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回転ずし 円安で「1皿100円」に限界見え「豚丼」まで登場

 もっとも、かっぱ寿司は今年中に前出の元気寿司との経営統合を果たし、スシローを抜いて一気に業界トップの規模に躍り出ることになりそうだが、先々の雲行きはどうも怪しい。

「かつてスシローやかっぱ寿司を買収しようと目論んで株式取得していたゼンショーホールディングスが、回転ずし店の経営に本気になっています。ゼンショーといえば牛丼チェーンの『すき家』が有名ですが、最近も公募増資で手に入れる予定の資金を傘下の『はま寿司』の出店拡大にあてると発表したばかり。業界の“台風の目”になっています」(前出・中村氏)

 確かに、はま寿司はゼンショーという強大な資本力をバックに、全メニュー1皿105円、平日は1皿90円という安さを保ったまま業績を伸ばしている。今後も他の大手チェーンを尻目に価格競争力を維持できれば、業界の勢力図はさらに入れ替わる可能性がある。

 低価格路線を維持するか、高級ネタで勝負するのか、はたまたラーメンやデザートなどサイドメニューで客を引き付けるのか。

「あまりにも無節操なサイドメニューを増やせば店のオペレーションが崩れて従業員(職人)の質が落ちるでしょう。かといって国内で獲れた魚をたくさん仕入れて高価格にしすぎれば、『すしざんまい』のような回転レーンのない寿司チェーンともガチンコ勝負になって圧倒的に分が悪いといえます」(中村氏)

 市場調査会社の富士経済によれば、回転ずしの市場規模は年々増え続けて5036億円(2013年見込み)ある。外食業界の中では今のところ好調をキープしているが、今年は消費増税も控えている。大手チェーンはしばらく難しい経営判断を迫られることになるだろう。

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