国内

被災地のキャバクラ・夜の産業にゼネコン関係の特需が訪れる

東日本大震災の影響によって、人命だけでなく経済的にも大打撃を受けた東北地方の沿岸部。工業や農業、漁業と基盤産業が壊滅し、今後の日本経済に与える影響は多大になるとみられるが、そんな中でも“さる業界”は何故か特需に沸いているという。その一例として岩手県盛岡市の様子をレポートする。

JR盛岡駅近くにある繁華街・大通。街を歩くと被災した県の中心市街地とは思えないほどの人通りだ。複数のキャバクラの呼び込みも「震災前よりもお客さんは増えましたね。他県からいらっしゃる方が中心になっているようです」と話す。実際にキャバクラ、スナック、居酒屋などを見て回ると、確かに平日から大繁盛しているようだ。

某キャバクラで席についたキャストも「被災地の復旧作業のために来るお客さんや、大手ゼネコンの社員の方が多いですよ。何でも被災地近くの宿はどこも満室で、盛岡から被災地に出向いているって言ってました」とのこと。他にも数軒の飲み屋で聞き取りをすると彼女と同様の答えが返ってきた。

実際に東京の本社から被災地に出向しているゼネコン社員も「被害額が天文学的な数字ですからね。言い方は悪いですが、公共事業の減少で売り上げが激減している中で巨大プロジェクトがバンバン入る現在は我々にとって天恵ですよ。打ち合わせや接待で呑み疲れました(笑)」。

岩手県の被災地に出向くと、瓦礫の撤去が進まないながらも、道路や橋など最低限のインフラ復旧は進んでいるようだ。これから瓦礫の撤去が始まればさらに人員が必要となることだろう。

また別の「夜の産業」も好況の様子。とあるデリヘルのA子ちゃん(26)も「震災前は電話が1本も鳴らない日があったのに、今はすごく忙しい」と頬を緩ませる。

A子ちゃんによると、主な客層は作業員やゼネコン社員、他県から派遣された公務員や被災地ボランティアまでさまざまだという。彼らも、さまざまなストレスを抱えているだろうからハメを外したくなるのも当然か。

盛岡市に系列店を持つデリヘル経営者も「今は人が足りなくて、他県の店から女の子を借りている状態だね。復興までの道のりは長期にわたるというから、まだまだ好景気は続きそうだよ」と話す。


関連キーワード

関連記事

トピックス

群馬県前橋市の小川晶市長(共同通信社)
「ドデカいタケノコを満面の笑顔で抱えて」「両手に立派な赤ダイコン」前橋・小川晶市長の農産物への“並々ならぬ愛”《父親が農民運動のリーダー》
NEWSポストセブン
萩生田光一元政調会長が幹事長代行へ起用(時事通信フォト)
《SNSで非難轟々》“裏金議員”萩生田光一氏が党執行部入りの背景 永田町関係者が明かす“総裁選での暗闘”と「香水がとてもいい香り」の珍評価
NEWSポストセブン
巨人の阿部慎之助監督(左)とDeNAの三浦大輔監督
セ2位DeNA・三浦監督は勇退で3位巨人・阿部監督は続投でいいのか? 御意見番・広岡達朗氏は「三浦は偉い」「阿部は三浦が辞めた意味すらわかっていないんじゃないか」
週刊ポスト
世代を代表した存在になるとして期待されている菅楓華(Getty Images)
女子ゴルフ・菅楓華、待望の初Vで“シン・黄金世代”の時代到来か 「3メートル前後のパットを入れてくる集中力の高さ」「米ツアーでも成功する」と沼沢聖一プロ絶賛
週刊ポスト
“ATSUSHIものまね芸人”として活動するRYO
【渦中のRYOを直撃】「売名じゃない」橋幸夫さん通夜参列で炎上の“ATSUSHIものまね芸人”が明かした「反省」と「今後」…「100:0で僕が悪者になっている」との弁も
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月7日、撮影/JMPA)
《再販後完売》佳子さま、ブラジルで着用された5万9400円ワンピをお召しに エレガントな絵柄に優しいカラーで”交流”にぴったりな一着
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(共同通信)
《やる気スイッチ講師がわいせつ再逮捕》元同僚が証言、石田親一容疑者が10年前から見せていた“事件の兆候”「お気に入りの女子生徒と連絡先を交換」「担当は女子ばかり」
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷が“即帰宅”した理由とは
《ベイビーを連れて観戦》「同僚も驚く即帰宅」真美子さんが奥様会の“お祝い写真”に映らなかった理由…大谷翔平が見計らう“愛娘お披露目のタイミング”
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《山瀬まみが7ヶ月間のリハビリ生活》休養前に目撃した“スタッフに荷物を手伝われるホッソリ姿”…がん手術後に脳梗塞発症でICUに
NEWSポストセブン
イベントキャンセルが続く米倉涼子
《新情報》イベントのドタキャン続く米倉涼子を支えた恋人の外国人ダンサー、日本を出国して“諸事情により帰国が延期”…国内でのレッスンも急きょキャンセル 知人は「少しでもそばにいてあげて」
NEWSポストセブン
歴史ある慶應ボート部が無期限で活動休止になったことがわかった(右・Instagramより)
《慶應体育会ボート部が無期限活動休止に》部員に浮上した性行為盗撮疑惑、ヘッドフォン盗難、居酒屋で泥酔大暴れも… ボート部関係者は「風紀は乱れに乱れていた」と証言
NEWSポストセブン
京都を訪問された天皇皇后両陛下(2025年10月4日、撮影/JMPA)
《一枚で雰囲気がガラリ》「目を奪われる」皇后雅子さまの花柄スカーフが話題に 植物園にぴったりの装い
NEWSポストセブン