消費傾向としては、不況が長引く中で、企業側は新しいものを一から作り出すよりも定番商品に力を注ぐ傾向が強く、消費者側も失敗を避けるために、知らないものよりロングセラー商品を選ぶ傾向が高まっている。
ユニクロの例など、今は安ければいいではなく、安いけど品質がいいなど、価格と内容のバランスがいいものが受けている。青缶の魅力も同様で、高級クリームに匹敵とまではいかないまでも、安いのに質がいい点や、意外と幅広い使い道があるというコストパフォーマンスの高さが人気となっているようだ。
ハクキンカイロといった、おばあちゃん世代の定番品が今若い人たちに受けてネットを通じてじわじわと人気が広がっていったように、昔ながらの物の良さが再評価されているトレンドも、追い風になっているという。
「長年、コンビニや薬局、スーパーなどどこにでも置いてある定番商品の安心感があります。ニベアクリームも40年以上の超ロングセラー商品ですよね。若い人たちはあまり使っていなかったけれど、おばあちゃん世代が使っていたのはなんとなく記憶にある。全く知らない物より手に取りやすいですから、改めて若い人たちが使ってみてその良さや、昔だったら考えられない使い方が、ネットの力によって口コミで広がっていった。インターネットの普及が、長寿ブランドの再評価に繋がっていったということも背景にあると思います」(くどうさん)