スポーツ

阪神元社長「デイリー紙をグループ会社にと動いたことがある」

 世の中でどんな出来事が起きようが、とにかくタイガースの記事が1面。気持ちいいほど「我が道を行く」スポーツ紙が『デイリースポーツ』だ。

 球団としては頼もしい媒体だろう。阪神で球団社長を務めた野崎勝義氏(関西国際大客員教授)はこう語る。

「基本的には阪神にとって心強い応援団。特に東京ではタイガースの記事が少ないので、球団を全国区にしてくれている要因の一つだと思います」

 確かに、巨人や中日のようなマスコミが親会社の球団であればまだしも、何の資本関係もない媒体が、特定の球団を贔屓にするケースは珍しい。ただ別会社である分、「時には手厳しい記事も書かれる」(野崎氏)という。

「今だから話せますが、私は球団社長時代に、グループ会社にできないか動いたことがある。頓挫しましたけどね」(野崎氏)

『猛虎襲来』などの著書がある、デイリースポーツの元編集局長・平井隆司氏が続ける。

「私も、小津正次郎・球団社長時代に、“デイリーと一緒になりたいんや。調整してみてくれへんか”という相談を受けたことがある。もちろん実現はしませんでしたよ。ズブズブに見られるかもしれないが、実は適度な距離を保っている。過去には阪神から“グラウンドへの出入り禁止”や“会見拒否”になった記者も多数いますからね」

 何があっても阪神一辺倒。阪神を愛するからこそ、時にはどのメディアよりも厳しく批判する。そんな姿勢が虎ファンの信頼に結びついているのだろう。

※週刊ポスト2013年7月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト