ライフ

全冠制覇が崩れた藤井聡太、復調のカギは“自宅での秘密の運動”か タイトル防衛の副賞でエアロバイクを選択

運動はあまり好きではない

運動はあまり好きではないという

「王位」のタイトル防衛に藤井聡太七冠(22才)があと一勝と迫った王位戦第5局が、8月27~28日に有馬温泉(兵庫県)の旅館で行われた。藤井は勝利し、「永世王位」の資格を獲得した。

「昨年10月に将棋の全タイトルを獲得して“八冠”を達成した藤井さんでしたが、今年6月の叡王戦で伊藤匠七段(21才)に敗れて陥落。圧倒的な強さを見せていた藤井さんが追い詰められる場面が目立ち、不調は明らかでした。タイトルを独占していた羽生善治九段(53才)は1996年、1つの失冠から複数のタイトルを失いました。藤井さんも同じ道を歩むのではないかと、心配するファンが多かった」(将棋関係者)

 だが藤井は失冠後の棋聖戦を防衛。渡辺明九段(40才)の挑戦を受けた冒頭の王位戦も防衛し、調子を取り戻しているように見える。実は復調のカギは「盤外」にあった。

「今年2月に王将戦で3連覇を達成した藤井さんは、その副賞でエアロバイクを手に入れました。これは藤井さん自ら希望した副賞で、運動嫌いで知られる彼が運動器具を選んだのには驚きました」(前出・将棋関係者)

 失冠前から、藤井は危機感を持っていたのかもしれない。

「複数のタイトル戦を掛け持ちするハードなスケジュールのなかで、藤井さんは対局後半に疲れを感じて集中力が途切れることが多くなっていたそうです。体力不足を痛感し、運動の必要性を感じていたのかもしれません」(前出・将棋関係者)

 トップ棋士のなかには、積極的に運動をする人が多い。たとえば羽生九段は、東京の将棋会館で対局がある日の朝は、渋谷駅から約3kmの道のりを歩くことをルーティンにしていた。渡辺九段はランニングやフットサルに励み、中川大輔八段(56才)は日本将棋連盟内で登山研究会を主宰していた。

「彼らが意識的に体を動かす目的は、体力づくりだけではありません。運動が脳の働きを活性化させ、集中力を高める効果があるからです。勝負所で競り負けないためにも、日頃の運動を心掛けているんです。藤井さんも先輩がたに倣って、“座ってばかりではいけない”と重い腰を上げたのでしょう」(前出・将棋関係者)

 厄介なのが、藤井の運動嫌い。過去には健康維持のために散歩に挑戦したが、「歩いた先から家に帰るのが面倒になった」という理由で続かなかった。そこで藤井が目をつけたのが、エアロバイクだった。

「その場でこぎ続けるエアロバイクなら、家から出る必要もありません。いまのところ、思惑通りに“秘密の特訓”を続けることができているようです。対局中に運動の成果を実感しているようで、強くなるためにもっと体を動かしたいと、いまはスポーツクラブへの入会を検討しているようですよ」(前出・将棋関係者)

 肉体改造で八冠に返り咲く日も近い。

※女性セブン2024年9月12日号

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン