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太陽光発電 マンション建設で日陰になり訴訟になったケースも

原発の安全神話が崩壊し、代替エネルギーのひとつとして注目が高まっている太陽光。震災後はソーラーパネルを導入する家庭が急増している。エコにも節電にも…といいことずくめの印象がある太陽光発電だが、意外な落とし穴もあるようだ。

築20年の一戸建てに太陽光パネルを設置した群馬県のBさんは、ある日、2階の子供部屋の天井に黒いしみができているのを発見した。

「業者に頼んで屋根裏を見てもらったところ、太陽光パネルを設置した屋根の真下に亀裂が生じ、そこから雨がしみだしていたんです」

雨漏り検診技術開発研究所理事長の大渕正さんはいう。

「太陽光パネルを設置するときは、屋根にビスを打ち込んで固定します。ビスの周囲には防水のために隙間を埋める処理をほどこしますが、一生もつわけではない。設置して2~3年後にはもう雨漏りが発覚するというケースも少なくありません。築年数の経った家の屋根に設置するときも要注意です」

また、「太陽光パネルを設置した直後に目の前にマンションが建った」という悲惨な例もあり、なかには訴訟にまで発展したケースもある。

太陽光発電の情報サイト「太陽生活ドットコム」編集長の小川誉久さんはこう語る。

「あとから建ったマンションの日陰のせいで発電力が大幅に減った場合、電力会社に売る余剰電力がなくなってしまいます。200万円という初期投資を回収できることを見込んでの設置ですから、怒るのももっともでしょう。日照権というものがありますが、これはあくまで人の生活を対象とした権利。太陽光発電の権利を守る法律はまだないので、最悪の場合は泣き寝入りするしかないんです」

※女性セブン2011年8月18日号

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