投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の9月16日~9月19日の動きを振り返りつつ、9月22日~9月26日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇。週末には一時16364.08円まで上げ幅を拡大し、年初来高値を更新するとともに昨年12月30日のアベノミクス相場の高値を突破、6年10ヶ月ぶりの高値をつけた。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、スコットランド独立住民投票を控え模様眺めムードの強い相場展開が意識されていた。
ただ、週前半こそ膠着感の強さがみられたが、アリババ上場を控える中でソフトバンク<9984>の強い値動きが下支えとなった。その後、FOMC声明では、「QE(量的金融緩和)終了後も異例な低金利を相当の期間維持する」方針は据え置かれた。しかし、2015年末の政策金利見通しが上方修正されたことを受けて、円相場は1ドル108円台半ばに。さらにスコットランドの住民投票では、独立反対が優勢と報じられる中、円相場は1ドル109円台に突入。これを受けてインデックスに絡んだ商いを中心に日経平均は上げ幅を広げた。
先週の上昇によって、テクニカル面ではさすがに過熱感が警戒されるところであろう。ショートカバーを急いだ格好とみられ、今週以降、改めて方向感を探る展開になりそうだ。もっとも、足元の好需給関係の中、昨年12月高値とのダブル・トップ形成を警戒する必要はなさそうであり、過熱を冷ます意味での一服が欲しいところだろう。
今週は祝日を挟むため、出来高は膨らみづらいところである。ただ、足元の急ピッチの円安により、今後本格化する第2四半期決算を前に、業績上振れ期待が高まりやすい。また、25日が中間配当取り最終日となるが、翌26日には権利落ち分を即日吸収するとの見方が強まる可能性がありそうだ。NISA資金なども権利取り狙いに動く可能性があるなか、週初からリスク志向の物色が強まり、日経平均は意外高となる可能性も考えられる。