅』『華愚夜姫』など、かっこいい当て字を使ったチーム名も、スマホがなかった時代の賜物ではないでしょうか。スマホの自動変換や予測変換は確かに便利ですが、こういう漢字のセンスは磨かれない気がします。

 また、『ティーンズロード』の投稿ページに夢中になる読者の白熱ぶりから、当時は「どんな雑誌を読んでいるか」によって自分のキャラが決まる時代だったことを懐かしく思い出しました。東京で中高一貫の女子校に通っていた私は『オリーブ』派。『ティーンズロード』を持ち歩いていたら、クラスメートや先生にさぞかしびっくりされたと思います(笑い)。

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン