芸能

赤井英和 西成で知らぬ者いないかったヤンキー時代を語る

 漫画『ホットロード』が25年の時を経て映画化されるなど、今ふたたびヤンキーブームに沸いている。

 暴走族全盛だった1970年代後半に中学、高校時代を過ごした赤井英和(54才)は、大阪・西成では知らぬ者のいないほど有名なヤンキーだった。通学電車の座席でふんぞり返るヤンキーを見かけると「風紀が乱れとるなぁ」と足を蹴って回ったという、まことしやかな噂も。果たしてその伝説は本当なのか? 本人を直撃!

「はい、本当です…(苦笑)。うちの学校の沿線には荒っぽい学校が多くて、ヤンキーがいっぱいおりましてね。そこで電車の中や駅でしかけると、“赤井がまたやりおった”“○○駅でどつきあいしとった”と、バーッと話が広まるんですよ。それを聞いてよしよしよし! とニンマリですよ(笑い)。名前を売るために電車を利用したというのが真相ですわ」

 当時の髪形はアイパーかパンチ。剃り込みを入れて、中ランにボンタンというハードなスタイルだった。

「高校生の子供ですけど、ひげも一生懸命伸ばして、お母ちゃんの眉墨で描き足したりして“よっしゃ、これでまた大人になったな”と悦に入ってましたわ(笑い)」

 そんな赤井をクラスメートは怖がっていたかと思えば、実はクラスでは大の人気者だった。卒業して、35年以上が経つ今も同級生とはよく会う仲だ。

「高校は別に不良高校とかじゃなかったから、大半はみんな普通の生徒ですよ。でも、誰もぼくを怖がったりはしませんでした。学校はみんなでつるんで仲良うやって、一生の財産ができた場所です。今でも当時の友達と“あの時はこうだった、ああだった”なんてよく話をしますよ」

 人気の秘密はヤンキーならではの情の厚さ。クラスメートが「天王寺のターミナルで○○高のやつらにやられた」と駆け込んでくれば、「よっしゃ行ったる」と出張り、かつあげの現場に遭遇すれば「何しよんねん!」とワルを殴り倒す。ヒーロー的存在だった。

「おれらは世直し軍団や!と言うとったけど、やる方もやられる方もみんな知ったような顔で、よう考えたら友達同士でじゃれあってただけだったかもしれませんね。でも、“ま、そういう(世直し)ことにしとこうぜ”って(笑い)」

 そんなケンカに明け暮れたヤンキー生活にピリオドを打ったのは、高校2年生の時だった。

「ボクシングの国体で、無名のぼくが有名選手に勝ったんですね。雑誌に“無名の赤井が勝つ”という2、3行の記事を読んで、俄然やる気になりまして、翌日にはスポーツ刈りにして、朝4時にトレーニングをして学校に行って、放課後はジム通い。本腰を入れてボクシングに取り組みました。

 ヤンキー時代は恥ずかしい過去? いやいや、ぼくにとってかけがえのない青春。いろんな人に迷惑もかけたけれど、あの頃があるからこその今ですよ」

※女性セブン2014年8月21日・28日号

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