芸能

《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと

『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん

『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん

「岩井俊二作品」や「TBS野島三部作」、「NHK朝ドラ」など、数々の話題作で強い印象を残しながら、27歳のとき、突然俳優業から身を引いた小橋賢児さん(44)。安定した地位や人気を捨て、丸坊主で旅へ出たのはなぜだったのか。

 本当の自分を見失っていった俳優時代、ネパールで知り合った友人の背中に感じた敗北感、旅のゴールで運命的に出会った世界的なフェス。そして、死すら考えたというどん底の頃。今だから振り返ることができる紆余曲折の歩みを、包み隠さずに語ってもらった。【前後編の前編】

 * * *
──音楽イベントの『ULTRA JAPAN』をはじめ、ディレクターやプロデューサーとして数多くのイベントを手掛けている小橋さんですが、俳優時代の活躍もやはり強く印象に残っています。

「芸能界に入ったのは8歳のときですが、別に俳優を目指していたわけではないんです。学校から帰ってよく観ていた『パオパオチャンネル』(テレビ朝日系)というバラエティー番組のオーディション情報をたまたま見つけ、『新レギュラー募集』という言葉の意味も分からないまま、ハガキを送ってしまった。単なる好奇心ですね」

──十代の頃には、映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』などの岩井俊二監督の作品や、『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』からはじまる「TBS野島伸司三部作」などに出演し、俳優としてのキャリアも着実に積まれていました。

「朝ドラ『ちゅらさん』に出させていただくのは、そのあとですね。ただ、元々は自分の直感と好奇心を信じて動いていたのに、次第に『俳優だからこうしなければいけない』『芸能人だからこんなことをしてはいけない』というような枠に収まり、がんじがらめになっていっていました」

──窮屈に感じたということですか。

「窮屈だということも感じないようにしていましたね。そんな感情すらもOFFっていました。生きながらに死んでいるような、不感症のような状態で過ごしていたのが、20歳前後から26、7歳ぐらいまでです」

──そういった心身の状態が、俳優活動の休止に繋がっていったのでしょうか。

「漠然と『男は30歳から』と思いながら自分の30代を見据えたとき、それなりのポジションや生活を得ることはできるのかもしれないけれど、“本当の自分”で生きていないのにそれは本当に僕なんだろうかと考えたら、怖くなってしまった。

 そんな思いもあって、それまで一緒に遊んだりしていた業界の輪から外れて、いろんなクリエイターの人たちと会うようになったんです。自然のなかで遊びながらインスピレーションを得て、イマジネーションし、それをクリエーションに変えていく。『想像』を『創造』に変えていく彼らの姿を見て、強い感銘を受けました」

関連記事

トピックス

無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン