ここまでは、レジャー施設としての空港による違いだ。だが純粋に利便性のために日本から仁川空港へまず移動し、その後、目的地行きに乗り換えている人が多い。
「とくに地方在住だと地方空港から仁川へ行き、その後、欧州などへの便に乗り換える方が便利なんです。成田への国内乗り継ぎが不便すぎるんですよ。羽田の国際線が強化されたと言っても、地方から見ると仁川の便利さの方が上回ります。
それに、意外な有名観光地に日本からの直行便がないんですよ。エジプトのカイロは政情不安もあるので今は休止中なのもやむを得ないでしょうが、人気が高い中欧のプラハやアンコールワットで有名なシェムリアップは日本から定期の直行便がありません。でも、仁川からなら定期便があります」(前出・ツアー旅行添乗員)
訪日外国人数が昨年、1000万人を超えた日本は、東京五輪が開催される2020年までに2000万人を突破することを目指している。五輪招致のスピーチでアピールした日本のおもてなしの精神を徹底させるのなら、入国した人だけでなく、乗り換えで立ち寄るだけの人も充分にもてなすべきではないだろうか。