ビジネス

サラリーマンの賢い節税術 リストラ夫も配偶者控除に入れる

 確定申告の季節。サラリーマンでも申告すれば税金が戻ってくるケースは多い。しかし、控除の適用範囲は様々な解釈ができる。ここでは配偶者控除にまつわる誤解をとこう。

 デフレ不況が続く中では、夫はリストラ、妻だけが働いているという世帯もあるだろう。「世帯主は扶養に入れない」と勘違いしている人も多いが、そんなことはない。 収入がなくて配偶者に扶養されている人は、世帯主であっても配偶者控除の対象にできるのだ。

 申告を忘れがちなケースはまだある。たとえば、会社員だが病気や怪我で長期入院してしまって、その年だけ収入が減った夫とか、産休・育休で休んだ会社勤めの妻のケース。

 いつもは年収が安定しているので、つい“会社がやってくれているだろう”という発想で放置しておくのはもったいない。

 また、その年の収入が配偶者控除の対象となる103万円を超えていたとしても、141万円未満であれば「配偶者特別控除」が受けられることも知っておきたい。

 元国税調査官の大村大次郎氏はこう指摘する。

「配偶者特別控除は、配偶者の年収が確定した後でないと申告できず、会社の年末調整には間に合わないケースがあります。その場合、確定申告をする必要がでてきますが、自分と配偶者の源泉徴収票を持っていくだけで、後は税務署員が5分くらいで処理してくれる」

 ちなみに、1年のうち1日でも結婚生活をしていれば配偶者控除を受けることができる。わざわざそのために結婚の日取りを決めるカップルは少ないだろうが、年末に結婚すれば得なのは確かだ。

※週刊ポスト2013年3月8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
令和6年度 各種団体の主な要望と回答【要約版】
【自民党・内部報告書入手】業界に補助金バラ撒き、税制優遇のオンパレード 「国民から召し上げたカネを業界に配っている」と荻原博子氏
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン