国内

麻原彰晃死刑執行なら遺骨を確保した者が後継者になる可能性

 地下鉄サリン事件発生から20年。東京拘置所に収監されている教祖・麻原彰晃(松本智津夫・死刑囚)の「死刑執行のXデー」は着実に迫りつつある。実際に執行された後、何が起きるのか。

 麻原の死刑後、注目されるのが「遺骨」の行方だ。死刑囚の遺体は、収容人(麻原)が引き取り人を指定していない限り、その優先順位は妻、そして子供の順となる。

 現在、麻原の妻がアレフ(2000年にオウム真理教から改称)信者であるかどうかは不明だが(アレフは取材対応していない)、2006~2007年に「アレフから妻に、妻が描いた絵画の使用料名目で月額40万円が送金されていた」と報じられ、その後も信者から妻らにメールが送られていたことが明らかになっている。

 公安筋は「今も何らかの関係がある」と注視しており、オウム真理教信者に殺害されかかった経験を持つ滝本太郎・弁護士や、2007年にアレフと袂を分かった「ひかりの輪」代表の上祐史浩氏も同様の見解を持つ。滝本弁護士が語る。

「オウム残党にとっては“グルの骨”が崇拝の対象になります。生まれながらの最終解脱者とされる麻原の息子らだけでなく、死刑執行後に遺族経由で遺骨を確保できた者がいれば、その者が正式な後継者・グルとなる可能性もある。新たなグルが、麻原の恨みを承継するならば、教義の神髄のままに新たなテロ行為にまで至る懸念が強まる。だから遺骨の行方に重大な関心を寄せている」

 強制捜査から20年の歳月が流れた今も、麻原の存在に教団関係者のみならず、政府も社会も、そして法の執行も振り回されている。オウム事件はまだ「真の終結」を迎えていない。

※週刊ポスト2015年4月3日号

関連記事

トピックス

オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン